ダンサー・イン・ザ・ダーク
だんさーいんざだーく
巡音ルカオリジナル曲については「ダンサーインザダーク」を参照。
1960年代のアメリカ、とある町。
移民のセルマ・イエスコヴァは、劇団でミュージカルの稽古に励みながら、工場で働く毎日。ジーンという一人息子がおり、生活は苦しかったが、それでも周囲の人に愛され、それは満ち足りた日々だった。
しかし、セルマは親から遺伝した病で徐々に視力を失っていく。そして同じ運命にあるジーンに手術を受けさせるため、こつこつと貯金をしていたのだ。
閉ざされる視界の中、ミュージカルを踊る空想を支えとするセルマ。
だが、無理をしすぎたセルマは、親友キャシーの助けもむなしく、工場で事故を起こし解雇になった。そればかりか、帰れば手術費用まで盗まれていた。信頼していた人物からの裏切り。そして、ついには殺人犯になってしまう。
ジーンに手術を受けさせるには、貯金のことを知られるわけにはいかなかった。
真相を押し殺したまま、セルマは裁きの場に立つ――。
『奇跡の海』、『イディオッツ』に次ぐトリアー監督の「黄金の心」三部作の最終作。
手ぶれカメラとジャンプカットが多用された薄暗い画面、それと明るいミュージカルシーンの対比。畳み掛けるように訪れる救いのない結末と、主人公が見せる母親としての輝きが、いやおうなく観る者の心に突き刺さる。もっとも、あまりにも悲劇的であるため、観る者を選ぶ映画でもある。
アイスランドの歌手ビョークが主演と音楽を担当し、その圧倒的な歌唱力で映画を彩っている。
2000年カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)、および最優秀女優賞を受賞。
監督・脚本 - ラース・フォン・トリアー
製作 - ヴィベク・ウィンドレフ
製作総指揮 - ペーター・オールベック・ヤンセン
音楽 - Bjork
撮影 - ロビー・ミューラー
編集 - フランソワ・ジェディジエ / モリー・マレーネ・ステンスガート
公開日 - 2000年9月8日(デンマーク) / 12月23日(日本)
言語 - 英語