人物
日本を拠点に活動するアメリカ人テレビプロデューサー。ほかにも放送作家、著作家、タレント、コメンテーターと様々な肩書を持つ。
また、日本と海外メディアの交流と発展を目的とする「株式会社スペクター・コミュニケーションズ」の代表取締役でもある。業務としては海外番組の買い付けビジネスが有名で、海外ニュース(特に英語圏)の映像提供元をよく見ると「スペクター・コミュニケーションズ」と書かれている…というようなことも多い。
概要の埼玉県上尾市生まれ〜というのは、本人Twitterアカウントの自己紹介が元ネタ。もともと高田文夫による「実は埼玉県出身」というジョークがあり、これを本人が持ちネタのようにしている。
幼少期はアメリカで子役としてテレビCMなどに出演しており、当時の映像も残されている。
日本へ興味を持つきっかけになったのは小学5年生の頃、日本から転校してきた「ワタル君」という少年である。
ワタル君と親しくなり、彼を驚かせようと「郵便局はどこですか?」という日本語を覚え披露したところ、ワタル君は大変に感激し、「日本語(の発音)が上手だ」とほめてくれた。それをきっかけに日本に対し強い興味を持つようになり、毎日50個以上の日本語単語を覚えるようになった。週一回、現地の日本人学校で日本語を学び、アメリカ人ながら卒業生総代となったほどである。また日本語での弁論大会にも出場し、優勝した経験がある。
日本へ最初にやって来たのは1972年。上智大学に留学していた。留学時代は学業の合間を縫って、天地真理などのアイドルの追っかけをしていた。
アメリカの大学を卒業後、いくつかの職を経てABCテレビに入社。ある時日本についての特集が放送されることになり、特派員として数名の社員と共に来日する。当初滞在予定は2週間であったが、デーブのみもう少し残って日本の情報を送るよう上司から命じられた。
この滞在中『笑っていいとも!』に出演したことがきっかけで、当時珍しかった「(日本語が堪能な)外国人タレント」として注目されるようになり、テレビマンとしての活動と同時にタレント活動も行うようになる。1987年からはいよいよもって本格的に日本に拠点を構えることとなった。
日本へやって来て数十年以上経つが、現在も日本語の単語を覚えることを欠かさない。
なお、ワタルくんとは現在に至るまで親交が続いている。
私生活では、日本人客向けの旅行ガイドをしていた1981年にリトル・トーキョーでホテルコンシェルジュをしていた京子という女性と結婚。現在では京子スペクターの名前でエッセイストとして活動している。
なお、長年に渡りヒルトン東京でホテル住まいをしており、このころの様子がたびたび雑誌などで取り上げられている。
仕事が多忙であったため子供はもうけなかったが、本人は妻に対し申し訳ない気持ちを持っていることを著書などで明かしている。
ジョーク・ダジャレ
彼は大のジョーク好きで知られ、テレビ番組や自身の著書、Twitterなどで、ダジャレ等を交えたコメントをすることで有名。下記のものはその一部である。
- 住めば都はるみ・案ずるより横山やすし
- どの都知事候補に投票しようかと考えてたら埼玉県民だったことに気づいた
- 採算が合わないため来年の「27時間テレビ」は「27分間テレビ」に
- どこの読モもドコモ
- ゴジラが東京に現れたら帰ります(福島第一原発事故後大勢の外国人が日本を離れているが、自身は帰国しないのかとテレビ番組で問われた時の回答。本人は世界中に誤報が広まり、日本が危険視されていることに心を痛めていたと語っている)
- ゴルゴ13スピンオフ『銃器職人デイブ』の宣伝で自らコスプレ披露(新聞紙面)
「ダジャレ好きの外国人」として軽く見られがちだが、日本語非ネイティブにとって日本語の言葉遊びとはとてつもなく高度な言語能力を要求するスキルである。そして常に日本語ボキャブラリーを吸収し続けて、しかも日本人を笑わせられることができるダジャレのレベルというのが実はものすごい努力の結果という事実がおわかりいただけるだろうか。
批判発言
では、何でも日本万歳な御仁なのかといえばそうでもない。
むしろ欧米人としての視点から日本の様々な矛盾点を辛辣にツッコんでいくスタイルでもある。しかも、なまじ日本の内情に精通しているがゆえに並の毒舌評論家よりも鋭く手厳しい指摘をたびたびしている。
例として、某チャリティー番組に関しては存在意義すら懐疑的な姿勢。
- 障害を持つ方へのサポートを目的にしているはずなのに、実際は広告代理店と企業の利益とイメージアップのために続けられている。僕は、本当のボランティアとは何かを、大好きな日本の皆さんに分かってほしいだけです。(ソース)
また、90年代にオウム真理教をテレビ業界で推していたにもかかわらず、後日2018年のサンデージャポン内にて「あんな悪の集団だと思わなかった。」と発言したテリー伊藤を(冗談半分ではあるが)詐欺師呼ばわりしている。
余談ながら、2006年に公開された映画『日本以外全部沈没』では、日本以外がすべて世界崩壊・海底沈没したがために日本へ雪崩込んできたきた海外の避難民たちに日本語を教えて商売する「デーブ・スペクター日本語学院」校長という超絶シュールな役で出演している。
関連項目
ABC…アメリカの民間放送ネットワーク。デーブはABCテレビの番組プロデューサー及び番組内における日本特派員をやっていた。
電撃ネットワーク…デーブが過激でお下品な男たちを世界に送り出した張本人。