概要
ゲーム『FallOut』シリーズのクリーチャー「アボミネーション」の一種。
核で焼き尽くされた世紀末アメリカにおける地上最強の生物。
世紀末前に政府傘下のある実験施設が開発した生体兵器が野生化したものを祖とする。
天敵は一切存在せず、人間すらも捕食対象である。
その圧倒的な巨体は世紀末クリーチャーの象徴的な存在感を放ち、見た目に違わぬ強さから「デスクロー先生」「デス様」と呼ばれ、恐れ親しまれている。
元々イメージスケッチの段階ではデスクローはふさふさした被毛を持っていた。
しかしレンダリングエンジンの限界でその被毛を再現できないという大人の事情により現在の物となったという経緯がある。
ゲームにおいては、脚を負傷させて遠くから蜂の巣にするのがシリーズ通しての基本。
足を破壊できない場合はその巨体に見合わぬ素早さから逃げることは困難であり、リスクに見合わぬ正面戦闘を強いられることになる。
足を破壊できないと分かっているなら索敵範囲外から狙撃で仕留めるか、あるいは地形(段差)を利用して引っ掛けてハメて倒すかというのを心がけたい。
生態
カメレオンをベースとする極めて獰猛な肉食生物。
時に人間や街が襲撃を受ける事もあり、その存在は人類にとって大きな脅威である。
時系列の初期は不確かな伝説のように思われていたが、2159年から2161年頃を境に後述の『デスクローマザー』と呼ばれる女王種が出現。
同時にまるでかつて人類がアフリカから出発し各地に生息したかの如く分布を拡大しはじめ、最終的には『Fallout』シリーズの舞台各地に生息するようになった。
それより前の「76」でもでてくる?こまけぇこたぁいいんだよ!!
人間をはるかに超える巨大で強靭な肉体と人間を圧倒する俊敏性を併せ持ち、その鋭利な爪は金属製のアーマーをやすやすと引き裂くまさに完成された生体兵器である。
しばしばベテランのハンター達が徒党を組んでデスクロー駆除に挑むがそれでも返り討ちにされることすらある。というか、パワーアーマーで完全武装していても軽々と持ち上げ呆気なく粉砕してしまうレベル。
知能
少なくとも犬猫やオウム程度にはある。
金属製の物体で自らの爪を研いで鋭利に研ぎ澄ました痕跡がしばしば発見される他、オウムのように人間の声を真似る例も確認されている。
弱点
せっかくのカメレオン本来の擬態能力は失われている。
視力もあまり良くなく、一部個体に至っては全く見えない模様。
しかしそれを補って余りある嗅覚と聴覚を持っているためステルスボーイなどのアイテムを使って姿を隠しても普通に発見、攻撃されることもある。
デスクローマザー
文字通りデスクローの母親であり、卵を抱えている。
周辺には孵化したばかりのデスクローベビーがおり、デスクローベビーに危害が加えられ、死亡するとマザーは発狂して大暴れし、手当たり次第に周囲の生物を(敵味方問わず)殺戮する。
デスクローマザーと交尾をする役割のデスクローの雄個体もおり彼らには二本の角が生えていて黒い皮膚を持つのが特徴。
要するにフィールドに居るデスクローは基本的に蟻や蜂と同じく雌。マッチョでも雌。
初代
都市「ザ・ハブ」のクエストで初登場。キャラバン失踪の犯人と疑われている。
この頃から既に脚の弱さは健在(?)
ザ・ハブの南「ボーンヤード」では地下にマザー・デスクローがひそんでおり、彼女を倒すまで無限湧きするため、慣れたプレイヤーには道場にされる。
Fallout2
Vault13跡地に人語を理解し、対話ができる群れが登場。
その正体はエンクレイヴの生み出された実験体である。
ストーリーにも関わる上、出番が終了するとゴリス(goris)という個体が仲間になってくれる。
しかし選ばれし者に協力した結果、ラスボス率いる特殊部隊によって殲滅され、ゴリスが知性あるデスクロー最後の生き残りとなってしまう。
正史から外れるが、殲滅を回避できた世界線ではコミュニティの発展に伴いVault13はキャパシティーオーバーに陥る。
そのため知性デスクローたちは周辺地域に対して生活範囲の拡大をもとめる 平 和 的 な 活動を行うようになる。
Fallout3では
『2』でもっていた知性は失ったため、ただこちらを襲ってくる敵になってしまった。
ボス級の強さを持っているがレベルが上がるとキャピタル全域に出現するようになるほか、ロケーション「オールド・オルニー」や「デスクローの聖域」では固定出現し群れをなして襲ってくる。
この他エンクレイヴに捕獲され洗脳装置で飼いならされている個体もいる。
エンクレイヴといえども地上最強を飼い慣らすことは容易ではないようで、エンクレイヴのデスクロー関連のロケーションでは必ずバラバラ死体のようなものがセットで出てくる。
早い移動速度と高い攻撃力により凄まじい強敵ではあるが、相手は全シリーズでも最強クラスのアイツであることが災いし、速攻で処理されてしまうようなこともザラにある。
脚の弱点も健在のため、特に組み立て武器である「ダーツガン」が天敵。
この武器はダメージこそ低いもののヒットすれば確実に相手の足を無効化できるため、装甲などがないデスクローは接敵した瞬間に足を狙われ、あとは蜂の巣である。
