!!ネタバレ注意!!
このゲームのタイトルおよび登場人物名等には、このゲームの重大なネタバレが含まれています。
あらかじめご了承ください。
あ、開始5分で仲間がひとり脱落します。
(OPより)
概要
正式タイトルは『ネタバレが激しすぎるRPG―最後の敵の正体は勇者の父―』。
2023年4月14日に公開された。
みぬひのめ氏による個人サークルKSBゲームスのバカゲー路線RPG「無駄が多すぎるRPG」「虚無すぎるRPG」から続く「"すぎる"RPGシリーズ新三部作」の最終作品。登場人物の名前からセリフ、そしてサブタイトルに至るまでとにかくネタバレが激しく、先の展開が見えてしまうというRPGなのにいいのか?となってしまう作品。
しかし、実のところ本作はネタバレを活かした叙述トリックがふんだんに盛られており、本作のオチを当てるのは困難というかほぼ無理と言っていい。
シナリオ自体も順当に燃える王道ものであり、かなり好評。
ちなみにフリーゲームでありながらほぼフルボイスという豪華仕様であり、順調なプレイでも3時間ほどかかる。それでもフリーゲームなのである。ボイスは声優に撮ってもらっているが、その他シナリオからゲーム作成などほぼすべてを、みぬひのめが行っている。
2023年4月20日にそちらの世界は〇〇ですか?のメンバー、紅麗もあが実況配信して以降、数多くの配信がなされている。特に2024年1月21日に公開されたキヨのプレイ動画は1000万再生を突破し、同月の月間ゲーム配信の再生数第1位を記録した。ランキング発表後の2月以降、ホロライブ・にじさんじメンバーをはじめとした人気配信者を虜にしている。
小説化
ゲーム公開後、2023年末にみぬひのめ自身による『ネタバレが激しすぎる勇者物語~最後の敵の正体は勇者の父~』というタイトルで小説化もされており、『小説家になろう』及び『カクヨム』で読むことができ、ゲームより加筆された世界感を楽しめる。その後2024年3月26日、さらに加筆、修正が加えられた書籍版が発売される事が発表された。出版社はマッグガーデン。
ストーリー
国民が次々に失踪する事件が起こる。
この事件の黒幕を倒せと勇者に命ずる国王クロマーク。
絶対に裏切らないと断言する勇者の仲間・魔道士マーシャ・ウラギール。
勇者の父は旅立ったあとにどこにいってしまったのか。
勇者たちを待ち構える魔王ユウ・シャノチーチ。
冒険の終わりに明かされる魔王の正体とは――
(ゲーム紹介ページ、OPより)
登場人物
※キャラクターグラフィックは『RPGツクールMV』RTP流用。パーティーの4人の名前の前半部分についてもRPGツクールのデフォルトのままである。KSBゲームスの過去のゲームを始め、他の製作者のゲームでもデフォルト名のまま公開している作品が多いが、名前が「ハロルド」等でもシリーズではない場合がある。
小説版ではパーティーの4人の名前の前半部分は無くなっている。また本作の登場人物は血縁関係があっても名字が同じになるとは限らない(そもそも名字が存在しない?)。
パーティー
勇者ハロルド・ケンジャノッチ
CV:厚崎ゆうま
「このハロルド・ケンジャノッチに賢者の血が流れてるだって……?そんなことはありえない!」
本作の主人公。魔王を討伐し、国民の失踪事件を解決するべく勇者として名乗り出る。最初は勇んで旅立つが、実は城下町に侵入したスライムを討伐して人々から褒められ浮ついていただけで、本当は小心者でネガティブな性格。序盤はヘタレな言動が目立つが、仲間たちからの励ましもあり物語が進むに連れて少しづつ成長していく。
旅に出る数日前に母が病死しており、父も彼が幼い頃「もっと強くなって戻ってくる」と言ったきり行方不明になっている。大切な人を守る時に覚醒する「賢者の血」という強大な魔力を秘めていると言われているが本人は強く否定している。父の形見のペンダントを身に付けている。
魔道士マーシャ・ウラギール
CV:鳴深
「私は魔導士マーシャ・ウラギール。なにがあってもあなたのことは絶対に裏切らないから安心してね。」
国王クロマークが旅の仲間として用意してくれた仲間の魔導士。氷魔法を得意としている。
面倒見の良い性格で、気弱なハロルドに対して親身になって「絶対に裏切らない」等の優しい言葉を掛けてくれる本作のヒロインといえる人物。
根拠はわからないがハロルドに賢者の血が流れていると信じている。
剣士テレーゼ・マトハズレイ
CV:天音玲
「私は剣士テレーゼ・マトハズレイ!私は頭脳明晰な大天才!的確な状況分析は全て任せろ!!」
国王クロマークが旅の仲間として用意してくれた仲間の剣士。大天才を自称している文武両道の女剣士で雷魔法を使う事ができ、さらに雷を纏った斬撃も得意としている。
そのインテリジェントでジーニアスな頭脳によって今置かれている状況をすぐに分析し仲間に伝えるが、何故か仲間たちからの反応は微妙。
ver2.00以前は自称IQ1億の「テレーゼ・アイキューサン」という名前だったが、公開後に、人のIQをからかうような表現は良くないと作者のみぬひのめ氏が判断したため、2024年2月22日頃のデータ更新で改名され、ボイスも一部差し替えが行われた。参考リンク
僧侶ルキウス・スグシヌヨン
CV:にじのげん@nijinogen3288
「僕は僧侶ルキウス・スグシヌヨン。100歳まで長生きしたいなあ。」
国王クロマークが旅の仲間として用意してくれた仲間の僧侶。100歳まで長生きする事を確信しており強敵を前にしても物怖じしない最強の僧侶。非常に強力な魔法を持っているのかもしれないが、その代わりに加入時は最大HPが5しかない。
実は彼には重要な役割があるようだが……?
