概要
周囲にナメられた中学時代を送った少女が、高校ではナメられないように不良として高校デビューを果たそうとするも、周囲のおかしな同級生達のせいで騒動に巻き込まれるドタバタ百合コメディー。
2020年2月18日発売のコミック百合姫4月号より連載が開始される。書籍オリジナルの話も追加で掲載されている。
2022年5月号で完結。単行本全4巻。
登場人物
- 滑川 小夜（なめかわ さや）
主人公。3月生まれ。
中学時代、黒髪で地味だった見た目から周りにナメられた辛い生活を送り、高校ではナメられないように金髪の不良ギャルとなって高校デビュー。ナメられない高校生活を送ろうと目論む。最初こそは周りから怖がられていたが、東条の所為で初日からボロを出してしまい、それ以来クラスメイトには微笑ましい目で見られる羽目になった。
不良になり切ろうと悪ぶってはいるが、根は真面目な良い子で「猫を見捨てられず拾う」、「ホラーが苦手」、「泳げない」など、回を追うごとに弱点を露呈させてはナメられるを繰り返している。一方で、不良に絡まれていたヒメを怖いのを押して助けるなど正義感は強い。ちなみに、東条には及ばないもののテストの成績は良い。
また、自分よりも幼く見える母親を持つ。最近では、カフェでアルバイトを始める。
- 東条 小百合（とうじょう さゆり）
※画像右。
非常に迫力のある目付きが特徴の、風紀委員長の女生徒。
強面だが理知的でスタイル抜群と見た目は完璧だが、本性はガチの変態。
滑川のことはドタイプらしく、初対面から滑川を（物理的かつ力尽くで）ナメ倒し、その後も滑川をナメたりスカートを覗き込んだりナメたり飲み物を口移ししたりナメたりナメたりナメたりとやりたい放題。
身体能力が異常に高く、滑川が振りほどけないばかりか、噴水の中で待ち伏せするわ、天井を這って移動するわと1人だけバトル漫画かホラーじみた挙動を見せる。
その暴走ぶりたるや他の変態達に対する抑止力になっており、東条が不在になるとかえって滑川が被害を被るという逆転現象まで起きる程。
- 犬飼 笑美（いぬかい えみ）
犬のような雰囲気の、ボーイッシュなクラスメイトの女生徒。
自宅に色んなペットを飼っている。実家は和風の屋敷な上、結構広い庭を有している。滑川を「なめっち」と呼んでいる。綾瀬とは中学校からの同級生。
滑川にフレンドリーに接するが、本心では「鎖につないでおうちで飼いたい」（これは後述の母の影響）という危ない願望を持っており、東条と同じくあの手この手でナメろうとする。また、隙あらば首輪を付けようと持ち歩いている。実は中学時代は陸上部で、陸上部員や東条よりも足が速い。
2年前に母を病気で亡くしており、その所為で当時は陸上部を辞めて飼育小屋に籠って荒んでいた。ある日、飼育小屋の動物達が何者かに襲われて怪我を負う事件が起きた際、周囲から疑いの目に晒され、キレて暴れて警察に補導されかけるが、綾瀬が必死に無実を晴らしたことで事なきを得る。その一件で再び笑うようになる。
ちなみに母は、自分の夫に首輪を付けていた。
- 綾瀬 流華（あやせ るか）
カチューシャを掛けたクラスメイトの女生徒。犬飼とは中学校からの同級生。
変態的な行動をする東条や犬飼から滑川を守ったりなど、滑川から常識人でお母さん的存在と見られていたが、実際は度を越えた保護欲に駆られている危険人物（こうなった経緯は書籍で判明）。
驚異的な嗅覚の持ち主で、「フレッシュでいてほしい」という理由で匂いを嗅いだだけで滑川の体調が分かるなど、変態じみた特技を発揮している。過去に犬飼が動物虐待の疑いを掛けられた時、現場に落ちていたピアスに付いていた臭いで真犯人を見抜いた。
最近は睨みつけた相手に無数に突きつけられた刃物のイメージを見せられるようになった。
- 本願寺 ヒメ（ほんがんじ ひめ）
お嬢様学校に通っていた女生徒。実家は金持ちのお嬢様。
他校の不良女子高生に絡まれていたところを滑川（というよりも委員長）に助けられて以降、滑川を「お姉様」と呼んで溺愛する（本人曰くタイプらしい）。
すぐに滑川達が通う学校に転校し、校長先生に便宜（という名の賄賂）を図ってもらい、同じクラスになる。（性的な意味も含め）滑川にご奉仕したいと思っている。料理は下手だが、手が傷だらけになるほど努力はしている。
- 滑川 晴日（なめかわ はるひ）
