曖昧さ回避
- 『ダンジョンズ&ドラゴンズ』におけるゲームマスターの事
- アスキーが1986年に発売したMSX用2DアクションRPG
- FTLゲームズが1987年に発売した3DアクションRPG
ここでは3.について述べる。
概要
アメリカのFTLゲームズがAtari ST用に開発した3DリアルタイムRPG。通称『ダンマス』。
ヒット作だったため、AmigaやAppleIIのみならず、X68000やPC-9801等の日本機にも移植された。
壁画にされた24人の内、4人を復活させてロードカオスの野望を打ち砕く
リアルタイム3DダンジョンRPG。
RPGでは珍しく食事をとることが出来る斬新なゲームシステムがある
(肉を投げてモンスターを倒すこともできる)。
パーティー全員が死亡するとゲームオーバーになる。
特徴
・シームレスである為、敵の側面や背後に回り込んでの攻撃が可能。
・ダンジョン内にあらゆるアイテムを置くことができる。盗まれたり壊されたりすることは無いが、上限を超えると古いモノから消滅する。
・空腹や喉の渇きといった概念がある。放置すると悪影響が出る。
・魔法は複数のシンボルマークを入力して発動させる。
・回復魔法は存在しない。代わりに秘術で回復薬を精製可能だが空のフラスコが必要。
・ダンジョン内で野宿することで回復。ただし敵に襲われるリスクもある。
・「どれだけ敵を倒したか」ではなく「どんな行動をとったか」によって経験値が入り、その行動が成長の指針になる。武器を素振りすれば戦士寄りに、呪文を詠唱すれば魔法使い寄りのキャラになっていく。
今でこそ珍しくはないが、1987年の段階でリアルタイムシステムを構築し
Wizardry同様、数多くの作品に影響を与えたゲームである。
しかしWizと違い、SFCまでCSに移植されなかった為、日本での知名度は低め。
SFC版も独特なシステムが災いして、初見で投げるユーザーが多かったらしい(バグも多かった)
その後、数多くのハードで続編が出たが
セガサターンで発売されたダンジョンマスター・ネクサスを最後に姿を消した。
だが今もプレイヤーが自由にダンジョンを作成出来るクローンソフトが作られ、
Legend of GrimrockというDungeon Masterをモチーフにした新作が生み出されており、
ファンから愛され続けている。
一般名詞として
Web小説等ではダンジョンの経営、管理などを主眼に置いた作品群において『ダンジョンの支配者』をあらわす肩書として『ダンジョンマスター』が用いられる。更に商業ライトノベルなどでは『ダンジョン攻略達成者』といった意味合いで用いられる事例も散見され、語義に大きな揺れ幅がある。もうわかんねえなこれ。
シリーズ一覧
- ダンジョンマスター(PC スーパ-ファミコン) 記念すべき初代
- カオスの逆襲(PC) 上級者向け 目と耳を研ぎ澄ませ変化を見切るのが重要
- セロンズクエスト(PCエンジン) ハードがハードなのでコアなファンでも未プレイの人は多い
- ダンジョンマスターⅡ(PC メガCD) 初めてダンジョンの外に出る事が可能になったが、相変わらず旋回は90°単位
- ダンジョンマスター・ネクサス(セガサターン) 360°の移動が可能になった、難易度は低め
ストーリー
グレイロード(調和)という人が、炎の杖とパワージェムという物を使って
無限の力を研究していましたが、事故を起こしました。
その結果、ロードカオス(混沌)とロードリブラスルス(秩序)という二つの人物に分かれてしまった。
二人とも理想の世界を作る為に炎の杖とパワージェムを巡って喧嘩をしました。
炎の杖とパワージェムはダンジョン内にあります。
カオスは混沌の力でダンジョンに引きこもり、
リブラスルスは秩序の根源なので混沌の力が邪魔で入れない。
そこでグレイロードの弟子である主人公(セロン)を唆し、