その他の人物
国王クロマーク
CV:星川ゆうじ
「もちろんこの失踪事件の黒幕がこの国王クロマークであるということはないからそこは安心していい。」
ハロルドたちが住む国の王。国民全員の幸せを願っており、ハロルドの旅の成就を願い、資金や「バクダーンのブレスレット」を身に付けさせてくれるなどの手厚いサポートをしてくれる善良な王様。
「失踪事件の黒幕ではない」と念を押してくる。
王妃フリーン
CV:沼端ひさの
「私は決して不倫なんかしない女だけれど敵の女が誘惑してきても決してそんな誘惑にのってはダメよ。」
国王クロマークの妃。旅に出るハロルドに対して、誘惑してくる敵に気をつけるよう忠告した後、彼にさりげなく口付けをする。
兵士ムノウ
国王に仕えるとても有能な兵士。城にスパイがいればすぐに見破れるという。
兵士スパイデス
国王に忠誠を誓った兵士。
ユ・ウジンナシ
CV:歌乃おるに
「俺の名前はユ・ウジンナシ!友達が100人いるぜ!」
道中の森で突然目の前に現れる弓使いの青年。友達の人数を自慢し勇者たちを怯ませる。
彼らのことを自身の母親を殺し、他の村人たちも毎晩襲っている事件の犯人だと勘違いして攻撃してくる。森を抜けた先にあるジンロー村の出身。
村長ジン・ロウ
CV:べ〜
「ちなみに私は人狼ではないので安心してください。」
ジンロー村の村長。宿屋を探していた勇者たちに対し、無料で宿と御馳走を提供してくれるとても優しい老人。数日前、何者かに娘を殺されそれ以降毎晩1人ずつ村人が殺される事件が発生している。村では人に化けた人狼がいるという噂が広がっており、討伐を勇者たちに依頼する。
タダノムラ・ビート
オオカ・ミジャナイ
ウラ・ナイシ
村長ジン・ロウが集めた人狼の疑いがある3人の村人。
3人の話を聞き誰が人狼なのか探らなければならないのだが、全員の言動が怪しく特定は困難。
誤って人間を吊ってしまうと……
ツギノヒガ・イーシャ
村長に容疑者の監視を任されている男性。
人狼が現れても返り討ちにすると自信満々に語っているため
彼がいれば次の被害者が出ることは無いだろう。
妻に内緒で女に貢いでいるのに中々自分だけに振り向いてくれないらしい。
オマ・エモカ
村長に容疑者の監視を任されている女性。ツギノヒガ・イーシャの妻。
人狼が現れたら夫が返り討ちにすると語っている。
夫に内緒で男に貢いでいるのに中々自分だけに振り向いてくれないらしい。お前もか。
カネム・ゲンニフエール
道具屋の店主。
キョウ・ジンミタイ
ガッキー
モノシーリ
ヤベーヤツ
ヤミーキン
ジンロー村に住む人々。
魔王とその手下
魔王ユウ・シャノチーチ
CV:お茶漬け丸!
「まあハロルド・ケンジャノッチが俺の息子ということはないだろうが……」
おそらく失踪事件の黒幕である魔王。国王クロマークの政治が気に入らず、クロマークの領土に城を造り反逆を企てている。その昔強大な魔力をもっていたことから周りの人々に恐れられ密かに迫害されていた。家族にも魔力の事は秘密にして適当な理由を言って姿をくらませた。
失踪する前に息子には自分の物と同じペンダントを渡している。
暗黒四天王
魔王ユウ・シャノチーチの血によって作られた分身。強力な力を持ったモンスター達だが
魔王はワラ人形と呼んでおり所詮は力の一部でしかない。
暗黒魔族クソザッコ
CV:にじのげん@nijinogen3288
「もちろんこの暗黒魔族クソザッコが実はクソザコだということはありえないので無意味な希望などは捨てた方が賢明でしょう。」
暗黒四天王の一人。勇者たちが国王の城を出て8歩くらいのところで襲撃してくる巨大な鎌を持った死神のようなモンスター。出現した直後に「究極魔法ゴダ・メイジ」で襲い掛かり、それを受けた仲間の悲鳴でハロルドが恐怖に慄いてしまう。テレーゼの分析でも勝てる確率は1%も無いという圧倒的な強敵。
暗黒魔獣ツヨスギルン
CV:歌乃おるに
「あ……あわわわわ……やっぱり僕ごときじゃ力不足だ……」
暗黒四天王の一人。細い道を塞ぐように居座っている小さなコウモリのようなモンスター。
常におどおどしていて、魔法も使えずどう見ても他のザコ敵と大差無い見た目。
テレーゼもザコモンスターと分析している。
???