小夜の母親。
見た目とは裏腹に勤め先では課長の役職に就いており、頼りにされている。
- 星野 圭（ほしの けい）
三組の「赤い狂犬」と恐れられている不良の男子生徒。赤髪で右目が隠れている。
目付きの悪さなどから絡まれて喧嘩に明け暮れる自分の人生に憂いていたが、滑川が東条にナメられる現場を見て百合に目覚めてしまい、喧嘩から足を洗い百合漫画を執筆し始める。
見掛けによらず料理などが得意。弟がおり、彼のおかげで面倒見もいい。
- ヒナ先生
若い女教師。書籍で名前が判明。
歴史を担当している。人を助ける仕事をしたくて警察官に憧れていたが、なれなかったため教師になる。
授業も上手くこなせなかったが、滑川が東条にナメられる場面を見て、「世界は…美しかった…！」と目覚める。
それ以降は現場を見るために東条の家に滑川を行かせたり東条達に滑川を追いかけ回させたりとしばしば職権濫用気味の行動を取るようになる。
- さゆみ
滑川がアルバイトをしているカフェの女性店長。
派手な見た目とは裏腹に滑川に襲いかかる東条を止められる頼れるお姉さん…と思いきや東条にアドバイスして事態を悪化させたり自身も滑川に迫るなどある意味東条以上の危険人物。
まよと恋人の間柄だが、彼女には逆らえない。
学生時代は小夜と同じくいじられキャラで、当時はまよとみよこと一緒にカフェを開くことを考えていたが、みよこが開業資金を持ち逃げしたことで一時期荒れていた。
- 天地 まよ（あまち まよ）
さゆみの同級生であり、恋人の間柄。
インテリアデザイナーであり、さゆみの店のデザインを行った。普段は温厚だが、怒らせると包丁で刺そうとするなどかなり危ない性格。
- 夜叉丸（やしゃまる）
ヒメを非常に慕っている太眉のメイド。
元は親に捨てられた浮浪児だったが、本願寺家に拾われる。当初は彼らを疑い金目の物を盗んで逃げようと考えていたが、ヒメの笑顔を見て慕うようになる。
滑川に嫉妬するあまり夜中にひとりコンビニから帰る所を始末しようとしたが思わぬ事故で退散した。
猪突猛進な上に世間知らずな所があり、キスで妊娠してコウノトリが赤ちゃんを運んでくるという思い込みで「義務教育が崩壊した」とツッコまれるレベル（実際、親に捨てられたため、義務教育どころではなかったが……）。
- カナ
リボンのカチューシャを付けた少女。
母親が忘れた弁当を届けようして迷子になっていたところを滑川達が発見し、滑川と共に母親の元へ向かった。
その後、滑川達の教室に母からのお礼を届けに訪れるが、その際滑川と結婚すると宣言して委員長達から「変態（こっち）側のケモノ」と見抜かれた上に、堂々と婚約のチューをしたことから敵意を向けられる。
そして、滑川から勉強を教えてもらっている。
- みよこ
さゆみとまよの同級生。
当時はよくさゆみをいじっていた。頭がよかったためカフェを開こうとした時は経営を任されていたが、開業資金を持ち逃げして行方を晦ました。彼女の祖父はそれを申し訳なく思い、自身の土地を貸してさゆみのカフェを開かせ、常連客として通い詰めている。
- 朝日（あさひ）
滑川の中学の同級生。ギザ歯が特徴でマスクで隠している。
中学時代の滑川を虐めていた主犯格で、彼女に歪んだ想いを抱いている。カッターを持ち歩き、東条達を圧倒するほどの実力を持つ。
SNSで滑川の居場所が分かり、連れ戻しに現れるが、立ちはだかった東条達と激闘を繰り広げ、最後は東条の風紀真拳（東条曰く、風紀委員長に伝わる心の風紀を正す拳とのこと。クラスメイトに東条たち全員使った方がいいとツッコまれる）を受けて倒される。
実は、幼い頃、自分の歯が原因で虐められていたが、滑川がそれを気にせず友達になってくれた。だが、それによって滑川に愛されたい想いが異常な独占欲に変貌し、虐めるようになってしまった。
その後、滑川と再会し愛し方を間違えたと謝罪し、二度と会わないと去ろうとするが、滑川からナメられないJK生活を送れる様に力を貸せと言われて和解する。
そして、滑川の高校へ転校し、滑川に「これからの自分の人生、全部捧げる」と重い愛情を向けた。
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第一話
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