概要
スコットランド・ハイランド地方に伝わる女妖精あるいは吸血鬼の一種。バーバンシー、バオバンシスとも表記される。
姿は緑色のドレスを着た美しい女性の姿をしており、足が鹿のようになっているという。
孤独な男性の元に現れて誘惑し、血を一滴残さず吸い取って殺してしまう。また、カラスに化ける能力を有しているとも。
朝になると姿を消す為、弱点は吸血鬼伝承にありがちな日光や、他の妖精と同様に鉄だとされる。
緑色は古来より美しさの象徴でありながら、グリーンマンやゴブリンの伝承にもある通り、森や怪物の恐ろしさを象徴する色でもあった。故にこそ彼女たちは緑色のドレスを着ているのであろう。
なお、泣き女妖精で有名である「バンシー」とは名前が似ているが、全くの別物。
伝承
4人の狩人が山小屋で宴を開いていると、どこからともなく4人の女が現れて、彼らの輪の中に入って来た。こんな夜更けに美人が外出するなんてそれこそおかしな話なのだが、色気に負けた彼らはつい、彼女らを歓迎してしまった。狩人の一人は彼女らを気味悪がって、ダンスを拒み遠く離れたキャンプ場へ移動した。
翌朝彼が一人で山小屋に戻ると、血を抜かれ冷たくなっている三人の仲間の狩人の姿があった。
女たちは、バーヴァン・シーだったのである。
登場作品
乖離性ミリオンアーサー
声:長妻樹里
『【妖精】バーバンシー』や『【吸血の妖精】バーバンシー』として登場。
注射器に乗った看護師のような姿をしているが、彼女の医療行為は吸血行為として周囲に恐れられているという設定。伝承通り鉄が弱点だが、こちらの場合は血液の鉄分と勘違いするからだという。
Fate/Grandorder
アーチャークラスのサーヴァントとしてバーヴァン・シーが登場。この妖精の知名度を大きく上げた。
伝承とは違い、服装は赤色となっているが、色を反転させると…。