CV:???
強力な防御魔法と全体攻撃を扱う自称暗黒四天王序列2位。
昼間は人間に擬態しているが夜になると正体を現し、罪無き人々を襲う謎に包まれた四天王。
???
CV:???
「ハロルド・ケンジャノッチはすっかり私を信用しています。私が裏切り者とは夢にも思わないでしょう。」
魔王自身が暗黒四天王最上位と称している強者。
他の四天王とは違い、魔王の血から作り出された分身ではないという。勇者パーティーに紛れ込んで魔王城へ導き、魔王戦の直前で彼らを裏切る作戦を企てている。その正体とは――
続編について
今作がヒットしたことにより、2024年2月27日「ネタバレが激しすぎるRPG2(仮題)」製作のためのクラウドファンディングが行われた。
当初は20万円を目標としていたが、わずか7時間程で目標達成し、ネクストゴールも順調に達成。最終的には約250万円集まり、支援者は630名が集まった。
集まったお金は声優のギャラやオリジナルキャラクター作成の依頼料に使うとのこと。
その後、正式タイトルが「ネタバレが激しすぎるRPG2-親友の真の姿は大魔王-」に決まり2024年12月14日にリリースされた。
関連リンク
ネタバレが激しすぎる項目(ネタバレ注意)
この先の文章には、このゲームの本当の重大なネタバレが含まれています。
あらかじめご了承ください。
魔王ユウ・シャノチーチにより、スライム化現象が起きているのは国王クロマークによるものだと語られ、剣士テレーゼ・マトハズレイが裏切り者であることが判明。
スライム化現象が国王クロマークの仕業だと信じられなかったハロルドとマーシャは、テレーゼとユウ・シャノチーチを倒す。
だが、魔王ユウ・シャノチーチの首の裏には、誰かに操られている証拠の「黒いマーク」があったこと、そしてある者がスライムになる瞬間を目撃したハロルドは国王の下に行き、「賢者の血」を覚醒させ、マーシャと復活したテレーゼと共に国王を倒す。
だが、国王クロマークの首の裏にも「黒いマーク」があり、ハロルドはマーシャに連れられ、王妃フリーンの下へ行き、王妃がこの世界に呪いをかけたと語る。
しかしマーシャは王妃フリーンを裏切り、ハロルドとテレーゼとともに王妃を倒す。
国民に国王と王妃の死を伝えたハロルドは、前に進むためにスライムを全て倒すことを宣言。
そして、最後の一匹と戦闘になる。この戦闘では、何故かそれまでなかった「逃げる」の選択肢が解放されている。
倒す場合
ハロルドたちは何の苦も無くスライムを撃破。「最後の敵」のスライムは、次の言葉を呟きながら絶命。
「あおう…… あおうお…」
逃げる場合
いつものようにスライムを倒そうとするハロルドだが、突然攻撃を中止する。
マーシャ「倒さないの?」
ハロルド「このスライム、僕が飼ってもいいかな…?」
テレーゼ「え?どういうことだ?」
ハロルド「なぜだか分からないけど近くにいて欲しい気がするんだ。」
そして倒した(連れて行った)スライムが落としたアイテムは
「黄色いネックレス」
だが、拾ったテレーゼはどこかで見たことがあるような気がするとは思いつつも「多分私の気のせいだな!」と気にも止めることく物語は幕を下ろすのだった………
ハロルド・ケンジャノッチは
父の行方をまだ知らないーー
ネタバレが激しすぎるRPG
-最後の敵の正体は勇者の父-
- 解説と余談(ネタバレ注意)
魔王城突入時に流れる回想シーンっぽいのは、回想シーンではなく同時刻で起こっていたシーンであり、喋っていた人物こそ勇者ハロルド・ケンジャノッチの父。
どうやらはハロルドは母親の死後に引っ越しをしていたようで、かつて父の住んでいた家に帰ってきても誰もいなかった。
そして新しい住人から妻の死を聞いて絶望したところにスライムが現れ………
結局、ルキウス・スグシヌヨンは本当にすぐ死んで、完全に出オチのままで終わった。しかし、これにより「この作品は名前のネタバレ通りに進んでいくだろう」という製作陣のミスリードにまんまとハマっていくことになったプレイヤーも多かっただろう。そう言った意味ではこのゲームにおいて重要なキャラクターであったかもしれない。合掌。
逃げるを選べば後の展開だけでなく最後の挿絵も少し変わるので気になる人は試してみよう。