ベクタープライム
べくたーぷらいむ
ベクタープライムとは、『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』の登場キャラクター。
役職は次元監視官。説明文やファンなどからは時空の番人とも呼ばれる。
時を操る力を持つ古代のトランスフォーマー。宇宙船に変形。
更に銃と小型の航空機に3段変形可能なルーツという名前のマイクロンを従えている。ルーツとは意識が常に繋がっており離れていても彼の状況を把握できる。
普段は冷静で聡明な性格をしており、サイバトロンや子供達を見守り支えるその立ち回りはまるで子供達(特に幼いバド)のおじいちゃんのよう。
悪には敢然と立ち向かうが戦いは不得意なためデストロン相手に及ばぬことも多い。
あらゆる時空を監視し、様々な生命の誕生と最期を見届けてきた。
時空を超えた終わりのない旅の中で、狭間に漂流していたホップ達3人のマイクロンを発見、故郷を探すのも兼ねて旅に同行させている。その恩義もあって彼らからの忠誠心は厚い。
なお、その3人の故郷は別宇宙に消えたギガロニアなのだが……
ベクターソード
普段は背中にしまっている長剣。後述の「13人のプライム」の設定では聖剣ということになっている。
エメラルドグリーンの刀身は剣戟だけでなく、時空を切り裂き別の場所や他の惑星へと繋げるワープゲートも生み出せる。ワープゲートは行き先の座標さえわかればどこからでも作れる上、ギャラクシーコンボイのマトリクスを照射することで拡張・安定させることもできる。
が、前述の通りベクタープライム自身あまり戦いが得意ではないため戦いよりもワープゲート展開の方に使われる事が多かった。
他にもプラネットフォースと同調させることで空間封印能力を発揮し、ファイヤースペースで暴走するマスターメガトロンをまるごと封じた。
タイムリバース
体内の歯車を普段とは逆回転させ、その場の時間を巻き戻す時空逆転能力。
ホップ曰く「ベクタープライムの命を削るもの」で、身体とエネルギーに大きな負荷がかかるため多用はできない。
巻き戻す時間が長くなるほど負荷は大きくなり、歯車同士に軋むような火花も多くなる。
影響するのはベクタープライムと周囲の人物及び事象で、記憶はある程度引き継がれるため、ベクタープライム以外の人物にとっては突然引き起こされると混乱することも(初使用時はあのマスターメガトロンも一瞬狼狽えたほど)。
グランドブラックホールによるセイバートロン星の危機に、ギャラクシーコンボイ達サイバトロンの前に姿を現し、宇宙を救うためのプラネットフォースの存在を伝える。その際プラネットフォースの座標を示すミニマップを作成したものの、それを盗み聞きしていたマスターメガトロンに奪われてしまい第33話で取り返すまで苦労することに。
異世界からの来訪者という事もあり、最初はサイバトロンに馴染めなかったものの、次第に協力関係となっていく。特に子供達とはホップなどを通して絆を育んでいき、冷静ながらも物知りで見守ることの多い性格も相まって彼らのおじいちゃんのような立ち位置になる。
なお、スピーディアのレースでエクシリオンとニトロコンボイの激しいデットヒートを見て「やったー!!」と思わず右手を振り上げるなどお茶目な一面もある。やっぱりおじいちゃんなのかもしれない。
地球でのプラネットフォースを巡る戦いの最中、自身のミスでバド達が命を落としてしまった際には、遂にタイムリバースを解禁。時間を巻き戻し悲劇を回避した。
その後も場面場面で活躍し、サイバトロンの仲間達はもちろん、子供達、特にバドからは深い絆で結ばれることとなる。
惑星ギガロニアにてスーパースタースクリームとマスターガルバトロンの一騎打ちの衝撃でスペースブリッジを破壊され、帰還手段を失ったサイバトロン達を元の世界に帰還させるべく、自らの命と引き換えに全身全霊のタイムリバースを使用することを提案。しかしサイバトロンはギガロニアに来てからかなりの時間が経っており、ギガロニアが別宇宙にある都合上、巻き戻すとなるとギガロニアへ出発する直前まで遡らなければならないため、ホップが「あれだけの時間を命を削るタイムリバースで巻き戻せば、ベクタープライムが消滅してしまう」ことを告白し皆に止められる。
が、ベクタープライムは時空監視の中でグランドブラックホールに消滅させられた全時空の行き止まりである「無」の時空が生まれていたことを知っており、あらゆる命を時の向こうから見守ってきた者としての覚悟を伝え、そして消滅はするがいつまでも皆を見守り続けることをホップを通して(まだ幼かったバド以外の)全員に気付かさせるのだった。
バドに別れの印にマップを託し、マイクロン4人とギャラクシーコンボイに最後の別れを告げ、タイムリバースを遂に発動。
サイバトロン達を元の時空へ送り届けた後、サイバトロン達の敬礼と、子供達に見守られながら、微笑みを遺して消滅した。
無垢なバドもまた、本能的に彼との別れを察したのか、涙が溢れていた。
「命は、時は、永遠に続いていくのだから」
「私は…これからも君達を見守り続けていく。時は……未来へと続いているのだから……」
そして総力を結集したグランドブラックホール消滅をかけた決戦の最中、ソニックコンボイを一時的に支えるように幻影が出現。グランドブラックホール消滅に貢献した。
更にマスターガルバトロンとギャラクシーコンボイの一騎打ちの際、窮地のギャラクシーコンボイをマップを介して救い、ベクターソードを彼に与えてマスターガルバトロンへの渾身の一撃に繋げた。
全てが終わったあとはスパーク状態で同じくスパークのマスターガルバトロンと戦い続けている様子が描かれている。
近年においてはプライマスが生み出した最初の13人のプライム(Thirteen)の一人として扱われており、『超ロボット生命体トランスフォーマープライム』や続編の『トランスフォーマーアドベンチャー』でも明言はされていないものの、シルエットの姿が確認できる。
『ユニクロン三部作』(ひいては『G1』シリーズも含む)と『プライム』のどちらの13人にも属しているが、それぞれ別人とされておりデザインも異なる。
玩具版ではサウンドが搭載、右腕を上下させることで剣戟音が鳴る。イグニッション中(チップ挿しっぱなし)で音が変わる。
中の人があの速水奨氏であるためか、ベクターの劇中の言動から氏の中の人ネタであるキャラクターを思い出す人もいたとかいなかったとか。
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