概要
初出は1993年にヨーロッパ圏で発売された『トランスフォーマーG2』で、翌年にはスパークという名に改名されている。オートボットで唯一アブリテレイター(Obliterator:抹殺者の意)の称号を持つ戦士であり、ライバルは彼と同じくアブリテレイターの称号を持つディセプティコンのクレンチ(後にコロッサスと改名)。
変形するビークルは空港などで使用される化学消防車で、車体前部がパイロに、虎縞模様の塗装が施された車体後部は6連装のミサイルランチャーを搭載した多機能防衛プラットフォームにそれぞれ分離・変形する。
赤を基調としたボディに黄色や水色の差し色が施されていて、同時期にリリースされたトランスフォーマーらしく大変ビビッドな色使いをしているが、腕やつま先に使用されている黄土色のパーツが非常にもろく、変形させた時の負荷によって容易に割れてしまい、未開封の状態にもかかわらずパッケージ内で既に破損しているというケースもあった。これこそが世のTF収集家が恐れおののく金プラ症候群(GPS:Gold Plastic Syndrome)である。
2010年に開催されたボットコンでは、『Transformers Universe』(変形!ヘンケイ!トランスフォーマー)版インフェルノのリカラー品がスパークの名称で限定発売された。カラーリングこそ前述のG2版を踏襲してはいるものの、悪名高い金プラは使用されていないので、自壊の心配は無い。
付属のカードの解説によれば、彼は地球生まれのトランスフォーマーであり、人間社会では、パイロ・イグナティウス・スパークと名乗っている。彼はイギリス・ロンドンの消防署に勤務し、人間達と共に日夜救助活動に励んでいたが、クレンチ率いるディセプティコンの襲撃から英国女王を救った功績により騎士爵に叙された。
トランスフォーマープライム
かつてバルクヘッドやホイルジャックが所属していたオートボットの精鋭部隊・レッカーズの一員。しかし、名前が会話に出てくるのみであり、劇中では既に故人となっている。どのような姿をしているのかも明らかにされていない。
IDW
IDW社パブリッシングのアメコミでは、レッカーズの一員として『ラスト・スタンド・オブ・レッカーズ』等の作品に登場。
かつての大戦で最も凄惨と言われたシマンジ大虐殺で死の危機に瀕するも、オプティマスプライム(コンボイ)の活躍で命を救われたことから、盲目的にプライムを尊敬してしまう精神疾患「プライマス神聖化」を発症するようになり、不必要なまでにオプティマスに似せて自身を改造している。戦いには信条が必要だと考えており、真に記憶に残るような活躍をして最期はオプティマスから自分と同等の存在だと称えられることを望んでいた。
監獄惑星ガーラス9奪還作戦のために新兵としてスプリンガーに召集され、パーセプター、トップスピン、アイアンフィスト、ローターストーム、ベリティ・カルロと共にスーパーコンピュータ「エクイタス」の奪還に向かう。
オーバーロードによってローターストームを殺されながらもなんとかエクイタスを発見するが、エクイタスを作動するには自発的な志願によって生きたスパークを生贄とする必要があった。生贄となるのは新兵の自分達二人しかないというアイアンフィストに対し、こんな死に方は自分の望んだ結末と違うと抗議し彼に押し付けようとするが、結局は拷問されているツインツイストと五感を共通していたトップスピンが志願することになった。
この犠牲により、「最も貴い行為とは大切な誰かを救うために命を捧げる事だ」と悟り、エクイタスのデータ入手後は他の3人を守るため、自らが殿を務め襲い来るディセプティコンに立ち向かう。しかし奮闘するも空しく、ディセプティコンの大群によって全身をバラバラに引き裂かれ殺害されてしまった。
パイロが患っていた「プライマス神聖化」は全オートボットの2%が患っており、かつてレッカーズの宿敵と言われた「スコードロンX」のアースクェイクなど一部のディセプティコンにも疾患者が存在する。