概要
ポリコティルス類に属する首長竜の一種。白亜紀後期後半の海では プラティプテリギウス等のイルカに似た姿をした魚竜類の姿が見られなくなり、その魚竜の生態的地位の空白に入り込んだのが、ドリコリンコプスという首長竜である。このドリコリンコプスはかつての魚竜のような細長い吻部を持っており、魚やイカを捕らえて食べたと言われている。また彼らの天敵はティロサウルス等のモササウルス類でティロサウルスの化石から幼いドリコリンコプスの化石が発見されている。ドリコリンコプスの化石からも胎児の化石は発見されており、これで卵を産まず、胎児を出産する胎生であったことが分かった。このドリコリンコプスは同じ仲間のトリナクロメルムとは対照的に、現生のイルカのように外洋で生活し、水中で出産したと言われている。