「高鳴る胸がドキドキバクバク、周りの空気も震わせてるわ~」
「私の美貌がオーラを放出、周りの草木も私にドキドキ♡」
「そんな美少女、ヴィーナス、天使、女神に妖精、すべてが私にピッタリなのよ!」
「私は私はパティちゃーん!!!」
「エヘヘ… またお肌のツヤが一段と! これで… 愛しのガッシュちゃんのハートは私のものよ!!」
「ウルル、ビョンコ、アルヴィン、ちょっと無茶するかもしれないけど、ついてきて…」
「最後のワガママよ」
プロフィール
本の色 | 濃いオレンジ |
---|---|
術属性 | 水 |
人間換算年齢 | 7歳 |
好きな食べ物 | 魚、甘い物全部、スルメイカ |
趣味 | ガッシュを追いかけること、歌、妄想 |
魔界から降り立った場所 | オーストラリア |
CV | 松井菜桜子 |
(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」内の魔物大百科、及び魔物発見場所マップから引用)
概要
多彩な水の術を扱う魔物の子。
本の持ち主はウルル(詳細は個別記事を参照)。
作中で初の「魔界時代からガッシュに対して明確な恋愛感情を抱いていた」魔物であり、記念すべき原作100話目で初登場した魔物でもある。
魔界にいた頃、自身のプライベートビーチで魚を捕っていたガッシュ・ベルの姿を見て一目惚れ。
以来、彼のことを「ガッシュちゃん」と呼び、ガッシュの柄入りパンツを穿く程のベタ惚れ状態となり、ありとあらゆるアプローチを行っていた。
作中で描写されたものは、「遠くから『おはよう』と書いた旗を掲げる」「ガッシュに一日一回ウインクをする」「投げキッスをする」等。
そしてある日、ガッシュにリボンを巻いた魚を手渡し、彼から「ありがとうなのだ」と感謝されたことで、勝手に「私の恋は実った」と感激(ちなみにプレゼントの魚に関してはおそらくブリだと思われるが、微妙に違う魚にも見えるため詳細は不明)。
とはいえ、実は上記のアプローチは全てガッシュの視覚外(=ガッシュが認知していない場所)から行っており、ガッシュの台詞も(ほぼ間違いなく)プレゼントそのものへの感謝であった事も踏まえると、残念ながらパティの一方的な片想い同然の状態であった。
それでもパティは両想いだと思い込んだまま戦いに参加し、ウルルと共にガッシュを探して世界中を巡っていく。
人物像
容姿
ツインテールを変形させ、頭の左右へ太く束ねた独特な髪型と、ドレス調の服装が特徴な魔物の少女。髪型に関しては後述の理由からショートヘアとなる。
上記のツインテールの他に、頭と同じくらいの大きさのリボンで頭頂部~後頭部辺りを纏め、前頭部辺りには小さな王冠のようなアクセサリー(?)を付けている。
ドレスの形状は、スカートと両肩がふわりと膨らんでおり、胸元にはハートマークの大きな装飾が付いたものとなっている。
原作とアニメ版では、髪(及びリボンと王冠)や服の色が大幅に異なっている。
まず髪色については、原作カラー絵やカードゲームでは銀髪(完全版では薄いピンク)、アニメでは水色の髪。
リボンは原作カラー絵と完全版では赤、アニメでは紫に近いピンク。王冠は原作カラー絵と完全版では青、アニメでは黄色。
服に関しては、全体的に白を基調とし、胸元~腹下にかけての色が青なのは原作カラー絵とアニメ版で共通。ハートマークの色だけ異なり、原作カラー絵では赤、アニメ版ではピンクとなっている。
また、カードゲームでは上記のカラーパターンがどちらとも収録されており、カードイラストによって色が異なっている。
ちなみにガッシュの柄入りパンツは、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて作者の雷句先生から「お手製」だと明言されている。
性格
普段は明るく天真爛漫な性格で、初登場時にも記事冒頭のような歌を口ずさむ可愛らしい姿を見せた。
喜怒哀楽の全てにおいて素直なのか、後述の理由で激昂してからは鬼麿ばりに恐ろしい表情となり、その際に吐き出す数々の怨嗟の言葉も相まって強烈なインパクトに溢れている(ガッシュもパティの怖い一面が強く焼き付いてしまったため、人間界で再会して以降はかなり恐れている)。
