本名はティモシー・ジェイムズ・カリー(Timothy James Curry)。
1946年生まれ、ウォリントン出身。名門・バーミンガム大学およびケンブリッジ大学で演劇と英文学を学んだ。
卒業後は舞台俳優として活動していたが、彼の知名度を一気に上げたのがミュージカルロッキー・ホラー・ショーである。マッドサイエンティストにしてバイセクシャル、トランスベスタイト(異性装)のフランクン・N・フルター博士を演じ、奇怪な厚化粧とランジェリー姿で歌い踊るさまは絶賛され、映画版でも同役を務めた。これをきっかけに映画出演の機会が増える。
リドリー・スコットが監督を務めたファンタジー映画『レジェント/光と闇の伝説』では闇の魔王を演じ、トム・クルーズ演じる主人公らの前に立ちはだかった。1990年の映画『レッド・オクトーバーを追え!』では、ソ連からアメリカに亡命しようとする艦長の策略に巻き込まれる軍医を好演している。
1990年のTVドラマ版『IT/イット』では邪悪なピエロ・ペニーワイズに扮し、その強烈なキャラクターで視聴者に恐怖を与えた。一方で1992年の『ホーム・アローン2』ではホテルの接客係となり、マコーレー・カルキン演じるケビンにいいように騙されるコメディリリーフを演じている。
1993年の『三銃士』では、三銃士とダルタニアンの敵、リシュリュー枢機卿を演じた。本作はディズニーのエンタメ映画として大幅に内容が改変されており、国王を失脚させようと暗躍する悪役として存在感を示している。
一方で舞台出演もこなしており、ミュージカル『アマデウス』(1980年)では天才にして人格破綻者のモーツァルトを見事に演じた。またモンティ・パイソンの作品をミュージカル化した『スパマロット』(2005年)ではアーサー王を演じ、数々の名曲を熱唱。いずれの作品でもトニー賞の演劇主演男優賞にノミネートされている。
リアルタイムストラテジーゲーム『Red Alert 3』ではソ連軍の将校・チェルデンコとしてゲーム内に登場。アメリカの核開発を阻止する為にタイムトラベルし、アインシュタインの暗殺に成功(ついでに自分が最高指導者になるよう歴史改竄)するが、その反動で敗戦の歴史を辿らなかった『旭日帝国』(日本がモデル)の台頭を許してしまう。ソ連シナリオでは追い詰められた戦況に頭を抱えながら、この状況を打開すべくプレイヤーに出撃命令を下す。
その他にも声優として多くの作品に出演。『スター・ウォーズ:クローン大戦』ではパルパティーン最高議長を演じた他、『猫の恩返し』の吹替版では猫王(日本語版:丹波哲郎)を担当している。
現在
2012年に脳梗塞を発症してから、現在は声優活動のみを継続。
イベントや式典には車椅子で登場するなど、積極的に表舞台に顔を出し続けている。