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『僕の作り上げる法則───黒い世界を照らすもの。暗黒星』

CV:福山潤


概要編集

かつてのアケチの同級生で、アケチの唯一の友人だった人。当時(3年前)14歳。

アケチ同様、高い知能を持っていたため、周りからは浮いていたが、

アケチと出会ってからは前向きになり、

彼と共に、「すべてを見通す全知の法則」を見出だす数式、

「暗黒星」の研究に熱中していった。


ネタバレ編集

「暗黒星」の研究の果てに「怪人二十面相」の数式を生み出した、

始まりにして「本物」の「怪人二十面相」。


アケチからは「(暗黒星の数式には)計算上、致命的な欠陥がある」と言われ、

やめるように促されたものの耳を貸さず、研究に没頭し続け、

「怪人二十面相」の数式を実行に移した後、焼身自殺で亡くなった。


……と、世間的には思われていたが、

彼は、協力者の助力で、自身の死を偽装していた。

「暗黒星」の数式のアップデートを繰り返しながら、

自分達の「最終目的」を成し遂げるために……


過去(更なるネタバレ)編集

彼の両親は人間性に問題があった。


心優しい性格で、人と関わるのが苦手だった彼は、

家では両親からの虐待、学校では不良グループからの暴行を受けていた。

しかし、他のクラスメイトからは、自分達が被害を受けないように存在を無視され、

クラスの担任教師にさえ、この状況を放置されていた。

(おそらく、「ことなかれ主義」だったのだろう)


当時、家と学校にしか居場所がなかった彼は、この状況から抜け出せなかった。


そんな彼の前にアケチが現れ、自分を助けてくれた。

彼と共に過ごせる新しい居場所は、何物にも代えがたいものだった。

彼と共有する「暗黒星」が、世界で最も大切なものになった。


しかしある日、アケチの助けを得られず、不良グループに首元を大怪我させられた際、

「中学生の自分達に出来ることには限界がある」という事実を思い知らされる。


さらにアケチが、学校の先輩達(おそらく、不良グループの仲間)の、

暴力の標的になったことを知る。


自分の唯一の居場所を奪われると感じた彼は、

状況の打開を決意し、研究中だった「暗黒星」を限定的に実行。


自分の居場所を奪う者……

両親や不良グループ、さらには状況を放置していた担任教師を、

「事故」という名目のもと、現行法では裁けない方法を用いて殺害した。


このときから、「世界を変革する」という意志は、固まってしまったのかもしれない。


その後、事態を知ったアケチから、

「暗黒星の数式を進めれば、自分達のどちらかが死ぬことになる」と告げられ、

やめるように促されたが、「世界を変革する」という意志は揺らぐことがなく、

数多くの「怪人二十面相」を生み出し、その結果、多くの咎人の血が流れた。


余談編集

ちなみに、乱歩の通俗長編の一つに『暗黒星』がある。作中で明智小五郎が犯人の比喩として用いた「まったく光のない星」である「暗黒星」は、ジョン・ミッチェルやピエール=シモン・ラプラスが予想した天体で、現在ではブラックホールを予見したものと評価されている。乱歩が敬愛した黒岩涙香の翻案小説にも同題のものがある。


名前の元ネタは波越警部。乱歩の大人向け通俗長編で明智の協力者となる警察官である。乱歩はあまりこだわりがなかったらしく明智に協力する警察官は中村警部や恒川警部など作品によってまちまちだが、乱歩没後に制作された土曜ワイド劇場の『美女シリーズ』で採用されているのは波越警部である。


関連タグ編集

乱歩奇譚 アケチ ヤンホモ

ルルーシュ・ランペルージ←声優が同じで、一番の友人声優も同じ。悪人を悪行で粛清する、類稀な頭脳の持ち主など、類似点が多い。


シビュラシステム←彼の目指すものに近い。乱歩奇譚と同じく、ノイタミナ枠のアニメの社会制度。

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