アメリカ合衆国北東部にある州で、独立13州の一つ。日本ではコネティカット州と呼ばれていたこともあったが、昨今では現地の発音に倣って表題通りの読み方をすることが多い。
州都はハートフォード。最大人口を持つ都市はブリッジポート。名前の由来はネイティブの言葉で、長い川が流れる土地という意味のコネチカットから来ており、名の通り、州の東西をコネチカット川に流れ、それに沿って都市が展開している。人口は約360万人。陸地面積は12500平方キロなので新潟県と変わらないぐらいだと考えると、アメリカではかなり人口密度の高い州(参考までに新潟県の人口が210万人ほど)である。
実は大西洋に面していない州でもあり、海域はロングアイランド湾を隔て、ニューヨーク州のロングアイランドに阻まれていたりする。また、州内には森林が多く、かつてはバーモント州やニューハンプシャー州のように、田舎の州としても知られていた。
傾向
ニューヨーク州ニューヨーク市の東隣、マサチューセッツ州ボストンの西隣に位置し、同市の衛星都市としても発達している。州の西部海岸沿いにスタンフォード、中央部の西側にウォーターバリー。中央部の内陸にハートフォード、中央部の海側にニューヘイブン、州の東側にブリッジポートがあり、この5都市が人口10万人以上である。一方で、人口20万人以上の都市はなく、最大のハートフォード都市圏でも人口100万程度である。
同州に本社を置く企業にGE(ゼネラル・エレクトリック)、ゼロックス、ESPN、サブウェイなどがあるが、いずれも郊外の都市に本社がある。また、近隣の衛星都市が発展したのは大企業だけでなく、名門大学も関係しており、ニューヘイブンには世界屈指の名門であるエール大学がある。意外な一面では拳銃の製造が盛んな州であり、よく名前を聞くコルト、ルガーなど4社が本社を置く。また、海沿いではロブスターや魚貝類などが水揚げされる。
ドーナツ化現象
それによって招いている問題が市街中心地のドーナツ化現象であり、州内でも特に貧富の差が激しい州としても知られ、郊外ほど裕福な市町が多かったりするのが同州の特徴である(いわば、高所得者層が郊外都市に移り住んだ阪神地方のような状態で、州の東側ボストン都市圏沿いには数百万ドルの邸宅が数多く建ち並ぶ)。更にアメリカの場合は衛星都市もベッドタウンというより職住近接となったエッジシティが多く、住民が都市中心部に集まらない。これも同州で中心街、商業が発展しない理由にもなっており、同時に中心街ほど貧しい人が多く治安悪化、スラム化を招いているという問題も起きている。とりわけ最大都市圏で、州内で唯一大都市圏と呼べるハートフォードが、皮肉にも、州内で一番貧しい都市の一つになっている(平均年収は裕福な都市の5分の1ほど)ことは州の大きな問題になっている。