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概要編集

ブラックコンボイブラックコンボイ

「本当の恐怖を教えてやろう!」

CV:楠大典

トランスフォーマーカーロボット』に登場する、漆黒の身体を持った悪のコンボイ。劇中での立ち回りはG1スタースクリームに近いものがある。

役職は「暗黒司令官」。海外版『Transformers:Robots in Disguise』での名前はスカージ(Scourge)。

スカージとは「災厄」「天災」を指し、「守護」を意味するコンボイとは真逆の意味となる。


ファイヤーコンボイに似た外見をした悪のコンボイであるが、性格は冷酷で残忍かつ自信過剰な上に器量も狭いという、オリジナルとなるファイヤーコンボイと比べて、とてもコンボイタイプのトランスフォーマーとは思えない悪党ぶりを見せている。

ファイヤーコンボイと同様、初代コンボイ寄りの姿をしているが、ビークルモードはボンネットタイプのトレーラーとなったタンクローリー。

主な武装はブラックソード、肩のデッドミサイルとデッドメーザー。後部車両は戦闘基地モードになる。


出自編集

太古の時代に、地球のガイアエネルギーを外敵から守る為に作り出された防御システム(ブレイブマキシマス)を管理すべく地球に来たサイバトロン戦士であったが、その宇宙船が墜落して以来プロトフォームとして長らく眠っていた所を、ギガトロンによって悪のスパークを注入され、更にはタンクローリーのデータをビークルスキャンをした結果誕生した。が、その時同時にファイヤーコンボイのデータもスキャンしたのが原因で、顔の外見はファイヤーコンボイに瓜二つになってしまっている。

ファイヤーコンボイは彼が本来のサイバトロンの心に目覚めてくれるのを願い続けていたが、彼の心は悪に染まり切っていた。それどころかギガトロンへの忠誠心すらも見せかけのものであり、裏では自らが世界を掌握する為の謀略を張り巡らせる事になる。


(※尚、ブラックコンボイらコンバットロンの出自について「元はサイバトロンの政治犯であり追放されていた」とする説があるが、これには明確なソースが存在せず、後年の作品でも一切触れられていない。おそらく、デストロンの政治犯であったG1コンバットロンとの混同から生まれた都市伝説と見られる。)


能力・性格編集

実力は非常に高く、対立していたコンバットロンのリーダーであるドルレイラーをいとも簡単に倒した後、彼を含むメンバー全員を自らの私兵に納める形でその実権を掌握し、自らがコンバットロンの司令官となる程である。

しかし、ギガトロンへの忠誠心を見せて戦果を挙げる一方で、器量の狭い面から、元からギガトロンの部下であるゲルシャーク達メタルビースト軍団の事をコンバットロンと共に常に馬鹿にしており、その態度が災いして、特にゲルシャークからは常に自らの動向について疑われたり、作戦の妨害をされただけでなく、ファイヤーコンボイごと殺されそうになった事もある。

ギガトロンの命令でサイバトロンに下った振りをした際には、それを疑ったカーロボ三兄弟からサイバトロン適正審査の為の奉仕活動を行った事もあるが、やはりその性格が災いし、コンバットロン達が真面目に活動をしていたのに対し、ファイヤーコンボイの説教に逆上して暴れ出した挙句、ファイヤーコンボイにコテンパンに叩きのめされて作戦を失敗に終わらせる結果となっている(説教のきっかけは作戦を説明されてなかったゲルシャークが、コンバットロンが裏切ったと思い襲撃したためだが決定打はブラックコンボイ自身がバルディガスの弁護を無視してファイヤーコンボイを倒せばいいと開き直ってしまった事である)。


ギガトロンが死んだと思った際には、より露骨に野心を見せるようになったが、彼がデビルギガトロンとして予想外のパワーアップを遂げて戻ってきた結果、さすがに焦りを覚え始める事になり、自らの誕生の際に人間(ジュンコ)のデータもスキャンしていた事を利用して、ブレイブマキシマスの奪取を計画。自らが乗り込む事に成功するも、子供達の説得を受けたブレイブマキシマスに弾き出される事になった。

