概要
『ダライアス』シリーズの最高難易度ルートの最終ボスとして登場する事が多く、同シリーズの看板キャラクターとも言うべき存在である。名訳は「偉大なるもの」「デカブツ」と解釈されているが、後者の方が支持が大きい。
『ダライアス』シリーズに登場する敵勢力・ベルサーの巨大戦艦は水棲生物をモチーフにしたものが多く、グレートシングは水棲生物の中では最も巨大な部類に入るマッコウクジラをモチーフにしている。
特徴
ちなみに時系列では最初期にあたる『Gダライアス』ではG.T.の名で登場し、シルバーホークとの激闘の末に破壊されたこのG.T.の残骸をベルサー人が回収、復元したのがグレートシングである。
武装はシリーズによって異なるが、頭部から射出される巨大なドリルミサイルやイルカ型の艦載機を搭載している点はほぼ共通している。
シューターの間では、グレートシングを倒す事を捕鯨と呼ぶ。その驚異的な耐久力(作品により差はある)と、苛烈な攻撃により撃破は極めて困難であり、『ダライアス』をプレイするシューター達にとって、捕鯨の完遂は一種の登竜門のようなものとして扱われる。
亜種
ハイパーグレートシング
『ダライアスツイン』のゾーンKに登場。外見は初代グレートシングと同等だが、1画面には収まりきらないほどの巨体を持ち、頭部からの攻撃が一定時間続いた後に腹部から背部へと画面がスクロールしていく。
ドリルミサイルや胸鰭が破壊不可能となったほか、イルカ弾の破裂時に放たれる弾は3WAYとなった。背部や腹部に配された大小各種砲塔からはどこまでも追いすがる錨型ミサイルと通常弾を絶え間なく放ち、頭部側面の砲塔からは2連レーザーを撃つ。
ちなみにこのボス戦に限り、初代『ダライアス』のラスボス専用曲"BOSS SCHENE 7"が流れるようになっている。
グレートシングMK-Ⅱ
『ダライアス外伝』のゾーンZ´に登場。ゲーム中での表記はグレートシングのままだが、ゲーメストのムック等ではMK-Ⅱとも記述されている。
赤黒い体色に瞳の付いた目を持ち、各種レーザーや対地掃射して破片を巻き上げる外付けの各種砲塔のみならず、ミサイルポッドや拡散弾、電撃発生装置などの内蔵型火器も多数搭載。尾部からも回避が非常に困難なホーミングレーザーを次々と放つ。ドリルミサイルは初代と同様に破壊すると撃ち返し弾を放ち、イルカ弾は撃ち返し弾こそ撃たなくなったが、口からレーザーを発射して攻撃してくる。
G.T.
『Gダライアス』に登場するグレートシングの原種とも言うべき存在。詳細は当該記事にて。
グレートシング(ダライアスバースト)
『ダライアスバースト』のゾーンKに登場。デザインを担当したのはメカニックデザイナーの海老川兼武。
本作の要となるバースト砲や発射後に自機の位置をサーチして折れ曲がるレーザー、更にはバーストビームでは相殺できないビームを放つ砲台などの武装を多数備え、ドリルミサイルは一定距離を進んだ後に起爆して画面の約半分ほどにも達する大爆発を起こすようになり、イルカは3体同時にワープして出現した後にミサイル属性弾やバーストビーム、更には自機の位置を先読みしてカクカクと折れ曲がる癖のあるレーザーを撃ってくる。
また、グレートシング専用BGMとしてアーケード版『ダライアス』の楽曲の数々を手掛けた元ZUNTATAのメンバーOGRこと小倉久佳が作曲した"HELLO 31337"が流れるようになっている。
『ダライアスバースト アナザークロニクル』では更に強化され、側面の砲塔の基部から徐々に加速する赤い火炎弾を放射状に放つほか、湾曲する軌道を描くホーミングレーザーや直角に折れ曲がるサーチレーザーも他の攻撃との複合で撃つようになり、より撃破が困難となった。
更に同作では後述する2つの亜種が登場。火力や耐久力が強化されているほか、目つきもより鋭くなっている。
G.T.V
バージョンUnlock Aにて追加された亜種で、名前のVはその体色から来ているVioletを意味する。攻撃パターンが無印やG.T.Bとは大幅に異なるほか、バースト砲が顎にも増設され、頭部側面の砲台から放たれるビームは先端部が爆発を起こすタイプに変更されたのが大きな特徴。
G.T.B
バージョンUnlock Bのクロニクルモードにて確認された亜種にしてグレートシングの最終進化形。威圧感を放つ漆黒の巨体から、シルバーホークのパイロット達に「黒鯨」と呼ばれ恐れられている。正面からの相対時に放たれる攻撃に若干の追尾性を持つショートレーザーが加わり、頭部側面の砲台から放つ爆発を伴うビームは照射中常に爆風を起こし続けるようになった。また、クロニクルモードの最終エリアで対峙した際には威圧感と荘厳さを感じさせる専用BGMの「Finale」が流れる。
他作品とのコラボレーション
2016年7月にて『ダライアス』とコラボしたアプリ、『スクールガールストライカーズ』にまさかの出演。モチロン敵側としての登場である。デザインは『ダライアスバースト』時のもので、ボス出現時の警告文、戦闘時のBGMは"HELLO 31337"が挿入されるなど、かなり凝った演出がなされた。
主砲の折れ曲がりレーザーやドリルミサイルで少女達を苦しめる一方で、撃破時のスコアが非常に高い事から少女達(というかプレイヤー)にも血眼で捕鯨される破目になった。南無…
ちなみにベルサーがあっちの世界に攻めてきたというわけではなく、あちら側で敵となっている「妖魔(オブリ)」の一種としての登場であり、サイズも本家グレートシングより遥かに小さい。