概要
シンジュアナゴ(漢字表記:真珠穴子〈※a,b〉、学名:Gorgasia japonica〈※a,c〉;ゴルガシア・ヤポニカ / ジャポニカ)は、条鰭綱ウナギ目アナゴ亜目アナゴ科チンアナゴ亜科シンジュアナゴ属の1種に分類される硬骨魚類。砂底地棲の細長く小さな海水魚。
種小名 japonica は、「日本にゆかりある」「日本出身の」「日本生まれの」「日本で産した / 日本産の」などを意味するラテン語 "japonica(ヤポーニカ、ジャポーニカ)" をそのまま転用したもの。
和名の「シンジュ」は体側の白色斑が「真珠」のように見えることに由来する(※a)。
英語名(英語慣習名)は "Pacific spaghetti eel(パシフィクスパゲティイール[イル])" で、「太平洋スパゲッティ穴子」の意。
形質
体長は約1m。身体は黒色で、体側に並ぶ白い斑点が一列に続いている。
八丈島、高知県柏島、台湾南部、海南島、ニュージーランド北部などの海域に分布する(※a)。
水深25~27mの砂底に集団で棲息する。
砂地の海底に巣穴を掘って生活しており、夜間は巣穴に籠って眠り、昼間になると前半身だけを海中に現して活動する。
昼間はその体勢のまま漂ってくる動物性プランクトンを捕えて食べたり、隣り合った同族同士で争ったりしている。
なお、生態については「チンアナゴ亜科」の「形質」節にて詳説しており、シンジュアナゴも例外には当たらない。
近縁種の分類
- genus Gorgasia(シンジュアナゴ属)
- Gorgasia barnesi (en: Barnes' garden eel) バーンズガーデンイール
- Gorgasia hawaiiensis (en: Hawaiian garden eel) ハワイアンガーデンイール
- Gorgasia japonica (en: Pacific spaghetti eel) シンジュアナゴ(真珠穴子)
- Gorgasia maculata (en: whitespotted garden eel, Indian spaghetti eel) ホワイトスポッテドガーデンイール
- Gorgasia preclara (en: splendid garden eel, orange-barred garden eel) ニシキアナゴ(錦穴子)
- Gorgasia punctata (en: dotted garden eel, peppered garden eel) 和名未確認。タイプ種/模式種(type species. cf.Wikipedia1,2)。
- Gorgasia taiwanensis (en: sharp-nose garden eel) アキアナゴ(秋穴子)
- ほか多数。
関連イラスト
現実寄り
1~2. 比較的リアルに描いている作品。
3. チンアナゴ(左)・ニシキアナゴ(中央)・シンジュアナゴ(右)の三者揃い踏み。
空想全開
1. 擬人化(海洋生物擬人化)。魚っ娘 (tag) になったシンジュアナゴ。
2. 同じく、チンアナゴ(左下)、ニシキアナゴ(右下)、シンジュアナゴ(左上)、ニゲミズチンアナゴ(右上)。
脚注
出典
※a 「シンジュアナゴ」 コトバンク > 小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)(cf.Wikipedia)』、尼岡邦夫、2019年6月18日。
※b 「真珠穴子」 コトバンク > 日外アソシエーツ株式会社『動植物名よみかた辞典 普及版』
※c "Gorgasia japonica" FishBace