コーエン兄弟
こーえんきょうだい
多くの作品で「監督:ジョエル・コーエン」「製作:イーサン・コーエン」「脚本:ジョエル&イーサン・コーエン」とクレジットされているが、実質上はすべて共同で行っている。
多くの作品を通して、不可解でユニークなキャラクター、独特のブラックユーモア、残酷で容赦ない暴力描写、ユーモラスな台詞と掛け合い、カントリーミュージックやアメリカ南東部および西部の雰囲気といった要素が見られる。
撮る映画のジャンルはアクション、スリラー、コメディ、果てはミュージカルまで多岐に渡る。
押井守は彼らの作品について「すべて傑作。どれを選んでもハズレがない」「才能の塊だから新作が出るたびに見に行くし、みんなにオススメしたい」と高く評価しており、中でも「ノーカントリー」を絶賛している(「押井守の映画50年50本」253頁〜256頁より)。
名だたる映画監督の例に漏れず、同じ俳優を複数の作品で起用することが多い。常連出演者にはジョン・グッドマンを筆頭に、フランシス・マクドーマンド、スティーヴ・ブシェミ、ジョン・ポリト、ブルース・キャンべル、ジョン・タトゥーロ、ホリー・ハンター、ジョージ・クルーニーらが挙げられる。
1954年11月29日、兄ジョエルが生まれる。ユダヤの家系であった。
1957年9月21日、弟イーサンが生まれる。
大学時代はジョエルが映画制作、イーサンが哲学を学ぶ。大学卒業後、ジョエルは映像製作の現場でサム・ライミと親交を持ち、『死霊のはらわた』の編集助手を行う。
1984年、『ブラッド・シンプル』でデビュー。同作の主演女優フランシス・マクドーマンドとジョエルが結婚。
1991年、『バートン・フィンク』がカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。
1993年、イーサンが編集助手のトリシア・クックと結婚。
1996年、『ファーゴ』がカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。
2001年、『バーバー』がカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。
2004年、『レディ・キラーズ』以降、監督も「ジョエル&イーサン・コーエン」名義となる。
2007年、『ノーカントリー』がアカデミー賞4部門を受賞。