概要
貯金箱とチョッキンを掛け合わせたネーミング通りカニの形をしたオートの貯金箱。
ニコニコモードで地道に無理なく集め、がっちりモードで徹底的に貯金を集める二通りの機能がある。一度目標金額を定めれば、修正は不可能だが、金額によっては複数人で集めることも可能。使い方次第で無駄遣いも減らせるいい道具………だったのだが。
アニメにおいて
1998年8月7日で放送した。
のび太はニコニコモードでヨーヨーを買う小遣いをため、それを聞いたジャイアンみんなで新しいサッカーボールを買うお金を貯めようといいだす。無駄遣いを無くすためにも良いという普段のジャイアンからは考えられないほど真っ当な考えに共感し、ドラえもん以外のみんながニコニコモードで5000円(5千円)貯めることとする。
ニコニコモード
みんなで少しずつ、地道に貯めていくが家の手伝いなどのお駄賃はせいぜい1回100〜50円、ジャイアンに至っては汗だくになって配達をしても母ちゃんからたった10円しか貰えず(母ちゃん曰く「子供が家の手伝いをするのは当たり前のこと」で最初は1円もあげないつもりだった。確かに正しいかもしれないがせめて50円はくれてやっても良いと思うが…)、数人がかりでの貯金を以てしても実入りの少なさは明らか。スネ夫は「こんなペースで貯まるのか?」と一抹の不安を抱く。
がっちりモード
途中経過を発表し、何とみんなの小遣いを少しずつ貯めても目標の半分も貯まっていなかった。「こうなった以上は仕方ない、みんなも頑張ってくれ」とジャイアンはがっちりモードに変更する。
が、このがっちりモードはニコニコモードと逆で本当に恐ろしいのだ。なんと、小遣いだろうが貯金箱だろうが財布だろうが、登録した人のお金は手当たり次第に持って行ってしまう正に押収や徴税、理不尽な取り立て屋のレベルだった。
早速、のび太の貯金が没収され、しずかが買い物に持ってきたお金、部屋のあちこちに隠したスネ夫の貯金などを片っ端から持っていき、漫画を買ったはる夫からも容赦なくお釣りを回収、遂にジャイアンにもそのはさみが及んだ。なんと、母ちゃんからお使い用にもらった財布をまるごと回収してしまったのだ。
取り返そうと格闘するジャイアンだが、目標金額が9999円と5000円を超えていた事に気づく。何故、目標の5000円を超えているのに開けられないのか?ドラえもんに確認してもらうと……
なんと、目標金額が50000円(5万円)になっていたのだ。そう、ジャイアンが目標金額を設定する際に間違えて桁を一つ多く設定してしまったのである。
欠点である、『一度決めた目標金額の取り消しが出来ない』以上50000円貯まるまでがんばって続けるしかないということを聞き、貯金を取り上げられたみんなの怒りは道具を出したドラえもん以上に、深く考えもせずがっちりモードに変更した上に目標金額を設定し間違えたジャイアンに向けられる。小学五年生の子供にとっては5000円だけでも結構な額なのにその10倍の金額を貯めなければならなくなったのだから怒るのは当然と言える
いつもはげんこつでみんなを黙らせるところだが、全員分の小遣いを取り上げてしまった=ゲームも漫画も買えないという状況に陥ってしまったのである。簡単には手に入らないお金の問題であることも笑って誤魔化したり力ずくで黙らせるわけにもいかないジャイアンも流石にこれには恐れを成して……
ジャイアン「かんべんしてくれぇー!!」
のび太たち「だめぇー!!」
今回は、いつもはギタギタにしている側のジャイアンがのび太達にギタギタにされそうなので逃げるオチで終わった珍しい回である。まあたまにはのび太達も文句を言う側になるも悪くないのかしれない
注意深く操作すれば問題ないのだが、一度設定した目標金額の取り消しが出来ないというのはかなり致命的な欠点であり、失敗すればこうなるという具体例でもある。
一応フォローすると今回のジャイアンの行動はあくまでもみんなの力で貯金したお金でサッカーボールを買うため(スネ夫が親に頼んで用意すると言う提案を蹴ってまで押し通した)という人間としては大変立派な動機からの行為であり、悪意は一切なかった。
がっつりモードへの変更も(やめた方がいいと言う制止の声もあったが)一応はのび太達の同意を得た上での事なので、いつものような独善から考えた事ではない。
がっつりモードの極端すぎるレベルの効力(+先に十分な説明をし忘れたドラえもん)とジャイアンの注意深さが足りなかったばかりに全員が当分の間事実上の一文無し状態という最悪の結果になってしまったと言えるだろう。
関連タグ
税金鳥 - 同じく金を集める道具。鶴のようなデザインをしている。