ただし、正面からぶつかればギリギリの戦いになることは必至。
防御力の高い装備で、ガチガチに身を固めていても、3~4回殴られたらアウトなくらいに攻撃力が高く、その上素早い。
今作はまだ肉系の素材は手に入らないものの、「デスクローの手」は今作でもトップクラスに強力な武器である「デスクローガントレット」の素材になる。
名実ともに最強となったが、本作DLC時点でフェラルグール・リーヴァーにより早速最強の座から陥落する。
Fallout:Newvegasでは
攻撃にプレイヤーの防御力を無視する効果がつき。ますます危険な存在に。
ゲーム開始時に与えられる目標『ニューベガスへ向かう』において、プレイヤーが取りうる選択肢は「まっすぐ北へ向かう」か「南へ遠回りする」の2つ。クエストの南の街で情報収集をしろという指示を無視し、北へまっすぐ行って近道をしようとしたプレイヤーを襲うのが鉱山労働者の集落、スローンの先に待ち構えるこのデスクローの生息地である。
いくらなんでもゲーム開始から30分と経っていない序盤のスキルや装備でデスクロー先生と渡り合うのは無理に近く、序盤のトラウマメーカーとなっている。
うっかりデスクローの住処に立ち入ってしまえば見る間に複数のデスクローに囲まれほぼ確実に引き裂かれて死ぬため、どうしようもないのである。
・・・が、DLC「Old World Blues」を導入し、レベル5まで上げて速攻でビッグエンプティに入りクリアすればいつの間にレベル20以上に上がっている。デスクローの生息地すら容易に突破できるスキルや武装を得るので北ルートを強行突破可能になってしまう。
だからと言って過信して突っ込むとやはり引き裂かれるし、どうせ北上するならグッドスプリングスを北上する方が安全でる。「NV」にはカサドレスというデスクローに続く大きな脅威がいるが、レベルが上がると楽に対処が出来る武器を持つため集団に襲われても幾分こっちが安全なのだ。
しかし結局のところ北ルートを通るとシナリオの内容と目的が掠れるのでおふざけプレイをしない限りはクエスト通りに行動するのが吉である。
今作から卵が登場。以降高級食材の定番となる。
fallout4では
従来作と比べてもデカくなって体格もマッシブ、動きもパワフル、より精悍な雰囲気になり、近距離で相対した際の威圧感は相当なもの。
怯みを与える雄叫び、さらに中距離程度の相手にダメージと共に視界・命中率妨害を兼ねた砂掛け攻撃も追加。
脚破壊を受けてもまだ戦えるようになった。
敵クリーチャーの中でも群を抜いて対人専用の固有アクション・キルムーブも豊富に用意されており、接近戦では無類の強さを発揮する。
なんとチュートリアルのボスとして登場。
過去作のプレイヤーからすれば絶望的な状況に見えるが、「4」で非常な強化を遂げたパワーアーマーとミニガンを直前で(ご丁寧にクエスト目的として)入手できるうえに、デスクローが侵入できない屋上や建物内などの安全地帯が多数あるのできちんと対処すれば倒せる。
ただしフロム製のヘリコプターには及ばぬものの、チュートリアルだからといって正面から何も考えずに戦って勝たせてくれるほど優しくはない。
とは言え総合的に見ると「3」の頃の面影はもうない。
しかし、実をいうと敵の数だけ攻撃力上昇する専用perk「デスクローの怒り」にプレイヤーを相手にした時だけ無効になる設定がついており、いわば接待プレイをしてくれているのである。
fallout76では
もはや地上最強の影は名実ともにみる影もない(時系列では一番最初だが)。
空の最強にウィルスを感染させられ洗脳されたり、エサとして運ばれた死体が巣穴の近くに転がる始末。
ゲーム上でも部位破壊の手段があまりに豊富なため相対的だが徹底的に弱体化してしまった。
特に冷凍ショットガン「コールドショルダー」にPerk「エンフォーサー」を全部のせすると雑に下半身を撃っているだけでサクッと倒せてしまう。
件のショットガンが現状では課金かエンドコンテンツでないと手に入らないのが幸いか。
「デスクローの卵」は腐らない食材となっている。
そして、9.11へ…
日本時間2024年9月11日、課金家具「デスクローのスローロースター」が登場。
脳天串刺し、にされ本場米国式バーベキューで丸焼きにされてしまった。
何たる公式による尊厳破壊。「先生」の姿か、これが……
ゲームとしてはリアル時間経過で調理済の肉料理を生成してくれる。
つまり生肉を生産する家具のだいたい上位互換。「調理済」なのでアイテムクラフトの経験値が手に入らないのが欠点といえば欠点。
デスクロー以外のお肉も生成されるのだが文字通りお腹の中のブツを再利用したのだろうか?
fallout(実写版)
「ただ襲ってくるだけのクリーチャーにしたくない」ということでシーズン1未出演。
頭蓋骨がちらっと映るのみとなった。
…そう。シーズン2かその次かは不明だが、デス様は打ち切りや制作の心変わりなどがない限りは物語上意味のある敵として襲ってくる予定である。
76での汚名を返上できるか!?