人物
ウルクを訪れた主人公一行の世話役でもある。7章実装当時は「専用のグラフィック(立ち絵)を持つ第一部7章の主要人物の一人」といった感じのキャラクターだった。
聡明かつ清楚で、淑女然とした立ち振る舞いと芯の強さを持ち、王や周囲からの信望も厚い。ギルガメッシュが仕事をサボらない為の目付け役であり臣下/部下として、彼に対して臆することなく進言する。
またウルクの祭祀長として、都市神であるイシュタルに対しても信仰心を持って接しつつも、全く臆することなく彼女に対しても進言する。
イシュタルは元々気性が荒い女神だが、自分を信仰する者は大切に思っているので強く出れず、シドゥリには頭が上がらない。
生前のエルキドゥにウルクの民達と共に感謝し、自身を兵器(道具)であると律しているエルキドゥのことを「心優しい美しい緑のヒト」と考えている。
かつてあまりにも民を顧みず、エルキドゥの死後、不老不死を求める旅に出奔し国が荒廃するまで戻らなかったギルガメッシュ王に対し、殺されるのを覚悟で王としての無責任さを叱責し、国や民の為に働く賢王になり、国を再建させた王を臣下/部下として民達と共にサポートした。
英霊となったギルガメッシュ王とエルキドゥは時折、ウルクに生きた人々を思い出しており、王は彼らのことも祭祀長のこともウルクの民として相応しき在り方(雑種たち)であったと高く評価していることが窺える。
『Fate/strangefake』では、王がウルクの民達の話を聞かせた際に「酒場の娘から祭祀長となったイシュタルを信仰する雑種」と言及しており、イシュタルを信仰するのは理解出来ないが、ウルクの民として相応しき在り方であると評している。
もちろん、シドゥリに限った話ではないとも言及しており、ウルクに生きた全ての人々のことをウルクの民として相応しき在り方であると王は評している。
FGOではウルクを訪れた主人公たちに親切に接し、何かと面倒を見てくれていた。
アニメでは旅路のまとめ動画「シドゥリのバビロニアレポート」を担当していた。
1人のウルク市民としてウルクという国を大切にしており、都市の危機には先頭に立って市民の保護に奔走する。
このまっすぐな郷土愛が、のちに数奇な運命へと導くことになった。
ちなみに、何故か「白旗」の意味を聞いてきた事が印象に残ったユーザーも多いとか。後にこれが重要なフラグとなるため、マスターを色々な意味でしんどい状態にさせた。
再び注目を集めるきっかけになったのは『バトル・イン・ニューヨーク2019』。
こちらではドゥムジと共に交換ショップの店員としてボイス付きで登場。
ちなみにドゥムジもこの時にボイス付きで冥界のメリークリスマス以来の再登場となった。
ドゥムジの力により幻霊サーヴァントとして召喚されたのか、現代風の衣装を着こなし、幼かった頃の王の声真似をするお茶目な一面を見せた。年齢とは。
余談
名前の元ネタは『ギルガメシュ叙事詩』の登場人物。
エンキドゥの死後に永遠の命を求めるギルガメシュに国へ帰るようにと忠告する女神だが、彼がその忠告を聞かなかった為、永遠の命を知る者の居場所を教えたとされる人物である。
Fateシリーズにおいては臣下/部下を勤めている人間のキャラクターに同じ名があてがわれて登場しているが、原典の『ギルガメシュ叙事詩』においては酒場(または料理屋)の女主人とされている。
酒場の女主人と書かれているが、飲み屋の女将のような存在ではなく、れっきとした女神である。
彼女が神である証拠は、綴りに「神(ディンギル)」の決定詞がついていることで判別がつく。イシュタルと同一視されることもある女神であり、シュルブという呪文書の方では「知恵の女神」「生命の守護者」の肩書きを持つという。(「ギルガメシュ叙事詩」岩波書店版の補足より)
シドゥリという名前だが、実を言うと古バビロニア語版の叙事詩においては単純に女主人とのみ記されており、名前が存在しない。彼女の名前が判明するのはアッシリア語版である。
Fateシリーズにおいては女神ではなく、同じ名前をあてがわれただけの人間のキャラクターである。
アニメ版最終話の王の不老不死の旅での回想にて壁画のような絵で女神シドゥリらしき人物が描かれていたので、おそらく人間の方とは違うキャラクターとして、同じ名前の女神が存在している可能性がアニメ最終話を観ると窺えるが詳細は不明である。
アニメの方では名前は明かされてはいないものの、姿が登場し少しだけセリフがあったので分かりやすかったのだが、祭祀長を勤めているシドゥリの他に兵士長や巫女長を勤めている者も各々に存在しているのが窺えた。