概要
シャア・アズナブル率いるネオ・ジオンが開発したニュータイプ専用モビルスーツ。
型式番号AMS-120X。
当機は、ギラ・ドーガをベースに、総帥としてのシャア専用機を含む少数のニュータイプ専用機を開発する過程で試作された機体である。
肩部バインダーに筒状のファンネルを六基搭載し、腹部に拡散ビーム砲を装備する事によってその火力を高めているが、搭載されているサイコミュシステムはサイコフレームでは無く旧来の物が使われている。
ネオ・ジオン初のサイコミュ搭載機として生まれた本機だが正式採用はされず、開発の際にサイコミュの小型化に難航したため、以降の機体開発をアナハイム・エレクトロニクスに依頼する事となった。
その後、本機を元にして構造材の一部にサイコフレームを使用したヤクト・ドーガが開発されるに至った。
赤い機体色や腹部のビーム砲などの武装コンセプトなど、ヤクト・ドーガの後にシャア専用機として開発されたサザビーを彷彿とさせるものがあり、間接的に開発に影響を与えている物と思われる。
武装
ビームライフル
本機専用の新型兵装、銃身の下にはグレネードランチャーを装備している。
グレネードの装弾数は5発。この兵装に改良を加え、グレネードランチャー部を拡散ビーム砲に変更したビーム・ショット・ライフルがサザビーに採用されている。
ビームサーベル
肩部シールド裏にマウントされている格闘武器。
一部ゲームでは、ヤクト・ドーガのものを装備している。
拡散ビーム砲
腹部に装備された内蔵兵器。
ヤクト・ドーガでは廃止されたがサザビーには同系統の装備が採用されている。
グレネード・ランチャー
肩部シールド先端に装備されている。
ファンネル
肩部シールドのファンネルラックに装備されているサイコミュ兵器。
ヤクト・ドーガのものと同形状の装備だが、マウント方法が半内蔵式になっている。
オプションシールド(メガ粒子砲×4+インコム×3)
左腕部に装備する手持ち式のシールド。
前面にメガ粒子砲4門、左右と下部の縁にはインコムを3基装備している。
ただし本体のサイコミュ・システムの問題からファンネルとインコムの同時使用は不可能であり、ヤクト・ドーガにおいてはインコムを廃止したものが採用された。
余談
本機は一応ニュータイプ専用機として完成しており、火力強化を施した結果、後継機のヤクト・ドーガを上回る火力を得ている(その代わり運動性では劣っている)。
正式採用されなかった理由は明言されていないが、本機の設定を整理すると「小型化はしたものの、"失敗した"と明言されるようなサイコミュを搭載している」ことになると思われる。想像の域を出ないが、サイコミュ機としての能力は低かったのかもしれない。