また、まだ幼い年頃かつ登場してからすぐ敵側に回ってしまった展開上の都合もあるのか、作中では「手に入れたいもののためには手段を選ばない」ワガママな面が目立っていた。
事実、初登場の時点で給食を運搬していたトラックを襲撃してデザートのケーキを食べ尽くしてしまったり、石版編では千年前の魔物達を従えて戦うこと(及び無関係な人間の心を操って戦いに巻き込む非道な行為)にこれといった罪悪感を抱いていない様子が見受けられた。
とはいえ、激怒した際に豹変するのは(パティの勝手な思い込みも原因なのは否定し難いが)それだけガッシュへ一途な想いを抱き続けていた証拠でもあり、純粋であるが故に「可愛さ余って憎さ百倍」のような状態に陥ってしまったとも考えられる。
千年前の魔物達に関しても、ガッシュの言葉を受けてからは深く反省し、贖罪のために勇気を振り絞り、自分の命すら投げ出すことを含めた作戦を実行しデモルトへ立ち向かっていった。
なので、決して性格が歪んでいたり性悪なのではなく、「性根がとても純粋かつ素直であるが故に、善にも悪にも傾きやすい子」と評せるのかもしれない。
これに関連して「裕福な家庭で育った」事が明らかになってから、「幼少期から甘やかされ、欲しい物を何でも買ってもらえていたが故に、『手に入らない』とわかったガッシュへ執着して悪感情を発露させてしまったのでは?」とファンから考察されることもある。
その他
魔界ではプライベートビーチを所持していることに加え、原作最終話にて「パティの親が学校側に(娘とガッシュを同じクラスにするよう)無理を言った」とビョンコが述べており、少なくとも学校に多少のコネがきくほど相当裕福な(あるいはそこそこの地位を持つ)家の育ちである模様。
完全版に収録された『ガッシュカフェ』に登場した際にも、パティ自身が「実家はベルギム・E・Oよりも大きい」と話している。
おそらく王族でもないにもかかわらず、こうした家庭環境が詳細に描かれる魔物は作中でも珍しく、そういった面でも優遇されていると言えるのかもしれない。
本編中の接点は特にないものの、ガッシュカフェで共演したベルギム・E・O(人間換算7歳)が「自分が石化封印されていた1000年の間に、大好きな家族は寿命で死んでる可能性が非常に高い」という残酷な事実に直面し、大泣きした際には、
「じゃあ私があなたのママになってあげるわよ」
と母性と懐の深さを見せた。バブみ。
また、作中で700個もの「チョコプリンのせイチゴゴージャスケーキ」を一人で平らげており、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」でも作者の雷句先生から「(パティの食事量は)一日6食」と回答されており、作中に登場する魔物の中でも大食いな方であると思われる。
他、呪文を使用しない素の身体能力に関しては、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて「体力や瞬発力は普通」と記載されている。
とはいえ、怒りを露わにした際には(ギャグシーン同然とはいえ)素手で小さな岩を砕いているので、腕力は高い方なのかもしれない。
また顔芸に定評のあるこの作品の中でも屈指の顔芸を連発している。およそ女の子がしてはいけない顔や台詞を披露しており、清麿が鬼系統に統一されているのに対しパティは白目を剥いた絶叫+恐ろしい台詞とホラー系統で統一されている。
術
やはりと言うべきか、術属性については公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」にて「水」属性と解説されている。
作中で初の水属性であり、水を多種多様な攻撃手段として扱う。
以下で述べるように攻撃呪文のバリエーションが豊富であり、石版編の時点で術を9つも修得している(9という術数はファウード編で登場した実力者達にも匹敵する数である)。
しかも「クロウ系」や「キロロ系」等の珍しい術に加え、作中で10人にも満たないオウ系呪文を修得している魔物の一人なので、術の総数や系統を踏まえてもパティ自身の素質は高い方だと見なせるだろう(オウ系についての解説は「術(金色のガッシュ!!)」の記事を参照)。
