「あなたの後任は、私が…」
「打倒ギーツの為に手を組みましょう」
演:安田聖愛
概要
デザイアグランプリのアシスタントプロデューサーで、ニラムの部下。
13話において、撮影を終えた浮世英寿のもとを訪れ、支援したいと告げた。その後はニラムと共にゲームの進行を監視し、ニラムの指示に応じてコマンドツインバックルのジェットを転送した。
ニラムとともに行動してはいるが、彼のように現代社会の風習などにこだわることはしておらず、彼の食事に付き合う様子もない。ただし食事や風習自体についてはニラムよりもきちんと調べており、串カツを食べる際にソースの二度漬けをしようとしていた彼を無言で止めるなど、基本的に冷静沈着に職務をこなす常識人としての行動が目立っていた。
しかし38話にて、スエルの内通者だったことが判明。
ニラムとツムリにツムリが創世の女神の能力を模倣してデザインされた存在であることを暴露し、ニラムがスエルに反旗を翻すと彼の脇腹を銃撃して重傷を負わせた上でヴィジョンドライバーを強奪し、スエルに渡した。
なおこの際、「次は貴方が生贄になるのよ」と笑みを浮かべながらツムリに告げるなど冷酷な一面を露わにしているほか、「所詮エンターテインメントなど虚構そのもの」とする己の価値観をニラムに突きつけており、自分なりに人の幸せについて考え「リアリティ」を貴ぶニラムとは、上司と部下の関係ながらどこまでも相容れない存在だったことが窺い知れる。
ニラムの死をもって、彼女が新たなゲームプロデューサーとなった。
創世編での活躍
新たなゲームマスターであるジットと行動を共にし、打倒ギーツのため、およびツムリを創世の女神に変えるため、スエルの命の下に暗躍する。
42話では、ニラムを射殺した銃で捕えたツムリを脅しつつ、ジットと共に第2の創世の女神へと変化を促した。
48話で久しぶりに登場。ジットが新たにデザインした黒いツムリを利用し、現代へ再び来訪したスエルと共に「終幕のデザイアグランプリ」を実行する。強制的に変身させられた人類が争い合う「最高の不幸」をVIPと共に観戦していた。
末路
最終話にてスエル/仮面ライダーリガドΩが神となったギーツに撃破される。
スエルが消滅し、英寿の力で世界が「誰もが不幸にならない世界」……つまりバッドエンドを望む自分たちオーディエンスとデザイアグランプリが存在しない世界へと創り変わっていく状況を前にした彼女は、当然ながらひどく錯乱していた。
「ねえどうして!どうして!どうして四次元ゲートが閉じられてるの!?」
デザイア神殿にて四次元ゲートが閉じてしまった事実を目の当たりにして恐れおののき、その場にいた黒ツムリにパニック状態で問い質すも、無感情のうえに同じく事態を呑み込めない黒ツムリは何も答えないまま。
そしてそこにギロリから「これがオーディエンスの総意…我々運営は消え去り、この時代の未来はこの時代の者たちに託される…!」と現実を突きつけられる。
スエルの目論見は瓦解し、もはや元の時代に帰ることも出来ず、自分の身体が「虚構」と化して消えていく現状に絶望しながら、なすすべなくデザイア神殿もろとも新たな世界の「生贄」同然の形で処分されるという、自業自得にして最悪のバッドエンドを迎えた。
こうしてこの世界から「不要」と看做された悪女は、上役の悪意も、虚構の道楽も、他人の不幸すらも是とした報いを受ける形で、「目の前の『死』から逃れたい」という人としてごく自然な願いさえも叶えられぬまま完全消滅したのだった。
余談ながら、神殿にいた3人の中で最初に消え失せたのは、皮肉にもそれに最も恐怖し泣き叫んでいた彼女自身だった。
余談
名前の由来は「覚ます」と思われる。
23話ではヴィジョンドライバーを奪われる失態を犯したとはいえ、ゲームマスターであるチラミをビンタするなど、立場はゲームマスターより上であると考えられる。
42話ではヴィジョンドライバーを着用していたものの、ツムリを第2の創世の女神へと変化させるために指紋認証した描写があったのは、ジットが着用していた別のヴィジョンドライバーであり、第2の創世の女神への変化のためにサマスのベルトが用いられたのかは不明である。
もっとも、ジットはツムリをサマスのいる場所へわざわざワープさせてから第2の創世の女神への変化を促しているため、作用していた可能性もある。
42話公式ブログでは「前科一犯チャカ姐さん」と呼称されていた。(「チャカ」とはヤクザなどの間で用いられる拳銃の隠語である)
『ジャマト・アウェイキング』
本編時点で消滅しているためストーリーへの絡みこそないが、未来の世界について語られる際に映像内で肉体をデザインされた未来人の1人として例示された。
『仮面ライダーゲイザー』
本作では終始ニラムのアシスタントプロデューサーとしての役割を忠実に果たしており、わざと寝返ったふりをしてネメルに近づき、彼の計画及び背信行為をスエルとニラムに密告している。
なお、上述の思想ゆえにネメルと話が合いそうではないかという声もあるが、トップであるスエルの意向に逆らい、悪足掻きとして暴動を起こした彼に共感する要素が何一つなかったことが要因と思われる。