「下がっていて下さい 人類≪ヒューマー≫」
「人の人生に価値があるとか無いとか 負け組とか勝ち組とか もううんざりです そんな言葉を受け入れるのは 息が出来なくなるのと同じだ」
概要
血界戦線に登場するキャラクター。
元々はヘルサレムズ・ロットの外で血界の眷属と戦っていたが、秘密結社ライブラに本人の意志ガン無視で参入させられた半魚人。
初見のザップから「闇雲にスマート。つーか半透明」、「葛餅」と評された。
筋肉質だが細身な体型であり、その体重はレオナルドと同じである。
半身欠損していたとはいえ、滅殺できず封印する以外ない程の上位の血界の眷属を一人で13時間に渡って無力化・拘束し続ける等、ライブラの主要戦闘員の例にもれず超々人の戦闘力を持っている。
半魚人なので、水中が主な生活場所であり、ライブラの一室に置かれたシリンダー型の水槽を私室にしている。
性格は礼儀正しく勤勉で生真面目。常に丁寧語だが意外と抜けたところもある。性格が正反対といえる兄弟子のザップとは仲が悪く(といっても基本的にザップの方から突っかかっている)、コーディネートにおいても対になっている。(ジャケット⇔ノースリーブ、スラックス⇔カーゴ、革靴⇔スニーカー)
個人的に兄弟子とは認めていないが、それでも有事の際には同門同士息のあったコンビネーションを見せる。
ヘッドホンのようなものを首にかけているが、ヘッドホンではなく鰓呼吸をしているツェッドに地上での呼吸を可能にさせる補助装置“エアギルス”である(彼にとって地上での活動は「一日中逆スキューバダイビングしている」ようなもの)。このエアギルスの形状が世界に一つしかない曰く付きの幻の超高級試作ヘッドホンとそっくりであったがために、勘違いされた挙げく泥酔していたところを襲われ奪われてしまったこともあった。
ヘルサレムズ・ロットにおいては珍しくも何ともない人外の存在に見えるが、彼は“伯爵”と呼ばれる血界の眷属が実験によって生み出した魚と人間の交配種であり、この世界でただ一人しかいない種である。人類はもちろん、異界存在も彼は自分たちと「違う」存在だとわかるようだ。
裸獣汁外衛賤厳によって創造主を「滅殺」(つまりいずれ復活する)されるまで、生まれてから伯爵の屋敷の水槽から出たことがなく、伯爵と芸術から哲学や天文学などまで様々な話をして過ごしていた。(裸獣汁外衛賤厳は伯爵が己の孤独を癒そうとしていたのではないかと考えている。)
裸獣汁外衛賤厳に主を滅殺された際このまま屋敷ごと焼き殺されるか、外に出て酸鼻きわまる孤独の生を歩むかの選択を迫られ、彼の弟子となって初めて外の世界に出ることとなった。彼からは、ザップ同様修業時代に地獄のようなシゴキを受けてきたものの、尊敬の念は今でも抱いている。
前述の通り創られた唯一の存在であるために、何でもありなヘルサレズム・ロットでさえバイト先が見つからず、いくら周りに友人がいようとも「自分と同じ存在がこの世に一人もいない」という孤独感はどうしようもなく、ふてくされて飲んだくれることも。
半魚人であることと関係があるのか無いのか、生魚が苦手(火を通せば普通に食べられる)。
そしてみんな忘れているようだが、彼は(無理矢理)加入時点でライブラ最年少の13歳である。
よく「少年」とレオナルドの事を言っていたが、こいつの方が少年です。
水槽から出た日から数えて13歳なのか、伯爵の話し相手をしている時期を含めた実際に生きている年数が13歳なのかは不明。
斗流血法・シナトベ
ザップと同じ師匠である裸獣汁外衛賤厳に伝授された血法。ザップの斗流血法・カグツチと違って属性は風で、刃身は三つ叉の槍の形をしている。
- 逆さ泡鉢(さかさあわばち) ツェッドが使用した斗流血法応用。水と一緒に頭部を血で覆うことで、専用の呼吸装置が無くても陸上活動が可能になる。ただしかなりシュールな見た目になる。
- 風編み(かぜあみ) 血液から風を起こす技。ツェッドはこれで蝶の形に切り抜いた紙を舞わせて、生まれて初めて見た水槽の外の景色を再現する大道芸を思いつき、時折小遣い稼ぎをしている。
- 八千劈(やちつんざき) 突龍槍を用いた技であるようだが詳細は不明。
- 轟天招来(ごうてんしょうらい)
刃身の参拾六・月輪剣から繰り出されるシナトベの奥義。
チャクラムのような輪形の刃を周囲に展開し、局所的な竜巻を発生させる。
その威力は建造物を突き抜け微塵にするほど。(異界都市の建物は大概がとてつもなく頑丈 内藤と仲間達がトークショー2010/4/8)
関連イラスト
関連タグ
血界戦線 裸獣汁外衛賤厳 ザップ・レンフロ レオナルド・ウォッチ
エイブ・サピエン:ダークホースコミックスのアメコミ、ヘルボーイの登場人物。「水色の肌」「人造の魚人」など共通点が多く、作者のTwitterで彼をモデルにしたことが示唆されている。