概要
『ペンディングトレイン-8時23分、明日君と』は、2023年4月~6月にTBS系列の金曜ドラマ枠で放送されるドラマ。
偶然同じ電車に乗り合わせた見ず知らずの乗客たちが地震の影響で突如、2026年に起きたスペースデブリが原因による小惑星の衝突によって荒廃した2060年の未来へタイムスリップしてしまい、電波が通じない上、水も食料もない極限下で懸命に生き、元の世界に戻ろうとする姿を描くサバイバルヒューマンエンタテインメント。
第1話~第8話までが未来編、第9話と最終話が現代(2026年)編となっている。
電車通勤をしているプロデューサー・宮崎真佐子が「周りを見た時にみんながスマホを触っている。もしこのままこの人たちが違うところに行っちゃったら果たしてどうなるのか」とふと考え、「そもそも電車ってほかの乗客と赤の他人なのに距離感が凄く近い。ほかになかなかないこと」と特異な空間であると捉えドラマ化の着想を得て、電車にサバイバルの要素を掛け合わせ本作が企画された。
脚本は、NHK大河ドラマ『花燃ゆ』や同局のドラマ『中学聖日記』、『着飾る恋には理由があって』を手がけた金子ありさ。主演は、山田裕貴。主題歌は、Official髭男dismの「TATTOO」。
作風
本作は、未曾有の災害(実際には人災も関与していたが)を前に生きる意味を探して必死にもがく人々の人間模様を描いた人間ドラマの側面もありながら、表面上の人の繋がりが多くなり、他人との相互理解が乏しくなった現代社会の人間関係へのアンチテーゼとしての側面が色濃く現れている。
第1話~第8話にて度々描かれていた乗客同士の対立、第9話で描かれた「様々な情報に惑わされて他人を深く理解しようとせずに妄想で決めつける現代人の暴走」などの困難を乗客たちが話し合い理解し合うことを経て答えを出す形で乗り越えていく展開がそれを端的に表現しているといえる。
中でも、萱島、白浜、畑野の3人がお互いを理解しようと熱くぶつかり合って想いを伝え、理解しようとしていく様は多くの視聴者の心を揺さぶるものとなった。
その一方で、SF面の描写に齟齬が生じている箇所が多く、ワームホール発生の理由についても物理学的な面でツッコミどころが多く存在している。
最終話に関しても、「結末を視聴者に委ね、各々がその結末を予想する」という形で幕を閉じたため、視聴者の間で賛否両論となっている。
登場人物
5号車の乗客
- 萱島直哉(演:山田裕貴)
メディアでも活躍するカリスマ美容師。仕事柄、コミュニケーション能力は高いが、どこか捉えどころがなく、平気で嘘をつくなど何を考えているか分からない危険な色気を感じる一面を持つ。どこか心を閉ざし、表面上の明るさと饒舌さで日々をやり過ごしていた。
唯一の肉親として弟・達哉がおり、母親が失踪したことを機にDVが酷くなった父親のもとから2人で家出した後、男手一つで育てていたが、弟がグレて不良になった末に犯罪に手を染めてしまい少年刑務所行きとなったという過去を持っていた。上述した性格もそのためと思われる。
その後、白浜から「自分を責めるな!」と諭されたことで上述した性格も鳴りを潜め、白浜に積極的に協力するようになる。
畑野が白浜に好意を持っていることを察してか、自分から5号車を抜け出し、6号車へと向かっていったが、その真意は6号車との交渉のためであり、後に畑野の説得により再び5号車へ戻っている。
前述の弟の件や2026年に起こる出来事もあり、彼と向き合うこと、自分が弟を守れないことを悔やみ、2060年の世界へ残ろうとするが、白浜の説得により、最後の瞬間まで諦めないことを決心した。
2026年へタイムスリップした後、弟・達哉、すみれと再会した。しかし、タイムスリップ時にワームホールを触った影響からか、手に力が入らないという症状が出てしまった。さらに、自身の個人情報が拡散されたことでネット上で自身の母を名乗る赤の他人が現れるなど都合のいいように扱われおもちゃにされてしまったことで「現代は最低でクソな世界」という結論に至り、一時は畑野や白浜たちとの関係を一方的に絶つほど憔悴し、炎上の最中にいる白浜にこの世界が最低であることを自覚させた。しかし、今まで自身を何度も救ってきた白浜が他人の悪意に打ちのめされ簡単に諦めてしまう様を見て「お前がそれを言うなよ」と叱咤した。