勇者を4人だけ復活する能力を与えて命じました、
ダンジョンに入って勇者達に炎の杖を取ってこさせろと。
セロンはリブラスルスの態度や性格が気に入りませんでした。
しかし師匠を助ける切っ掛けになるかと思い、渋々ダンジョンへ向かいました。
※もっと複雑で面倒な設定ですが、大体こんな話。
24人の勇者
彼らは一度、ロードカオスのいるダンジョンに挑み、命を落とした勇者達である。
24人の中から4人だけ復活させる能力を持った主人公は、
ふたたび彼らをダンジョンへと導く。
ちなみに何故ダンジョンで死んだ勇者たちが入り口にいるかというと、カオスが見せしめとしてわざわざ強そうなのを選んで飾ったからである。「勇者の館」と銘打って額縁状にされているのもそういう理由だったりする。
Iaido(イアイドー)
サムライソードという専用武器を持つ勇者。
本名はルイト・チブリで居合いを学んだ事でイアイドーと呼ばれるようになった。
敏捷性は高いのだが、戦士向けなのにヘルスと腕力が低めなのが難点。
最初に出会う勇者なので人気は高いらしい。
Chani=Sayyadina=Sihaya(チャニ=サヤディナ=シハヤ)
東洋の魔術師、全勇者の中で最高の知力を持つ。
ムーンストーンというマナを増幅するお守りを持っているので
マナが0の勇者に貸し与え、魔法を唱えさせる事も可能。
Hawk(ホーク)
ヘルス・スタミナ・生命力の数値が高いタフガイ。
僧侶としての技能もあるので、生存率の高い勇者と言える。
矢を持っているのに弓を持っていない不思議な人。
Zed(ゼッド)
バンヴィレの貴族、初期装備は豪華で
戦士・忍者・僧侶・魔術士と全ての技術を学んでいるが
どれも能力が平均的で決め手に欠ける。
Boris(ボリス)
子供の勇者。PC版ではハーフリングであり、
SFC版では禁術に触れて老いる事が出来なくなった少年。
マナと賢さが高い魔術師タイプ。
Elija(イライジャ)
ヤイトピャの獅子の異名を持つ老人、最下層に辿りついた唯一の勇者らしい。
戦士と僧侶の技能を持ち、ヘルスも高いので前衛でも後衛でも戦える万能勇者。
Alex=Ander(アレックス=アンデル)
シーフギャンブラー。賭けに負けてダンジョン送りになった。
忍者と魔術師の技能を持ち、能力値はイアイドーのほぼ上位互換。
イライジャ同様、万能戦士タイプ。
Halk(ハルク)
バーバリアンの戦士で元奴隷。
雇い主がダンジョン内で逃げ出した為、自由になった。
マナ0の脳筋だが、ヘルスと腕力は最高クラス。典型的な戦士タイプ。
Syra(シーラ)
自然の申し子と呼ばれるエルフの女性。
彼女の着ている騎士のマントは人間の恋人の形見。
僧侶と魔術師の技能を持ち合わせている賢者タイプ、スタミナが妙に高い。
Linflas(リンフラス)
シーラの弟。姉を捜してダンジョンに潜り命を落とした。
戦士と魔術師の技能を持ち、能力的には前衛向けだが
姉より知力が高いので後衛で戦えなくもない。
Nabi(ナビ)
予言者らしい、予言に従ってダンジョンに潜り死んだ。
僧侶・魔術師の適正を持ち、魔法防御に最も優れている勇者。
Gando Thurfoot(ガンドゥ=サーフット)
ハーフリングの有名な大盗賊。盗賊らしく忍者の才能が高い。
ヘルスが低く、マナは高めなので後衛向け。
毒投げ矢を二本所持している。
Leyla(レイラ)
女忍者、特化型で忍者の技能は全勇者中トップ。
ただし前衛に置くにはヘルスと腕力が低く、後衛に配置しようにもマナが低い扱いにくい勇者。
ロープという落とし穴を安全に降りられる道具を所持している。
Sonja(ソニア)
女悪魔の異名を持つ女性。
空腹のあまり、自分の腕を切り落として食料にしたエピソードがある。
初期装備で強力な剣を持ち、戦士系能力が高水準。
Darooou(ダルー)