そこで、今度はユウキの友達でサイバトロンを憎むケンタを利用してブレイブマキシマスを再起動させ、デビルギガトロンを超えたと確信したブラックコンボイは、コンバットロンと共に反逆を起こすが、詰めの甘さが原因で、ブレイブマキシマスが急停止した上に、コアユニットのプラズマも奪還されてしまう大失態を犯す事になった。


結局、反逆を起こしていながら、のこのこと基地に帰還した結果、デビルギガトロンの激怒を買ったブラックコンボイは、コンバットロンと共に再度悪のスパークを注入される事になり、散々馬鹿にしていたゲルシャークにさえも忠実な人形に成り下がった。

結局ブラックコンボイとコンバットロン達は、サイバトロンとの最終決戦で敗北後、ベクターシグマからの裁きを受けるため他のデストロンガー達(ゲルシャークのみ捕縛を免れているが)と共にセイバートロン星へ送還される形であっさりと全滅する末路を迎えるのだった。


シリーズへの影響編集

以降の『トランスフォーマー』シリーズにおいて、コンボイオプティマスプライム)の存在を確立させたキャラクター。

また、コンボイの玩具が新開発される度に、黒く色を変えた商品(カラーバリエーション)を発売するのが恒例となった。マスターピースでも、G1コンボイの色を変えただけの「MP-10B ブラックコンボイ」なるものが発売された。

Nemesis Prime/Convoy

ちなみにブラックコンボイ名義のキャラクターが登場するアニメは『カーロボット』だけだったりする。同じようにカラーバリエーションの名前も意外とバラバラ。pixivでは行いや容姿が近いネメシスプライムイラストにこのタグが付くこともある。

ただ、それらは「一からコンボイ/オプティマスに似せて作られた」「コンボイ/オプティマスが悪に堕ちた」という設定のものが多く、「まったくの偶然で意図せずコンボイの姿になった」という『カーロボット』のブラックコンボイは、シリーズ中でも珍しい存在である。


玩具編集

玩具は海外限定も含めれば6種類発売。


1.オリジナル

ベースとなった玩具は『トランスフォーマーG2』のバトルコンボイ

塗装のパターンなどは海外版カーロボのトイなどで差異がある。

また、日本版バトルコンボイでオミットされたヘッドライト点灯ギミックは削除されたままとなっている。


2.スパイチェンジャー

『RID』として海外展開された際、オリジナルをベースにスパイチェンジャーと同規格で縮小・簡略化したもの。

後に国内でも「U.S.Aエディション」として限定品で導入された。


唯一「コンボイのリカラー」ではなく、初めから「ブラックコンボイ/RIDスカージ」として設計された商品で、胸にはブラックコンボイ特有の模様の形をしたモールドがある。

その後これをリカラーしたオプティマスプライムが、実写1作目のDVDのオマケとして付属した他、G1カラーが『TRANSFOMERS UNIVERSE』で発売された。


3.海外限定

ミサイルトレーラーのG2コンボイのリカラー版。「デストラクティコン スカージ」と呼ばれる。


4.レジェンズ

東京おもちゃショー限定。『ユナイテッド』のレーザーオプティマスプライム(すなわちバトルコンボイ)のリカラー。


5.レジェンズ(ヘッドマスター

こちらも東京おもちゃショー限定。日本未発売のタイタンズリターン版オプティマスプライムのリカラーで、ロボット・タンクローリー・ジェット機へ変形するトリプルチェンジャー