その後、米澤と電車内で再会、かつての仲間たちとも再会を果たした。彼らとの再会をきっかけに「どんな絶望の中でも奇跡を信じて前に進むこと」への意義を見出した。
人類滅亡が迫る中、彼は店の前に迫り来る野次馬達に「自分の耳で!目で!体で!感じろよ!何妄想してんだよ!聞きたいなら直接聞けよ!」と自身の未来での体験から得たものを彼らに必死に伝えていた。
その後、畑野に自身の想いを伝えた後、白浜を説得しに向かい、彼の考えを変えることに成功し、最後までやれることをやり抜くことを決心した。
- 白浜優斗(演:赤楚衛二)
正義感あふれる消防士。心根が真っ直ぐな熱血漢で男気があり、いざという時は身を挺して他者を助け、極限の状況下でもリーダー格として動揺する乗客たちをまとめ、ひとりでも多くの命を助けようと奔走する。彼がそうなったのには理由があり、かつて火災現場で判断ミスを起こしてしまい、自身を庇って爆発に巻き込まれ、下半身不随となった先輩消防士の分まで多くの生命を救うことを約束したためであった。先の見えない中でも希望を忘れず皆を引っ張っていくリーダー気質な性格であるため、常にマイペースに状況を静観している直哉とは対照的で、遭難直後は事あるごとに意見が対立してしまっていた。しかし、萱島の過去を知ることで彼への不信感・嫌悪感も幾分か緩和され、信頼するようになる。
ただ、いざと言う時の決断が前述の事故のトラウマによって判断能力を鈍らせてしまっており、迅速な判断ができない状態になっている。加藤を救出した際にそれが露呈する形となり、田中にも指摘されていた。しかし、自身の過去を萱島と畑野に吐露したことで萱島から「一人で背負うな」「『俺たち』でやるんだよ」と叱咤されたことで少しではあるものの、立ち直ることができた。
2026年にタイムスリップした後、2060年に起こる未来を警察に伝えていたが、信じて貰えなかった。その後、乗客の情報がネットに拡散されたことで英雄視されていたが、それが仕事にも支障を来たしてしまい、邪魔をする野次馬たちを突き飛ばした結果、ネットで大炎上してしまう。この出来事が原因で、未来を変える気力を失い、「こんな世界なんて滅んでしまえばいい」と諦めてしまう。
その後、上司から事態を鑑みた上で休職を勧められ、辞職しようと高倉に相談したが止められた上に逆にアドバイスされ、樋口にも慰められた。それをきっかけに再び立ち直り、「どんな絶望の中でも奇跡を信じて前に進むこと」への意義を見出した。
人類滅亡が迫る中、「最後まで人を助ける」と決心し日本に残る意志を固め、再び現場に出動していたが、萱島に説得され、最後まで生きることを諦めずやれることをやり抜くことを決心した。
- 畑野紗枝(演:上白石萌歌)
高校の体育教師。教師としての経験が浅く、気合と元気が空回りしてしまうこともある。そのため、いつも他人からの見られ方を気にして、笑顔を取り繕ってしまう心根の優しい女性。白浜とは顔見知りで、消防訓練の際に指導員として学校に来てくれたことがきっかけで交流し、生きる元気を貰っていた。
6号車の乗客である山本の思惑により、彼らに誘拐されてしまうものの、隙を見て逃げ出し、山本の嘘を暴露した。
2026年にタイムスリップした後は、生徒とその親の混乱を危惧して教師の仕事を辞めてしまった。
その後、乗客の一人・立花とともにジムのインストラクターとして勤務していた。
人類滅亡が迫る中、他の乗客たちとともに防災設備が整っているスイスへ向かった。
- 加藤祥大(演:井之脇海)
日本随一の有名大学の大学院農学部・生命科学科で研究する大学院生。一見、温和で穏やかに見えるが、実は気難しくて友達が少なく、ひとりの時間を好む人物。
実は、幼少期に保育園のクラスメイトから仲間外れにされていたことを植物に興味があることで誤魔化して「自分は『仲間外れにされた』んじゃない、『自分から仲間外れになった』んだ。」と言い聞かせていた。両親は心配したものの、祖父は「大人になったら否が応でも他人と向き合わなきゃならねぇ。それまでは一人の時間を思いっきり楽しめ。」と山や花畑に連れて行ってくれた。
婚約者がいたが、一軒家まで購入したにもかかわらず捨てられてしまい、多額のローンだけが残っている。
