概要
『ガチャメカスタジアムサルバト~レ』にて初登場した、敵のピポサル達のうちの一群。
続編である『ミリオンモンキーズ』にも登場する。
サルバト~レ、ミリオンモンキーズ両作の黒幕である謎の男(科学者)が作った戦闘用の黒いピポヘルを被っており、毛の色も全体的に黒い。
ストーリー中盤までは謎の男の指示に従って世界征服のための工作に働いていたが、途中で主人に見捨てられたことで以降は主人公のカケル達と協力し、最終決戦に臨む。
サルゲッチュ3、サルサル大作戦では捕獲対象のピポサルとして登場し、ピポサルアカデミ~ア、ピポサルレーサーでは神出鬼没の敵キャラとしてピポサル達の邪魔をする。
通常のピポサルはニホンザルをモチーフだが、ピポトロンはチンパンジーをモチーフとされている。
また作中で登場する個体はそれぞれ各一匹だが、シリーズを通した設定上では多くの個体がいるようである。
登場した個体
レッド、ブルー、イエローの3匹は白いボクサーパンツを穿いているのが特徴。
ゲーム内のムービーを見る限り、何者かに密猟されて改造を施された結果誕生したことが示唆されている。このため単にピポヘルを被っただけのピポサルとは根本から異なる似て非なる存在である。
黒いピポヘルが戦闘用なこともあってピポサルとは比較にならない高い戦闘力を有し、ゲーム版では超能力とも見受けられるような攻撃手段を持っている(説明書等では「暗黒の○○」と書かれており、闇の力を操る様子)。
また、サルバト〜レでは片言の日本語にも聞き取れる言葉を使っていたり全体的にピポサルより知能が高い描写も多い。性格は冷酷で残忍とされ、サルバト~レのパッケージ裏にも極悪サルと書かれていた。
ゲーム版は『悪役→天涯孤独→第三勢力』と一貫してシリアスな役回りだったが、アニメ版では第2期前半の悪役でこそあるものの、暴走族を自称して「ピポトロンブラザーズ」を名乗り、設定もゲームとは全く異なる完全なギャグキャラとなっている。更にイエロー以外は饒舌に喋る。
最終的にはカケル達に付くがあくまで利害の一致や呉越同舟といった趣の強いゲーム版とは異なり、こちらは完全に味方になっているのが大きな違い。
ピポトロンレッド
三匹のリーダー格。
黄色いツリ目と怒ったようなへの字の口、髭のような形をした顎の模様が特徴。全体的に顔はこれにそっくり。
三匹の中で最も攻撃力や打撃力が高く、メカボーでの近接戦が得意だがスピードは一番遅い。
アニメ版ではかなりのおバカかつ悪筆で、書いた字は本人しか読めない。捻りに捻って付けた車の名前が「無裸座亜(ブラザー)号」でイエローから「捻りなし」と評価されるなどネーミングセンスも皆無。
一方で根は悪人ではなく、人情に厚い熱血な一面も持ち、カケルを絶体絶命の危機から救い出したこともある。
ピポトロンブルー
CV:楠大典/鈴木琢磨
サブリーダー。
緑のタレ目と鋭い牙が生えた飛び出た口、不気味な甲高い笑い声が特徴。
スピードに優れ、機動力が高い反面攻撃力は乏しいため戦闘よりもレース形式のステージで活躍する。
アニメ版では一人称が「オイラ」でなにかとレッドをヨイショする腰巾着となっている。
他の二匹が二匹のためツッコミ役に回ることもしばしばだが、本人もやっぱりおバカ。
ピポトロンイエロー
赤い丸目と口元が見当たらないのっぺりした顔、電子音のような鳴き声が特徴。
三匹の中で一番防御力が高く、パチンガーも三点バースト式になっているがメカボーの攻撃力は全キャラ最低クラスという典型的な遠距離キャラ。
アニメ版では子供のように無邪気な性格で絵が上手く、怒ると目からビームを出す。
「ピ~ポ~」しか喋れず、付き合いの長いレッドとブルーですら何を考えているのか分からない。
スーパーピポトロン
サルバト~レに登場したピポトロンの強化個体。
全身にそれぞれのパーソナルカラーでタトゥーのような模様が入っているのが特徴。
散々利用されて使い捨てられた挙げ句自分達の後釜として出てきたため、ピポトロンからは強い敵愾心を向けられていた。
ネオピポトロン
ピポトロンJ
CV:てらそままさき
キツネザルに似たネオピポトロン達のリーダー格。
ゲーム内では唯一声優が付かず、一言も喋らなかった。
冷静沈着で戦闘能力が高く、催眠術で相手を操る能力を持っている………とされているが、実際のゲームでは戦闘シーンや能力を使うシーンは一切ないどころか作中のキャラとろくに顔を合わせることすら無く、クラックやメタを用済みとして手に掛けた謎の男に反逆したところでフェードアウトしてしまい、そのまま現在に至るまで生死不明で放置。挙げ句VSモードやコロシアムモードでも使えないという徹底的なまでに不憫なキャラクター。
あまりにもあんまりな扱いの反省故かアニメ版ではスペクターが誕生するきっかけを作った張本人となっており、上記の鬱憤を晴らすかのような圧倒的な強さでカケルを追い詰める活躍を見せている。