また、パティの水は他作品でよくある相性関係とはやや異なり、「雷属性の術を吸収し、強力な炎に弱い」という性質を持つ(炎に弱いことに関しては公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて明記されており、作中でもデモルトの炎でアシルドが蒸発したシーンがある)。
よって電撃の術を扱うガッシュには完全な相性勝ちが可能であり、今作においてこうした「術同士の特殊な相性関係」が描写されたのはガッシュvsパティ戦のみである。
とはいえ、ザケルガに対処する際にはオルダ・アクロンを何重にも束ねているし、最大呪文の撃ち合いではバオウを吸収する素振りもなく一方的に食い破られているので、さすがに「絶対的に吸収・無力化する」という上下関係ではないと思われる。
アクル
手から強力な水流を放ち、水圧で敵を吹き飛ばす。
かなりの勢いで放出されており、ガッシュと清麿をまとめてプールの壁まで吹き飛ばすほど。
アシルド
「フン!」
「電撃が私に通用すると思って!!?」
渦を巻いた水の塊による盾を作り出し、攻撃を防御する。雷属性の術であれば吸収も可能。
公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」には「電撃に強い耐性を持つ」とも説明されている。
アク・スプレイド
「その電気を帯びた水を…」
「あなた達に返すこともできるのよ!!!」
上記のアシルドで吸収した攻撃を水ごと相手へ跳ね返す。
攻撃を跳ね返す系統の「ラ系」ではなく、通常の「シルド系」を発動してから後付けで反射の性質を付け加えるという、何気に作中でも唯一の使用法を持つ特殊な呪文。
オルダ・アクロン
高さ数メートル以上もある巨大な鞭状の水柱を7本召喚し、自在に操って攻撃する。
自動追尾機能は無くパティ自身が操るが、その分自在に動かせるため、多方向からの一斉攻撃だけでなく束ねて盾にする使い方も可能。
アクル・キロロ
両手を素早く振るい、三ヶ月型の水の刃を連射する。
アクロウク
「ウルルー、水の爪よ!!」
両手足に水の爪を纏い、攻撃する。
おそらく語感の都合で変化しているが、「アクル」+「クロウ」+「~ルク」と分解できるので、肉体強化系で間違いないと思われる。
まだバオウ覚醒前だったとはいえ、ラウザルク状態のガッシュと接近戦で互角に打ち合っているため、強化幅もそれなりに高い可能性がある。
アクルガ
アクルの強化版。手から螺旋状の水流を放つ。
ガンズ・アクル
両手から多数の水弾を放つ。
スオウ・ギアクル
「ウルル、決めるわよ!! 最大呪文を…」
「これで消えなさい!!」
パティの最大呪文。
両手をかざした方向に巨大な水竜を出現させ、攻撃する。
竜のデザインはガッシュのバオウと若干異なっており、額の模様が雫を象っており、両角がツインテールのように長く伸びて垂れ下がっている。
シン・スオウ・ギアクル
スオウ・ギアクルの強化版であり、「シン」の術の一つ。
クリア完全体との決戦において、ガッシュの「自分達を助けたい」という思いを感じ取り、「金色の本」を介して発動した呪文。
登場したのが3コマのみかつアップで描かれており、攻撃手段として使用されなかったので、全体的な大きさや見た目、性能がどの程度変化しているのかは不明。
もっとも、仮にもシン級なので威力やサイズは大きく増していると見なして間違いないだろう。
活躍
初登場は原作100話。
本の持ち主のウルルと共にガッシュを探して世界中を旅して回ること4ヶ月、たどり着いたモチノキ町で遂にガッシュと再会を果たす。
だが、ガッシュが記憶喪失故に自分を覚えていなかったことに激昂し、恋愛感情を反転させたかのように恐ろしい表情と言動を見せる(もっとも単にガッシュが記憶喪失だから忘れているというだけでなく、魔界にいた頃からパティの存在を認知すらしていなかった可能性が高い)。
オンドレ
「怨怒霊――!!!」
怒りのままガッシュを学校まで追いかけ続け、授業中の教室にも乱入し、金山をフルボッコにする。
給食のケーキも含め、なぜか金山ばかりがパティによって不憫な目に遭わされているが、金山は1話でガッシュに暴行を加えていたため、直感的に嫌な相手だと判断したのだろうか……?
