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【概要】編集

本作ではスポンサーが付かず、日本のクローバー社が発売した「戦闘メカザブングル」の玩具を、そのまま流用した玩具を発売してしまった。

メカニックやキャラクターに「スターウォーズ」「未知との遭遇」「E.T.」「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」「伝説巨人イデオン」等など盛大なパクリのオンパレードであり、パチモン・ファン狂喜の一作となっている。そもそも82年といえば日本アニメでもパロディが全盛だった頃であり、一種の懐かしさを覚える人もいる事だろう。

日本でのテコンV・バッシングの際、多くのサイトやブログで紹介され、「スペースガンダムV」とともに「韓国アニメ=パクリ」の定説を不動のものとした。

そのトンデモっぷりと対照的に70年代日本アニメに見られたような「泣かせる」演出が随所に見受けられる佳作だったりする。


日本でも、比較的入手・視聴しやすく、本作で初めてテコンVに触れた者も多い。

しかし、本作は作品のクオリティは決して高いとは言えず、テコンV自体の評判は落ちてしまうが、興行的には成功。次作(「テコンV84」)も製作されることになった。


【主な登場メカニック】編集

スーパーテコンV編集

スーパーテコンV

初代テコンVが外伝「飛べ!宇宙亀甲船(テコンV外伝宇宙亀甲船)」で解体されたため、新たに作られた変形ロボ。初代と違い飛び道具系も充実しているが、ビーム・ライフルは自前ではなく敵から奪ったものを使用。

ザブングルの頭部と胸部を変えただけの丸パクリ、かと思いきや、何故か持ち込まれたオモチャと変形が微妙に違うという、いーかげんなメカである。どちらかというとダイターン3に似た感じの飛行形態に変形するが、もっと客観的に見れば戦闘機というより「ソリ」。

初代同様に足を切り離す事が出来る。

スーパーモード「渾然一体」発動時には背中のウィングが分離し、上空から超電磁パワーを本体に照射する。

初代から伝統的に「必殺技」となっている、胸の光子力ビームの威力は、シリーズ中いちばん派手。

マーチャンダイジングを意識し、変形合体機能を取り入れているが、その分「テコンドーを用いるロボット」という魅力が薄れてしまった。次作「テコンV84」にも登場する。


※以下は全て仮名(劇中でも正式名称がはっきりしないため)

グフッポイド編集

ヒートロッド(ムチ)を持つ青いエイリアンロボット。隊長機である。

見た目は明らかに、動力パイプを取った「グフ」なのだが、全体の雰囲気がかなり違っている(参照)。

ヘルメットの形状は「逆襲のシャア」の「ギラ・ドーガ」を彷彿とさせる。

ムチを引きちぎられた時に見せる、「まあ!」と驚くポーズは萌える。


マッガイ編集

アッガイ?テコンVのアッガイ

アッガイ」の色変えパチモン。実は細部も結構異なっている。

(アッガイを改造しようとして挫折したモデラーもいるらしい。全体的にややぬるめのデザイン)。

コミカライズ版ガンダムのように、(元ネタでは水中用であるが)宇宙空間で活動。

目や手からビームを発射して、一人で出撃したヨンヒを苦しめた。クローは回転する。


ロボット要塞基地(アルファ基地)編集

エイリアンの基地も兼ねた巨大ロボット。

イデオン」とか「アイアンギアー」とか言われているが、それ以外にも色々混ざり、「訳の分からない箱ロボット」と化している。頭は「太陽の牙ダグラム」の「ブロックヘッド」にも似ている(参照)。

テコンVの数倍の巨躯で序盤こそテコンVを圧倒したものの、本気を出したテコンVのチョップで紙のように切り裂かれ、光子力ビームで爆散した。


トゲトゲUFO編集

エイリアンが地球の水を吸い上げるために派遣した、短いトゲのたくさんついたUFO。

複数タイプの触手を搭載したり、原子力マーク型のビームを放ったりと色々あぶないメカ。


銀河号編集

白とオレンジの市松模様に塗られた、「スター・デストロイヤー」ぽい地球防衛軍の宇宙戦艦。あくまでもデストロイヤーに似ているのは雰囲気のみで、比較したらあまり似てはいない。


ビブロ編集

ビグロ」と「グラブロ」を混同したようなデザイン(参照)。「銀河号」を迎え撃ったエイリアン攻撃部隊の前座。

地球の戦闘機を圧倒し(でも1機撃墜された)、銀河号は最強武器である「波動砲」の使用を余技なくされる(しかし銀河号は、1発しか撃てない波動砲を前座相手に使ってしまったため、決戦時には自爆せざるを得なかった)。


棺桶編集

銀河号の前に突如出現した、宇宙を漂流するカンオケ。中にはジョンの親父が生きたまま入っていた。


ストーリー編集

いつものように、山奥でテコンドーの修行に励むフンとチョリ。

しかし、チョリがUFOに拉致されてしまった。すぐに戻ってくるチョリだが、拉致された時の記憶は失われていた。

その頃、宇宙では地球人の基地に宇宙人が攻撃。地球側は反撃するも、壊滅してしまった。

ヨンヒとメイリンは、敵の攻撃を振り切って地球基地へとたどり着くが、既に全滅していた。そして、基地内の『水』が全て奪われているのを発見する。

地球では、UFOが襲来。地球の水を奪い、海を干上がらせる事件が発生。軍が出撃するが、UFOには歯が立たず、テコンVに救援を依頼。

フンはテコンVで出撃し、苦戦の末にUFOを撃墜する。


敵へと反撃するため、地球側も宇宙戦艦を出撃させる。その航海の途中、壊滅した基地の司令官が宇宙をさまよっているのを発見。息子のジョンと再会する司令官だったが、彼は宇宙人に洗脳されていた。

そのまま、テコンVに爆弾を取り付ける司令官。だが、発見されてすぐに取り外される。そのまま司令官は、戦闘機を奪い敵のロボット要塞基地へ逃亡。その戦闘機には、たまたま居眠りしていたチョリが乗り込んでいた。

フンは壊滅した基地に辿り着くが、ここで敵の襲撃を受け、そしてメイリンを庇うために傷を負ってしまう。

ロボット要塞基地では、司令官は洗脳から解かれて正気を取り戻す。しかし、救出しに来たジョンをかばったために、絶命してしまった。チョリはジョンとともになんとか脱出。


そして、地球の宇宙戦艦へと迫る敵攻撃部隊。戦闘機部隊が出撃するも全滅してしまい、戦艦からの攻撃も通用しない。

ヨンヒが一人でテコンVに搭乗して出撃するが、フンが乗っていなければその力を発揮できず、敵ロボットに太刀打ちできない。だが、怪我を押してフンが出撃。テコンVに乗り込んで反撃を開始する。

フンが操縦するテコンVは、そのテコンドーの技の前に敵ロボット群を撃退。そして、敵ロボット要塞と対決し、苦戦するも勝利した。

こうして、尊い犠牲を出しつつ、地球の平和は守られたのだった。


DVD編集

本作は、初代、84とともに、2002年に発売されたDVDボックスに収録されている。リージョンフリーのため、日本でも視聴可能。

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