PC版では山に住む巨人で、SFC版では身体が腐って蛆が湧いた人間。
最高のヘルス値を持つ前衛タイプ。
某雪男にそっくりなので、ファンの間ではムッ○と呼ぶ人も。
Wu=tse(ウー=ツェ)
正義感の強さから天の息子と称される女性。
忍者と僧侶の技能を持ち、マナと賢さも高いので後衛向き。
後衛にしては耐久力もあるので頑丈。
Tiggy Tamal(ティギー=タマル)
ハーフリングの少女。弱虫タマルと呼ばれて虐められ、
勇気をつけるためにダンジョンに潜り命を落とした。
マナ値は最高だがヘルス値が最弱、後衛としては優秀だが、敵の魔法に気をつけないとすぐ倒れる。
Wuuf(ウーフ)
バイカと呼ばれる狼人族の勇者。
僧侶として重要なフラスコを最初から所持している。
忍者と僧侶の適正を持ち、敏捷性とマナの数値が高め。
Mophus(モウファス)
僧侶としての修行に励んだ老人、慈悲の心を持った勇者。
全勇者中、最も僧侶の技能が高い。
食料を沢山所持しているのが特徴。
Hissssa(ヒッサー)
リザードマン、全勇者中最高の腕力を持つ。
素早く火炎耐性も高く、近接に関しては最強との呼び声も高い。
どっかの怪獣にそっくりなので、ファンの間ではガ○ャピンと呼ぶ人も。
Leif(リーフ)
多くの戦場を渡り歩いてきた歴戦の戦士。
一人でも傷を癒せるように僧侶の技能も習得している。
ヘルスとスタミナの数値が高いので長期戦にも耐えられる勇者。
Stamm(スタム)
ドワーフの戦士。狂気に囚われて気が変になっているらしい。
序盤では強力な武器である斧を所持している。
マナが0なので魔法を使わせるには、少々手間がかかる。
Azizi Johari(アジジ=ジョハリ)
バーバリアンの女戦士。
戦士と忍者の才能を持ち、レザーシールドという専用防具を持つ。
何故ダンジョンに潜ったのか、資料が一切無い人物。
Gothmog(ゴスモグ)
暗黒のマントを羽織った魔術師。
世界征服を企み、ロードカオスに挑んで返り討ちに遭った。
全勇者中、魔術師の技能は最高である。
モンスター
ダンジョンに住まう化け物達、外部からの侵入者を見境無く襲う。
食料になるモンスターもいるので、勇者達にとっても生き残る為に欠かせないものである。
マミー
ミイラ男。恐らく最初に出会うモンスター。
序盤にしては火力が高く、ヘルスの低い勇者なら二撃で倒れる事も。
動きは緩慢で火に弱いが、油断のできない相手。
スクリーマー
ブロッコリーに似た怪物。
叫び声で攻撃をしてくるが、野鼠の鳴き声に等しい威力で
後衛に近接をやらせても勝てる弱い相手。
肉は食料になり、中々美味。小説版では臭いチーズの様な味と比喩していた。
ブルー・トロール
醜悪な化け物。
好戦的なモンスターで無骨な棍棒を振り回してくる。
強さはマミーと同じくらいで、倒すと棍棒を落とす。
ロックパイル
粘液で石の山を身体に貼り付けているモンスター。
非常に硬く近接攻撃があまり通じない。
動きは緩慢だが、毒持ちなので気を付けたい。
ワーム
巨大な芋虫、丸虫とも呼ばれる。
硬い・素早い・毒持ちの上、群れで襲いかかってくる危険な敵。
序盤最大の敵とも言える。
肉は一応食料になるが、重くて絶望的に不味い。
ゴースト
霊体のモンスターで物理攻撃が一切通じない。
退治するには対霊武器で切り裂くか、
対霊魔法で撃退するしか方法はない。
ジャイアントワスプ
巨大なスズメバチ、とにかく素早く逃げ切る事は不可能。
耐久力は低いが、毒持ちで攻撃頻度が高い。
シュリーカー
身体の穴から毒液を吐き、
ヌルヌルした触手をくねらせる醜悪な怪物。
外見は恐ろしいが、特に目立った長所はない。
クワトゥル
ケツァルカトルがモデルと言われるモンスター。
落とし穴の上を飛行して襲ってくる。
高い火力を持つので、後衛が襲われないように注意したい。
ビホルダー