植物学に精通しているためか、その世界の植生から飛ばされた世界が未来であることに真っ先に気づき、水源確保のために動き出す。
その後、白浜と萱島とともに南へ向かった際に何者かによって腹部を刺されてしまうものの、白浜たちがなけなしの道具で懸命に治療したおかげで一命を取り留めた。
一人6号車へ向かう萱島を心配して、米澤とともに交渉も兼ねて6号車へと向かい、成功させた。
その後、嵐の影響で偶発的に開いたワームホールから発生条件を予測し、乗客に指示した。
2026年にタイムスリップした後、蓮見に2060年の植物と隕石を提供した。年代測定の結果、乗客の証言が正しいことが証明されたため、各研究機関に連絡を取ろうとしたが、寺崎に事態を静観するよう求められ、素直に従った。
人類滅亡が迫る中、他の乗客たちとともに防災設備が整っているスイスへ向かった。
- 渡部玲奈(演:古川琴音)
ネイリスト。喧嘩が絶えない家庭にうんざりして家出し、様々な職を転々としていた。自分が欲しい物を手に入れるためには手段を選ばず、他者を犠牲にすることもある徹底的な個人主義で自己中心的な人物。極限の状況下でも自分本位なわがままな振る舞いで和を乱してしまう。加えて現実主義者でもあり、物事を良い方に捉えている白浜たちにうんざりしている。
元々孤独を好んでいたためか、2060年の世界に残ることを宣言していたが、結局揺らぎかけ、最後は乗客の一人・明石の説得により戻ることを決心した。
2026年にタイムスリップした後、明石との関係も続いていたが、彼が既婚者であることを知ることとなり、彼の妻が勤務先に乗り込んできたことで口論となり、世間からバッシングを受けることになった。
その後、明石から誠心誠意の謝罪と妻との離婚を聞いた事で再びよりを戻した。
人類滅亡が迫る中、他の乗客たちとともに防災設備が整っているスイスへ向かった。
ゲームやイラスト、漫画などのポップカルチャーを学ぶ専門学校に通う明るく口達者な関西人。極限の状況下でもどこか陽気で能天気で好きなラノベやコミックの設定を次々と披露し、さまざまな仮説を立てては皆を混乱させる困った一面がある。そのポジティブな明るさで皆の心を和ませる乗客イチの愛されキャラ。
一人6号車へ向かう萱島を心配して、加藤とともに交渉も兼ねて6号車へと向かい、成功させた。
その後、ワームホール発生の鍵となる電線を偶然発見し、変電所発見のきっかけとなった。
2026年へタイムスリップした後、母・祖母・妹との再会を果たした。
その後、自身の体験と2026年に起こる未来について動画サイト内で配信したところ、稀に見る大バズりとなり、世間に一石を投じることとなった。
人類滅亡が迫る中、他の乗客たちとともに防災設備が整っているスイスへ向かった。
- 江口和真(演:日向亘)
名門高校に通う医者志望の受験生。いつも冷静で、時に大人顔負けの正論で、皆をぶった斬る一面を持っている。幼い頃から、名医である父を取り巻く人間関係を見てきたため両親や教師など大人に対して強い不信感を持っている。
恋人の小春から妊娠を告げられ、自分がまだ何も出来ない「子供」でしかなく、これまで散々軽蔑していた「大人」にすらなれていなかったことを自覚して絶望し、父親としての覚悟を持てずにいたが、萱島の言葉に励まされて何があっても小春の傍にいる事、「父親」として産まれてくる子供を育てる決意を固めた。
人類滅亡が迫る中、小春や自身の子供、他の乗客たちとともに防災設備が整っているスイスへ向かった。
- 佐藤小春(演:片岡凛)
和真の恋人であり幼なじみ。同じ名門校に通う成績優秀な和真を尊敬している。女子高生らしい振舞いをする一方、妙に大人びた一面もある。
タイムリープ前から生理不順が起きており、後に妊娠が発覚した。当初は母親になる覚悟が決まらなかったものの、後に母親になる覚悟を決めた。
2026年へタイムスリップした後、両親との再会を果たし、無事に出産することが出来た。
人類滅亡が迫る中、和真と自身の子供、他の乗客たちとともに防災設備が整っているスイスへ向かった。
- 田中弥一(演:杉本哲太)
