CV:麦人(当時は「寺田誠」名義)
概要
『アクマイザー3』第20話「なぜだ?!ザビタンの秘密能力」に登場した隊長怪人。多面体のような水色の頭部をしており、左右から生えた角の先にはカラフルなコウモリの模様が入ったマントが付いている(よく見るとマントと手もワイヤーで繋がっている)。首から胸にかけて計4本のチューブが付属している。
かの有名な吸血鬼ドラキュラはおじに当たるらしい(すなわちドラキュラの甥らしい)。
「冷血紳士」(次回予告における説明)の異名を持ち、「私は暴力や殺人が嫌いでね」が口癖(いくつかバリエーションあり)だが、そう言っておきながら相手に躊躇なく攻撃を加える慇懃無礼な悪党である。その性格はザビタンに「人を食った奴だ」と言わしめた。
蝙蝠傘を愛用しており、この傘は石突きを外すと銃口が現れて弾丸を発射する仕掛けになっている(次回予告によると「コウモリ銃」という名称)。なおジャンケルは最終決戦でのみ使用した。
人間の首筋に嚙みついて吸血を行い、吸血された相手を自身の傀儡にしてしまう能力を持つ。なお傀儡にされた人間は眼がピンポン玉で覆われたような形状になる。さらに傀儡達にも同じ能力が付与されており、これでネズミ算式に傀儡を増やす事も出来る。ちなみに血液以外のエネルギーは上半身にあるチューブから吸収し、劇中では描写がなかったが、ニュースによると傀儡達にもこのチューブがあるらしい。
世界でも10億人に一人しかいないとされるコウモリの痣がある人間の血を飲むと300年生きられる体質であり、以前にもこの痣を持つ男性の血を吸って生き延びていた(尤も「あまり美味くはなかった」とも述懐している)。コウモリの痣を持つ太郎少年から血を奪うべく、あの手この手と暗躍した。
劇中の活躍
河川敷でいじめっ子三人組に絡まれていた太郎少年の前に現れて、三人組をコウモリ銃で撃退する。太郎に事情を説明して、テーブルとコック姿の兵士アグマーを出現させて彼の血をストローで吸おうとするが、南雲健二に救出されてしまう。イビルとガブラもいる事を見抜き、彼らを呼び出して自身の目的はあくまで太郎だと告げ、上述の口癖を告げておきながらコウモリ銃で銃撃を加えて退却する。
その後、運転中の車の前に急に現れて、車のエネルギーを強奪し、運転していた男性の血を吸い傀儡に変える。これによって傀儡を増やしていき、大工場を建設すべく彼らにエネルギーを回収させた。アクマイザー3が太郎から離れている隙に彼とバドミントンをしていたダルニアを訪問して、まんまと彼をさらうが、基地に戻ってみると彼は切り株に変わってしまう。アグマーを派遣して再度太郎をさらうも、やはり切り株に変わり、何度試しても切り株を入手するだけであった。実はザビタンの変形術で切り株が太郎に偽装されており、本人は別の所にいたのである。
痺れを切らして自ら一平の家を訪れ、彼を傀儡にして健二までも傀儡にする。しかし、二人は首に特殊ゴムを巻いて牙が皮膚に通らなくしており、目の変化もピンポン玉による偽装だった。いつの間にか傀儡にされていたいじめっ子三人組を太郎にけしかけ、抵抗に遭いつつも彼の拉致に成功するが、そこに一平と健二が現れる。傀儡にされた人々は健二の魔法力で元に戻っており、三人組も元に戻ってしまう。「話し合い」と称しつつ基地の外でザビタンに戻った健二をコウモリ銃とアグマーの小型バズーカで襲うが、またしても彼の変形術で失敗してしまう。駆け付けたイビル、ガブラによってアグマーが倒されてしまい、やけくそになってコウモリ銃を投げつけるが避けれらてしまう。再度アグマーを出撃させるも蹴散らされ、ジャンケルでザビタンに挑むも弾かれてしまい、魔法陣アタックを受けて胴体が爆発し、残った頭部も「諸君...負けたぁ...」と呟いた後に爆発した。その様子はザビタンに「最後まで人を食った奴だ」と評された。
余談
ドラキュラの甥を自称する彼の登場によって、「ドラキュラはアクマ族だったのか?」「ドラキュラには兄弟がいたのか?」という疑問が視聴者に浮かぶ事になった(一応ドラキュラのモデルとされるヴラド・ツェペシュには兄弟がいたと伝わっている)。
なお本作開始時には児童誌に「キュラード」という同じくドラキュラの怪人がイラストで紹介されていた(容姿はドラキューダとは大きく異なる)。
声を担当した麦人氏は本話の39年後に『手裏剣戦隊ニンニンジャー』で牙鬼軍団首領・牙鬼幻月を演じた。なお牙鬼軍団には傭兵ではあるが、ドラキュラモチーフの怪人がいる。
関連タグ
稀血:彼が求めていたものは要するにコレ。
ヒルドラキュラ:こちらは自称「ドラキュラの孫」。
メフィラス星人:暴力を嫌うと言いつつも、思い通りにならないと実力行使に打って出る敵キャラ。
キングアフリカ:傀儡達の外見は彼を彷彿とさせた。