「もうこれ以上、魂の悲鳴は聞きたくありません…」
CV:悠木碧
人物
ステラ王国の王・アニムスの側近である魔導士で、頭の左側に花飾りを付けている憂いを帯びた美少女。アニムスとは幼馴染に当たる。「竜の涙」を奪った目的を、「ステラ王国に点在するステラニウムが吸収した魔力が解き放たれて国が滅ぶのを阻止するため」と語る(ソーニャ曰く、ステラニウムは月光を浴び続けると魔力を蓄えて爆弾同然となるらしく、前日談の小説でもソーニャの育て親だったフィンがそれで命を落としている)。
彼女自身も魔導士であり、相手の魂が見えるとのこと(ザッシュと共に竜の涙を奪えたのも、それを奪い返したナツ達の居場所が割れたのもその為。ただ、この魔法を使うとソーニャ自身にも影響が出るようで、冒頭の台詞もそんな彼女が自分の魔法を使った際の副作用から来るものである)。
ザッシュに捕まったルーシィを救出したナツ達を手引きした際、上記の理由で「杖(竜の涙)をお返しする事はできない」と語るが、一度杖に触れたナツは「あの杖はそんな事に使うモノじゃねえ」「ステラニウムは俺が全部ぶっ壊すから杖は返せ」と返され、納得できないまま涙を流しつつ、その場を去った。
それでもナツの言葉を疑いきれず、アニムスに杖の使用を辞める様、説得するが、ナツとルーシィ、ハッピーの3人が駆けつけた際には何故かアニムスの姿がなく…。
ハッピー「どうしてソーニャが杖を持っているの…?」
それを聞いて動揺するソーニャ。その時、鏡に写っていたアニムスが衝撃的な言葉を口にする。
アニムス「まだ気付かないのかソーニャ。私とお前は…」
「元々ひとつの存在だ」
その直後、ソーニャは人格が変わったかのように杖を振り上げ、ナツ達を攻撃する。そんな豹変ぶりに驚愕したナツは…。
ナツ「お前…誰だ…?」
正体(※以降の項目は本作及び原作&アニメ最終章のネタバレを含みます)
アニムス「我が名はアニムス」
「ソーニャの身体に宿る」
「ドラゴンだ」
その正体は、ナツを始めとした他の滅竜魔導士達と同じく400年前の人間であり、竜の攻撃を受けて瀕死の状態だったところを、アニムスが入り込む事でお互いに生き延びていた事が判明(前日談の小説では奴隷商人に親を殺され、竜の洞窟に逃げ込んだ所をアニムスを含むドラゴン達に攻撃された)。
その後、ルーシィの先祖であるアンナがアクノロギアを倒すための戦力として教え子であるナツたち滅竜魔導士をエクリプスの扉を使って未来へ送ろうとしたのを目撃し、アニムスもソーニャの身体を使って強引に扉を通り、現在に至る(元々ナツ達とアンナのみが通れる設計だったため、ソーニャ=アニムスが通ったことでエクリプスの魔力が乱れ、未来に到着したナツ達が離散する原因となってしまった。因みにソーニャも別の場所に飛ばされたため、アンナはソーニャの存在に気付く事はなかった)。
しかし、ナツ達や彼らに滅竜魔法を教え、その後彼らと一体化したイグニール達とは違い、ソーニャの身体はアニムスと相性が悪かったのか、アニムスは自力で脱出できず、完全復活の為に「竜の涙」の力を欲していたのである(仮にできたとしてもアクノロギアに倒された後の為、イグニール達の様にすぐ身体が消滅してしまうので、それも理由のひとつだと思われる)。
その後アニムスは「竜の涙」を横取りしたザッシュを追う際にソーニャの体から分離。ザッシュが「竜の涙」の暴走に巻き込まれた(これによりザッシュは死亡)後は、それを取り込んで完全復活を果たしたものの、半身が竜化したナツに敗北。ソーニャは彼の目の前で「竜の涙」を破壊すると、最後の会話を交わす。
それはこれまで多くの人々を欺き、自分の身体を都合よく利用し続けてきた事への「怨嗟」ではなく、これまで自分を育ててくれた事への「感謝」の言葉だった。
アニムス「初めて見たよ…キミの笑顔を…」
それはアニムスが、散々ソーニャを騙し続け、(前日談の小説において)「軟弱者」と罵ってきた彼女に対して見せた、初めての愛情表現だった。
ソーニャ「私も、初めて見ました。竜の涙を…」
消滅していくアニムスを笑顔で見守るソーニャ。その後、ソーニャはナツ達に対し、「確かにアニムスは自分を始め多くの人を苦しめた人だったが、それでも(ナツ達の様に)自分にとってはかけがえのない存在だった」と告げる。
そしてナツもまたルーシィとハッピーを抱きかかえ、「大事な家族だからな」と笑顔で返したのだった。
余談
実はソーニャはアニムスが入り込む前、アニムスを始めとしたドラゴンを滅したアクノロギアから「守れなくてすまなかった」と謝罪されていた事が、本作のラスト及び前日談の小説で明かされている。
実際、原作コミックスの最終巻や、アニメ「ファイナルシーズン」における最終決戦の際にもアクノロギアの回想に登場する等、アクノロギアにとっても印象深い人物となっており、ある意味アクノロギアがドラゴン(及び滅竜魔導士)を憎む一因にもなった模様(最も、アクノロギアはこの一件以前にもそれ相応の理由があったが)。
また、ソーニャがドラゴンから攻撃を受けた際、髪につけていたリボンがほどけているが、これに力が集約されて「竜の涙」となった事も判明。
尚、本作のラストにおいて、アクノロギアは「竜の涙」の元となったリボンが手元に飛んできた際、「くだらん」と称してそのリボンを握りつぶしているが…果たしてそれは何を意味していたのだろうか…? そして同時に、もしアクノロギアがソーニャが生きていたという事実を知る事ができたとしたら、彼の運命ももしかすれば変わっていたかもしれない。
関連タグ
アイリーン・ベルセリオン:ソーニャと同様、アクノロギアにドラゴンを憎む一因を作った女性。