曖昧さ回避
- 玩具シリーズ『ダイアクロン』のサブシリーズ「カーロボット」の1つ。後に『トランスフォーマー』として導入されたコンボイの原型。
- 玩具シリーズ『トランスフォーマーG2』に登場するサイバトロン総司令官コンボイの新たな姿。
- 1のリブートで新たな設定を付け加えた『ダイアクロン世界のコンボイ』。
ここでは2と3について説明する。
概要
2のバトルコンボイ
「自由とは、感性を持つすべての生命の権利だ」
『トランスフォーマーG2』におけるサイバトロン最高司令官。
かつてのG1シリーズで活躍した、サイバトロン総司令官コンボイその人である。
ビークルモードでは、タンクローリーにトランスフォームする。
タンク部分は「バトルベース」と呼ばれる基地に変形し、戦闘をサポートする。
また、新たな武器として大型の剣を装備。
この剣は、「ロボットマスターズ」の小冊子では「セイバートニウムソード」という名称が付いていた。
「G2」において、G1コンボイは「コンボイミサイルトレーラー」に姿を変え、サイバトロンを率いて、デストロンと戦っていた。
ある時、コンボイはマートン星雲17地区において、デストロン破壊大帝「メガトロンミサイルタンク」と一騎討ちを繰り広げていた。
戦闘中、メガトロンの強烈な一撃を受けたコンボイはボディを破壊され、瀕死の重傷を負ってしまう。
その時コンボイの中にあるマトリクスが発動、破壊されたボディをより戦闘向きに再構成し修復した。バトルコンボイの誕生である。
新たなボディで復活したコンボイは、決意も新たにデストロンとの戦いに臨むのだった。
玩具について
同時期に発売された製品と同じく変形玩具でありながら各部関節が自在に可動し、様々なポーズをつける事が可能で、頭頂部を光にかざすとクリア素材の目が発光する仕掛けがある。
また、タンク底部にあるスイッチを下げるとスプリング仕掛けでタンクの両サイドが左右に倒れ、バトルベース(基地)に変形する。
バトルベースにはコンボイミサイルトレーラーと同様に空気圧を利用して発射する大型ミサイルや、ダイヤルを回してディスク弾を発射するマルチフライングディスク、5発の小型ミサイルを順次発射可能な5連装ファイアウェーブランチャーが備えられており、プレイバリューも高い。
海外版の玩具にはタンクローリーのヘッドライトや手に持ったレーザーキャノンの銃口、クリア素材の剣を電池で発光させるギミックがあったが、日本での発売にあたりこのギミックは削除されてしまった。
また、日本では『トランスフォーマーカーロボット』にてデストロンガー暗黒司令官ブラックコンボイという新たなキャラクターとして2000年に発売されているが、発光ギミックは削除されたままであった。
後に一部パーツをメッキ加工し、タンポ印刷を追加、更に発光ギミックを復活させた「バトルコンボイ完全版」として2006年3月に再発売。
更に同年には通販サイトe-HOBBYにて、この完全版のカラーリングをウルトラマグナス風にリカラーした「レーザーウルトラマグナス」が限定発売されている。
また海外では奇抜なカラーリングが目を引くトキシトロンの発売が予定されていたがこちらは発売中止となった。
後年展開された玩具シリーズ『トランスフォーマーユナイテッド』では、「レーザーオプティマスプライム」の名称でデザインを一新した新規設計の玩具が発売されたが、サイズは従来よりも小さくなり、牽引するコンテナやタンクも付いておらず、トレーラーキャブのみの変形となっている。
更に『タイタンリターンズ』においてもリメイクが行われ、こちらはオクトーンへの流用を視野に入れたアイテムの為タンクローリーとジェット機のトリプルチェンジャーにアレンジされており、牽引コンテナやタンクは付属しないもののロボットモードの脚部がそのままタンク部分になる様になっている。
またこちらはタイタンマスター(ヘッドマスター)仕様となっている。
海外ではG1コンボイを意識したカラーとG2玩具を意識したカラーの2種類が出たが日本においてはブラックコンボイとストリートファイターとのコラボになるリュウイメージカラーしか発売されていない。
そして2022年には『トランスフォーマーレガシー』で3度目のリメイクが行われた。
こちらはアースライズ版のオプティマスプライムをベースに作られており脚部がそのまま流用されている。
今回は初めてトレーラーキャブとコンテナ部分が分離可能なリメイクとなっており簡易的ながらバトルベースモードにする事が出来る。
リカラーとしてはスカージ名義でブラックコンボイ、海外限定でかつてキャンセルとなった上記トキシトロンが発売された。
3のバトルコンボイ
『ダイアクロン』展開時に『カーロボット』の主力商品として登場。トランスフォーマーのコンボイの原型となるのはこっち。コンテナに『DIACLONE』と大きく書いてあるのが特徴。
キャブはダイアクロン隊員を2名搭乗させることができ、乗せたまま変形してロボットになる。この仕様は転生先のコンボイでも残されており、実際に隊員を乗せることができた(のちの商品ではこのスペースを利用してマトリクスを収納できるようにしている)。
牽引するコンテナは中型のカーロボットを収納できるだけでなく、展開して臨時基地として使用することができる。搭載マシンである『バギー(TFではローラー)』は隊員を載せるだけでなくコンテナを牽引することも可能。コンテナ自体は立たせることで修理セッションとして機能する。
パワードコンボイ
バトルコンボイの強化タイプ。パワードスーツシステムをカーロボットに応用したものである。コンテナ部分をカーキャリーに変更、キャブの配色も赤から青に変更された。
キャブはバトルコンボイのものとの変更点はない。キャリー部分は中型のカーロボットを4台搭載可能、展開して基地モードにできるほか、上部を展開して後部を変形させることでパワードスーツモードに変形、コンボイを後ろに収納する形で合体する。その際、収納していたヘッドギアを頭部にセットする。
パワードコンボイはTFではウルトラマグナスに転生、その際に赤と青、白のトリコロールカラーに変更された。仕様自体はパワードコンボイ同様だが、隊員用シートスペースがなくなっている。
V-MAX
リブート時に新たに開発されたバトルコンボイ。旧バトルコンボイを基に新規設計で製作された『トライヴァース』の要となるマシンである。V-MAXは『ヴァージョン・マックス』という意味。
基本仕様は旧バトルコンボイ同様だが、キャブが2機のマシンに分離可能になったほか、コンテナ(ポッドグラインダー)には単独で移動可能なコックピットが追加された。その代わり、搭載機のバギーが無くなっている。コンテナにはトライヴァースシリーズのマシンの収納だけなく、展開して移動基地としての機能も備えている。この点は旧バトルコンボイを踏襲しているといえよう。
キャブは変形してバトルコンボイになるだけでなく、コックピットのボレットコアの換装を行うことが可能。ただし本体に頭部がある関係でマッチングしないコアもあるので注意。
別売りの『パワードグレイター』と合体して『パワードコンボイV-MAX』になる。
こちらはカーキャリーだった旧パワードコンボイとは大きく仕様が異なり独立したマシンとなり、ゴッドボンバーに近い機体構成となっている。シルエットから見てもゴッドジンライを彷彿させるもので剣を装備している点も同様。専用のボレットも付属。