概要
キュパリッソスとはギリシャ神話・ローマ神話に登場する英雄で、美少年。ケオス島一の美少年でもある。糸杉と鹿がシンボル。英雄ヘラクレスの子孫という説もある。
オリンポス12神の一柱である予言・音楽の神アポロンに愛されるが、キュパリッソスは人馴れした鹿を可愛がり溺愛するようになる。ある日、アポロンと一緒に槍投げをして遊んでいた時、不注意により溺愛していた鹿を射殺してしまう。
可愛がっていた鹿を自分のせいで死なせてしまい、キュパリッソスは悲嘆にくれ、アポロンがどれだけ慰めても届くことはなかった。そしてキュパリッソスはアポロンに「鹿の死をずっと悲しんでいられるように植物に姿を変えてほしい」と頼み、憐れんだアポロンはその願いを聞き入れ彼を糸杉の木に変えた。
性格・キャラクター
性格は明確に伝えられてないが鹿を誰よりも可愛がった話から、心優しい性格だと推測される。おそらく活発な少年。
キュパリッソスの話 別バージョン
ギリシャ神話においてのキュパリッソスの話は概要の欄に記載した話が有名だが別バージョンの話もある。
★別バージョン①
ケオス島一の美少年であるキュパリッソスに目をつけたアポロンは彼を追いかけるが、少年はそれを受け入れず、アポロンから逃れるために糸杉の木に姿を変えてしまう。
このバージョンの話は、月桂樹の由来の話に似ており、派生の可能性がある。
★別バージョン②
アポロンは美少年キュパリッソスに求愛するが、キュパリッソスは可愛がっている鹿に夢中でアポロンは眼中になかった。少年は女の子を追いかけることもせず鹿に夢中になっていた。
だが不注意により誤って鹿を死なせてしまい、悲嘆にくれた少年は自分に求愛していたアポロンに「植物に姿を変えてください」とお願いする。アポロンはそれを聞き入れ、彼を糸杉の木に変えた。
上記のように、アポロンのことは眼中にない話もある。
恋愛遍歴 性愛対象
恋愛相手は予言・音楽の神アポロン。だがアポロンを拒んだもしくは眼中にない話もある。
「女の子を追いかけもせず鹿を可愛がった」という記述もあり、性愛対象は女性の可能性がある。
似たポジションのキャラクター
アポロンに愛された美少年として有名な人物。アポロンの恋愛相手としてキュパリッソスと一緒によく出される。また絵画の中にも、アポロンがキュパリッソスとヒュアキントスを侍らしている絵画もある(神話では時系列が違うためあり得ない状況)