ピポトロンG
CV:楠大典/並木伸一
ゴリラに似たネオピポトロン。
怪力自慢の巨漢で豪腕を振るう他、口から炎を吐いたり体をトゲトゲのボール状に丸めて高速で移動することも出来る。
厳つい外見とは裏腹にスペクターに負けたピポトロンメタを庇う、瓦礫の下敷きになりそうだったナツミとチャルを身を呈して助ける等優しい心の持ち主。
ゲームでの出番はナツミとチャルを助けて瓦礫の下敷きになったところで終わりだが、裏設定によるとその後ハルカに救出されたらしい。
そのためかVSモードで使用出来たり『プレイステーションオールスター・バトルロワイアル』にピポサルと共に他のキャラを押し退けてサポートキャラとして参戦していたりと、ネオピポトロンの中では断トツで優遇されている。
アニメ版ではナツミと戦い、クラックやメタの妨害でステージから落ちそうになった彼女を助けた。
なお、ナツミとチャルを庇う際のフラッシュバック等から性別はメスである様子。
ピポトロンクラック
CV:楠大典/桐本琢也
天才的なハッカー能力を持つテナガザルに似たネオピポトロン。
長い腕とスコープを着けた右目、鋭い歯の並んだ大きな口が特徴で常に狂気的な笑みを浮かべたような凶悪な人相をしている。
ネットワーク上のチャルをウイルスに感染させてウイルスチャルを生み出し、バーチャルスペースにてカケル、スペクター一行に襲いかかるが脱出されたことで謎の男に用済みとしてブロブの素となる液体にされて死亡した。
アニメ版では謎の男が存在しない都合かネオピポトロンの参謀的存在になっており、卑怯かつ狡猾な性格で「イーッヒッヒ」という甲高い声で笑う。
右目のスコープは幻影の実体化や物を召喚する能力があり、ゲーム版と同様ハッキングを仕掛けてあらゆる機械を操ることが出来る。
卑怯な手を使いながらヒロキと戦うも、最終的には逆転した彼に敗北する。
ピポトロンメタ
CV:坂本千夏/梅田貴公美
様々な物質や材質に変化し、対象の能力すら真似出来る非常に高い変身能力を持つネオピポトロン。
ニセスペクターの正体であり、スペクターの不在を狙ってサル軍団を乗っ取り人類への攻撃を指揮した。
頭部に噴火口のような突起が生えた風船のような体に細い手足と長い尻尾が付いた、サルどころか地球上の生物にすら見えないエイリアンのような異形の姿が最大の特徴。
モチーフとなっているサルの面影が残っている他三匹に対してパッと見では何がなんだか分からない奇妙な姿をしているが、恐らくモチーフはメガネザルと思われる。
その能力で世界を混乱に陥れるが最期は本物のスペクターに敗れたことでクラックと同様ブロブの素となる液体にされてしまい、ネオピポトロンでは最初の脱落者となった。
アニメ版では何故か語尾に「だぎゃい」と付ける名古屋弁のような喋り方をするキャラとなっており、ショックを受けると溶けてしまう体質。
ハルカと対決し、変身能力を駆使して追い込むもカケル達からの応援を受けて立ち直ったハルカからの「正々堂々戦う」という申し出に応じ、最後は敗北した。
謎の男
CV:楠大典
ピポトロン達を生み出し、サルバト~レとミリオンモンキーズに関する一連の事件の黒幕。
黒いスーツを着用し、サングラスをかけている。
性格は冷酷かつ残忍。利用するためにピポトロン達や様々な兵器を生み出し、使えないか用済みになれば躊躇なく切り捨てる独善的な冷血漢。
『サルバト~レ』では自らが作り上げたグリッドコアを操り、ラスボスとしてカケル達と戦うが敗北。生死不明だったが逃げ延びていたようで続編の『ミリオンモンキーズ』で再び世界を混乱に陥れた。
しかしカケル達に負けたクラックとメタを役立たずとして始末したことでJの怒りを買ってしまい、反逆されたことで乗っていた空中戦艦は墜落。Jと同様ここでフェードアウトし、生死不明のまま現在まで放置されている。
そのため何かと謎の多い人物で「結局何が目的だったのか?」「そもそも何者だったのか?」「ハルカやハルカの父親との関係は?」などの詳しいことは最後まで明かされなかった。
また、ピポトロンの生みの親となってはいるがムービーでピポトロンを作り出していたのは謎の男とは似ても似つかない男性であり、本当に謎の男が作ったのかも不明。
アニメ版では存在そのものが無かったことにされており、ピポトロンやネオピポトロンがどうやって生まれたのかは謎となっている。
登場作品
- ガチャメカスタジアムサルバト~レ
- ピポサルアカデミ~ア
- サルゲッチュP!
- サルゲッチュ3
- ピポサルアカデミ~ア2
- サルゲッチュ ミリオンモンキーズ
- サルゲッチュ ピポサルレーサー
- サルゲッチュ サルサル大作戦
- サルゲッチュ ピポサル戦記