色んな意味で名前が危険なモンスター。
頭が良く、ドアを開ける魔法やファイアーボールを唱えてくる。
音もなく忍び寄ってくるので、寝込みに注意したい。
スケルトン
設定によると以前、力尽きた勇者の成れの果てらしいが、
鏡の中の勇者は?という疑問も。
大した能力ではないが、敏捷性が高く数で押してくる相手。
ストーンゴーレム
石の巨人。石の棍棒による振り下ろしは、
熟練の戦士も一撃で昇天するほどの威力。
物理攻撃に耐性があり、魔法も無効化する頑丈な相手。
動きは緩慢なので、なるべくなら相手をしたくはない。
ギグラー
素早い動きで持ち物を盗んでいく盗賊。
身につけている物やキーアイテムまで盗むので
広場に逃げられたら、取り返しの付かない事になる。
ラスター
ラストモンスター。別作品のように
鉄を錆化させる能力は持たず、ただ硬いだけのモンスター。
あまり特徴はない。
モンベクサーク
モンの称号を持つ高位の魔術師。
高威力の魔法を連発してくるので、退路だけは確保しておきたい。
倒すと色々なアイテムを落とす。
ジャイアントラット
獰猛な巨大ネズミ。
素早く凶悪な牙で噛みついてくる。
もも肉は食料になり、とても美味。
ジャイアントスコーピオン
頑丈な巨大サソリ。
尻尾の一撃は凄まじい威力で猛毒と共に主人公を死に追いやる。
袋小路に追い詰められないように注意したい。
ウォーターエレメンタル
水の霊体モンスター。
非常にタフで対霊攻撃を何度浴びせても倒れない。
時間をかけると別のモンスターに囲まれる事も。
デスナイト
PC版ではダークナイト、全能力が高く欠点はない。
魔法は通じず、近接攻撃しか通じない。
戦士の技量が試される相手。
スペルバイン
最強の霊体モンスター。
自由に実体を消して、対霊魔法を無効化してくる。
攻撃魔法を連発してくるので、後衛も危険。
デスナイトと共に挟まれたら死を覚悟した方がいい。
オイトゥ
蜘蛛型のモンスター。
火力は高いが、これといった特徴は持たない。
だがデスナイトやスペルバインと同じ階に出現するので
彼らと共に囲まれると驚異になる。
ブラックフレーム
黒い炎を吹き上げ通せんぼしてくる霊体モンスター。
能力値は低いが不死身で、倒しても倒しても復活する。
ファイアーデーモン
炎を身にまとった醜悪な怪物。
ロードカオスの側近で、辺りに火を撒き散らす。
火炎防御を唱えないと危険な相手。
レッドドラゴン
最下層に住む伝説のドラゴン。
PT全体を一瞬で消し屑にするファイアブレスを使ってくる。
倒すとドラゴンステーキという、最高の食料が沢山手に入る。
ロードカオス
混沌の根源。
斬っても手応えがなく、魔法も一切通じない。
倒す方法とは……?
人間の賛歌が嫌いなのか、ときの声を嫌がる性質を持つ。
漫画版
Dengeki comics EXから栗橋 伸祐氏による単行本が出ている。
イアイドー・ヒッサー・ウー=ツェ・ティギーのメンバーによるロードカオス討伐を描いた作品。
本編に忠実で、ダンジョンマスターを知らない人でも楽しめるので
ダンマスに興味があったら漫画から入ってみるのもお勧め。
(画像はコミック版のウー=ツェ)
外部リンク
- Wikipedia
- Dungeon-Master.com(英文) - フォーラムサイト
- The Dungeon Master & Chaos Strikes Back Encyclopaedia(英文) - 情報サイト
- Return To Chaos - The Dungeon Master / Chaos Strikes Back Clone(英文) - Windows版クローンソフト
- Dungeon Master Java(英文) - Java版クローンソフト
- 情趣庵
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