「こたつむり」も参照のこと。
概要
動物界・軟体動物門・腹足綱・食卓目・真食卓亜目・暖房下目・ジダラク上科・フユノジダラク科の生物。
硬質の殻と骨格に挟まれるように綿状の外套膜をもち、普段はその中に身体を格納して柔らかい身を守っている。
フユノジダラク科の生物の特徴として、殻の内部には特殊な発熱器官を持ち、これによって寒さから身を守る他、殻の上に柑橘系の果実を自生させ食料としている。
多くのものは春になると脱皮し殻を捨てるが、寒さが増すと再び殻を形成する。
また、殻は重く、移動は困難であるため殆ど移動をすることは無い。
にもかかわらず発熱器官により生命活動は活発である。
外殻
強靭な外骨格と皮膚が変質した固い殻、それに挟まれた綿状の内部構造を持つ外套膜で形成される。
早い年は秋頃(10月中旬)に形成され、殻の部分が完全に固まると脱皮し身体から分離するが、以後春までその中でコタツムリは過ごす。
主に柑橘系の果実を殻に自生(共存する生物に運搬させることもある)させ食料にするが、個体によっては米などの穀類を円盤状に押し固めたものや、イモ類を特殊な液体で加工したものなどを備蓄していることもある。
通常老廃物の排泄は殻から出て別の場所で行う(この際に上記の食料を集めてくる習性が確認されている)が、閉鎖した環境で飼育すると食物の殻などの容器に排泄して殻の外に廃棄するようになる。
発熱器官
外骨格の内側に作られる器官。
内部にある物質によって、身体から切り離されても発熱する。
しかし常に発熱し続けるため熱量の制御が利かず、ほとんどのコタツムリは外殻からはみ出る身体の表面積を変えて、熱量調整を行っている。
また春になると大半が外殻から出て行くのも、この外殻の熱が不必要になるからである。
しかし一部の個体は、暖かくなり始めた頃にこの発熱器官が寿命を向かえ発熱をしなくなるため、そのまま外殻に居座ることもある(このような個体でも、よほどの天候不順でない限り、夏までには脱皮する)。
逆に春を待たずして発熱器官が寿命を迎えた場合、コタツムリは別の個体の殻を奪うか、一つの殻に二頭の個体が暮らす事がある。あるいは、新しい殻を形成する。
同様に、外殻から近隣の壁などに向かって伸びている尾のような部分が何らかの事情で切断されると、まもなく内部の熱を失い同様の状態になる。
なお、この尾の部分を使って熱量をコントロールする高等な個体もいる。
天敵オカン
リョウシン科のオカンの生態である「ソウジ」の妨げになるため、このオカンによって定期的に殻から排除される事がある。
脱皮自体は早期に行われ、コタツムリは自分が脱いだ殻に棲み付いている事は最近の研究で判明した。
しかし殻から出てしまったコタツムリは、元来、耐寒性に乏しいために殻に戻れなかった場合、一時間ほどで絶命してしまう。しかし、絶命を避ける為に、発熱器官を持たない仮の殻に一時避難をして当面の寒さを凌ぐ個体も確認されている。
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