概要
イタリア・リグリア地方のジェノバ県生まれの緑色のソースで、 バジルペーストに、松の実、チーズ(主にパルメザンチーズ) 、オリーブオイル、ニンニクなどを加えたもの。日本などではこれを用いたパスタやピザのこともジェノベーゼと呼ぶ。
リグリア地方以外では、オリーブオイルが他の植物油に替えられたり、松の実が他のナッツ類(カシューナッツ等)に代わることがある。
バジルソース=ジェノベーゼになりがちだが、トラパネーゼ(トラーパニ風。松の実の代わりにアーモンドが入り、トマトが入っている)等、他のバジルソースもある。
日本でバジルがまだ手に入らなかった時代はシソの葉で代用しており、海外でもシソでジェノベーゼを作る人もいるとか。
昔は「スパゲッティ・バジリコ」と呼ばれていたが、ソースではなく乾燥させた葉を振りかけた物だったりもした。
本来の「ジェノベーゼ」?
前述のとおりジェノベーゼソースを使用したパスタを「ジェノベーゼ」と日本などでは呼ぶが、本来イタリアで単にパスタ料理のジェノベーゼというと、「スーゴ・アッラ・ジェノベーゼ」という玉ねぎペーストの牛肉ワイン煮込みソースをかけた物で、色は茶色。見た目はボロネーゼに近い感じである。
日本でいう「ジェノベーゼ」はイタリアでは「ペスト・ジェノベーゼ」であって、「ジェノベーゼ」ではないという。
(ペストはバジルソースの総称。日本では「ペースト」とも表記されるが、英語の「ペースト」とは違う。また登録表記上、ジェノバ以外の場所で作られるものや他の材料が使われたものは「ジェノバ風」という意味で「ペスト・アッラ・ジェノベーゼ」として本家と区別される)
しかもこの本来のジェノベーゼはジェノバで生まれたわけではなくナポリ産で、中世ナポリにやってきたジェノバの料理人が作るソースが由来、人の名前、などの説がある。(ジェノベーゼという苗字はイタリアでは一般的)
日本でこの本来の「ジェノベーゼ」が出されるときは「ナポリ風ジェノベーゼ」という名称でメニューに載せる店もある。
関連項目
マルゲリータ…上のバジルの葉の代わりに用いる場合もある
ヴォンゴレ…このソースを用いたヴォンゴレ・ヴェルデというタイプがある