イベントのあと数量限定で抽選販売されたのだが、あまりの人気に購入希望者が殺到。急遽、通販限定で受注生産が決定した。


後述するコミックでは、オリジナル形態として基地モードや、ヘッドマスターなしのドロイドモードも披露されたが玩具でも再現可能。


下記のレガシー版はあくまでパラレルワールドの存在である為、現状『カーロボット』の「ブラックコンボイ」としての最新・最後の姿である。


6.レガシー

「トランスフォーマ―レガシー VS500コレクション」としてスカージ名義で限定発売。同じ『レガシー』のレーザーオプティマスのリカラーで、配色パターンは黒とピンクが多めにアレンジされている。

海外版の本人がスピード星のリーダーを決めるレースに参加したという設定。VSとは「ヴェロシトロン・スピーディア」を意味する。


レジェンズ編集

ブラックコンボイ(スカージ)ブラックコンボイ

設定上は『カーロボット』と同一人物で、セイバートロン星の刑務所から脱獄し、そこでエネルゴンマトリクスを手に入れパワーアップした。

(レジェンズ世界で催された)東京おもちゃショーでゲルシャークと再会しギガトロンを助けるためともに旅立った。再洗脳は解けているのかゲルシャークにはタメ口で話しギガトロンも呼び捨てにしていた。


ユナイトウォーリアーズ編集

WEBコミックにて、次元の亀裂が入ったG1世界にゲルシャークと共に侵入、新たなボディを手に入れたコンバットロンと再会した。ユニクロンの野望を阻止したあと、ゲルシャークとコンバットロンを連れて何処かへと消えた。


「UW-EX バルディガス」取扱説明書のおまけイラストには、日本の銭湯を占拠し、入浴を兼ねてデビルギガトロン解放の作戦会議を開く光景が描かれた。このときブラックコンボイはタオルを腰に巻いていた。


ヘッドマスター編集

ブレイブマキシマスを襲撃。ギガトロンの釈放を要求するが、彼は悪事を働き続けることに嫌気が差してしまっており完全に改心。ファイヤーコンボイと和解していた。

それに業を煮やしたブラックコンボイはギガトロンに襲いかかるが、彼の意向を優先したいゲルシャークに抑えられ、その隙にリフォーマット光線を浴びせられプロトフォームに戻されてしまう。


その後、サイバトロン次元パトロール・プロトタイプ部隊の隊長となり、コンバットロンが潜伏したとされるレジェンズ世界に出向。スキッズと組み、サイバトロン戦士として正義の為に動く。

だが、その実態は圧倒的な力によって敵を制圧し、徹底的な管理で平和を守るというあまりにも傲慢かつ危険な思想であった。所属が変わっただけで、もはや根本的にデストロンガー時代と何も変わりない。

ギガトロンは自分達トランスフォーマーは永遠の命を持つ代わりに過去から己の在り方が半永久的に変化しないという性を憂いていたが、彼の部下だったブラックコンボイがまさしくそれを体現してしまっている事になる。


同型のプロトタイプ部隊とかつての自分を模したドロイド部隊を率いて、かつての仲間のコンバットロンを次々毒牙に掛けるが、その強引過ぎるやり方に、同じサイバトロンであるアクサロン商事の面々を怒らせてしまう。

彼らに加え、元のブラックコンボイが万一に備え、自分たちのデータをバックアップさせた作戦コンピューター「ダーク・アイ」の活躍によってデータをインプットされ復活を遂げた。

明言はされなかったが、アニメで受けていたギガトロンの再洗脳から元に戻れたのも同じ理由だとすれば説明がつく。


その後は元に戻ったコンバットロンやドロイド部隊を手に入れ、ギガトロンに代わってデストロンガー再興を誓うが、アクサロン商事には借りがあるとして当分は手を出さない事を約束した。

多少皮肉な形だが、「デストロンガーのリーダーとなる」という第一の野望は達成されることとなった。

なお、最後の1コマでダーク・アイには尻に敷かれていたという恥ずかしい一面が判明した。


関連動画編集

結月ゆかりと学ぶトランスフォーマーの歴史「悪のコンボイ」1984〜2006



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