そして、事態を察して教室から離れたガッシュと清麿を追いかけ、学校のプール内(水は抜けている)で戦闘。
電撃を吸収する水の術でガッシュと清麿を追い詰めるも、最大呪文をバオウ・ザケルガに破られて敗北。直撃寸前で割り込んできたビョンコと共にウルルに担がれて撤退。
後にビョンコの誘いを受け、ゾフィスの悪事に加担することとなってしまう。
ゾフィスに賛同した理由はやや曖昧だが、ここまでの顛末や作中におけるゾフィスの台詞を踏まえると、「ガッシュを振り向かせたい気持ちがエスカレートし、『ガッシュを戦闘で屈服させて言う事を聞かせる』という形で悪い方向へ向いてしまった」ためだと思われる。
そうして罪の意識も持たず悪事を繰り返していたが、後にビョンコと共にレイラの涙やガッシュの説得によって自らの過ちに気付き、デモルトに立ち向かう決心を固め、犯した過ちを何としてでも償うべく戦う。
さすがにデモルトには敵わずダメージを負っていき、ビョンコと共闘してもなお本に火が着いてしまうが、最後には「自らの髪を切って近くの石に巻き付け、自分が地上にいると誤認させる」という奇策を成功させ、見事にスオウ・ギアクルで「月の石」の破壊を達成。石によって操られていたアルベールを含む本の持ち主達の一斉解放という大きな貢献を果たした。
直後、デモルトの術が胴体に命中する寸前、ティオのサイフォジオによって意識を取り戻したガッシュとウマゴンに助けられ、ギリギリのところで命を救われる。
最後には悪事を働いてきた自分とビョンコを「友達」と認めてくれたガッシュに涙を流しながら、感謝を告げて魔界へ帰っていった。
王を決める戦い終了後の様子は原作最終話で描かれており、ビョンコと共にガッシュと同じ学校の同じクラスに転校してきた。
本編終了後の「外伝:友」では、ガッシュが王という立場ゆえに周囲から敬遠・特別扱いされがちだったり、仕事があるだろうからと気遣いや遠慮からティオやコルルといった女友達がガッシュとの交流を避けるようになったが、パティは特にそういった様子を見せることはなく、グループ授業で同じ班になったガッシュを歓迎したりと、ガッシュに対するアプローチは以前より積極的になっている模様。
ちなみに髪型は魔界に帰った後もショートヘアのままだが、これは後に作者ブログに届いた「思い入れがあるから自分でそのままにすることを選んだという解釈でよろしいでしょうか?」という読者からの質問に対し、雷句先生が肯定した上で「パティは髪を切った事に悔いが無い」とも述べている。
関連人物
魔界時代から愛し続けている相手であり、ガッシュにとっては普段の生活や術の相性といった色々な面で天敵(?)とも言える関係性。
とはいえ「主人公&恋するヒロイン」という王道カップリングのイメージが捗りやすいというのもあり、Pixivでは続編「金色のガッシュ!!2」におけるパティの成長後を想像したイラストも投稿されている。
同じ水属性であり、なんだかんだで付き合いの長かった魔物。
デモルト戦では共に勇気を振り絞り、「月の石」の破壊に大きく貢献した。
同じくガッシュに恋心を抱いている魔物(ティオの場合はパティのようにオープンではないが)。
やはりと言うべきか(?)、Pixivでは2人でガッシュを取り合うようなシチュエーションの作品も投稿されている。
関連イラスト
関連タグ
ベルギム・E・O……本編では直接会話をしているシーンは無かったものの、完全版に収録されたガッシュカフェにて共演。
ヴィンセント・バリー……作者ブログにて「魔界へ帰った後も、傷付いた部分を自らの意志でそのままにした」と語られている者同士(パティは髪、バリーは角や全身の傷)。また「ガッシュとの出会いによって変わるきっかけを得られた」という共通点も。