概要
大長編及びアニメ映画のび太の大魔境に登場するキャラクターで、本作の悪役。
元はバウワンコ王国の大臣であり、かねてより外界へ侵攻し世界征服を目論んでいた。
侵攻への足掛かりとして腹心のコス博士に火を吐く車と空飛ぶ船といった古代兵器を研究させていたが、それを知った108代バウワンコ王(クンタック王子の父)に叱責される。
しかし、それを快く思わなかったダブランダーは、王を暗殺して息子のクンタック王子を棺に閉じ込めて表向きは「王子も王共々急病で死亡した」と偽った上で生き埋めにしようとした。
(大長編及び旧映画では暗殺の詳細は不明だったが、新映画ではクンタック王子が贈った盃に毒を盛り、王子に暗殺の濡れ衣を着せた上で王子を湖に追い詰め転落させ、暗殺犯の王子が自殺したと偽った。)
その後は国王として即位したが、住民に重税を課したり兵器を作らせるために重労働を課しており、住民はおろか王国兵からも「今の王様は人気がない」とぼやかれるほどに人望がない。
また、クンタック王子の許嫁であるスピアナ姫を王宮に軟禁し、伴侶になるように迫っているも断られ続けている。
やがて、始末したはずのクンタック王子がドラえもん達と共に王国に帰還したと知り、今度こそ息の根を止めようと兵達に探させる。
そして、コス博士の助言で兵を王国の巨神像周辺に集めて彼らを返り討ちにしようと企むも、タイムマシンでやって来た「未来のドラえもん達」という予期せぬ敵の増援と、動き出した巨神像の猛攻撃により兵は全滅させられる。
追い詰められたダブランダーは秘密裏に王宮に行き、スピアナ姫を連れて逃げようとするも、彼女に拒絶されたため(新映画版ではチッポによって王子の生存を知らされた国民の蜂起を目の当たりにしたことで)自棄をおこして彼女を手にかけようとする。
そこに間一髪で巨神像に乗って駆けつけたドラえもん一行に王宮の壁を破壊され、その時に瓦礫が直撃し気絶した。
(旧映画では王宮に乗り込んできたクンタック王子の剣で、斬首・・・と見せかけて王冠と頭の毛を刈り取られ失神している)
その後の動向は不明だが、クーデターを起こし国王を手にかけた事実を考えると彼の境遇は想像に難くないだろう。
また、外界への侵攻を企んでこそいたが、それは人類側の文明と軍事力の情報を全く得ていない無知からくる計画倒れのものであり(ダブランダーに限らずバウワンコ王国民は誰も外界の事を知らなかった)、仮にクンタックとドラえもん達に勝利或いはクンタックが帰国するよりも前に事を起こしていたとしても、(双方の被害云々はともかく)文明や経済力の点で大きく差がある人類との戦いに最終的に惨敗していた事は間違い無い。
結局、ダブランダーの野望の成就は万に一つも無かったのだが、もしも王国が軍事衝突と言う最悪の形で人類側と接触してしまっていた場合、単に戦争に敗けただけで無く、犬が進化した獣人とその国家という存在を知って目の色を変えた世界中の人間達によって土地と全国民が(生態調査や古代文明に関する情報、財宝等を目当てに)蹂躙されていた可能性が高く、下手をすれば「謀反人」どころか「国を滅ぼした大罪人」となってしまうところだった。
皮肉にも野望を実行に移す前に敗れたおかげで、まだマシな結末を迎えられたとも言える。
余談
ファミコン版ドラえもんにも2面「魔境編」ボスとして登場するも、何故か頭だけの姿にされた上に、「ケンタウルス」なる全然違う名前にされるという憂き目にあった。しかも弱く、ゴリ押しで勝てる。
推測の域を出ないが頭だけの姿という辺り、彼の末路を暗示してる・・・かもしれない。
関連タグ
ギルモア:のび太の宇宙小戦争に登場する悪役。クーデターを起こして実権を握るも、直ぐに悪政を始め、周りからの人望が皆無という点が共通する。一方でダブランダーはクーデターに至る経緯が古代兵器を研究した自分を叱責した国王への不満と暗殺という形で明確に描写されているのに対して、ギルモアがクーデターを起こした理由は推測の域だけで分かりづらく、単純な権力欲目的でしかないような描かれ方である。
ホーディ・ジョーンズ:某国民的大人気海賊漫画に登場する悪役。こちらも外界へ侵攻しようと企んでいたが、その外界についてあまり詳しくなく、事態を起こせば国ごと滅んでいた可能性のある悪役繋がり。