総合警備会社・社員。ただただ毎日をやり過ごし、死んだように生きている冴えないサラリーマン。家族から相手にされず、職場では部下にも馬鹿にされ孤独でやるせない日々を送っていた。乗客の中では年長者。だが、その日々の鬱憤が積りに積もったことで次第に尊大な態度を取り始めてしまい、それが仇となって乗客から嫌われ始めてしまったため、一人車両から離れて暮らしていた。しかし、白浜が警備会社社員としての知識をみんなに教えるよう説得したため、乗客たちに警戒コミュニティを作るよう提案したが、完全には馴染みきれておらず、再び一人で車両から離れて暮らし始めており、6号車の人間に情報を横流すなどどっちつかずの立場で過ごしている。
上述の境遇もあって人間不信に陥っているが、乗客のことは信頼しており、彼らを無事に元の世界に戻すために一人2060年の世界に残った。
その後も元気に過ごしているようで、2026年に米澤が埋めたタイムカプセルを掘り起こし、彼らが無事だったこと、娘の自身に対する想いなどを知ることができた。
- 寺崎佳代子(演:松雪泰子)
人材紹介会社を経営するキャリアウーマン。会社の経営はまだまだ楽ではないが、娘が通う私立名門校のママ友やかつての同級生たちには虚勢を張り、SNSでは「リア充」ぶりをアピール。一見、絵に描いたような幸せを取り繕っている。
突然タイムスリップしたことで徐々に精神が疲弊していくが、乗客たちとの信頼関係を構築していく中で徐々に立ち直っていく。
2026年へタイムスリップした後、一人娘・ゆらと夫・茂道との再会を果たした。
その後、知己の関係である防衛大臣に直談判をした結果、政府が対策を講じていることを知り、仲間たちに事態の静観を呼びかけ、防災設備が整備されているスイスへの渡航を乗客たちに提案した。
現代にいる人たち
- 萱嶋達哉(演:池田優斗)
直哉の12歳離れた弟。奔放な母親、尊大な態度を取りDVを繰り返していた父親に代わり自分を育ててくれた兄に恩義を感じながらも自らの行動によって迷惑をかけたことで素直に接することができずにいる。しかし、自分を改めて直哉と向き合おうと決めた矢先に、直哉が行方不明になってしまう。
兄がどこかにいることを信じており、蓮見の理論を信じる村木の話を聞いて、隕石の欠片を独自で探そうと試みる。
その後、直哉が2026年にタイムスリップしたことで3年ぶりの再会を果たしたが、それと同時期に自身の前科がネットに晒されてしまった。
人類滅亡が迫る中、彼女や他の乗客、その家族たちとともに防災設備が整っているスイスへ向かった。
- 三島すみれ(演:山口紗弥加)
直哉が勤める美容室のオーナー。直哉の過去や事情を知り、若い頃から彼を雇い、面倒をみてきた。直哉に思いを寄せているが、彼の気持ちが自分に向くことはないと寂しさを感じている部分もあり、突如姿を消した直哉の帰りを待っている。
その後、帰還した直哉と再会したが、彼の個人情報が拡散したことで野次馬やネット民の行動に巻き込まれてしまう。
- 高倉康太(演:前田公輝)
消防士。優斗が慕う先輩。とある火災現場で消火活動中に事故に遭う。現在は車椅子生活を送っており、タイムスリップしてしまった白浜の帰りを待っていた。
その後、帰還した白浜と再会を果たした。
- 樋口真緒(演:志田彩良)
優斗が足繫く通うお好み焼き屋で働いている。ちゃきちゃきとした明るい性格で、優斗のことを新人消防士の頃からさり気なく励まし応援してきた。
その後、帰還した白浜と再会を果たした。
- 寺崎茂道(演:坪倉由幸)
佳代子の夫。一人娘・ゆらと共に愛する妻の帰りを現代で待っており、妻は絶対に生きているはずだと警察に訴える。
その後、帰還した妻と再会を果たした。
- 田中美帆(演:金澤美穂)
弥一の娘。弥一からは幼少期に「ミーポ」と呼ばれていた。ただただ毎日をやり過ごして生きる父を疎ましく思い、冷たい態度をとっていたが、2026年に帰ってきた米澤から父のことを聞き、安堵とこれまでの後悔から涙ぐんでいた。
- 蓮見涼平(演:間宮祥太朗)
加藤と同じ大学で勤務する物理学の教授。車両失踪事故の映像と流星の画像から、流星の超新星爆発により発生した時空の歪みを起点としたワームホールの出現を推測し、それを応用して彼らを現代へ戻そうと模索していた。
彼らが帰還した後は、彼らの証言を裏付けるため論理的証拠をかき集めていたが、隕石の衝突予測時間が彼らの証言と一致したことで衝突阻止のための対策の立案に奔走した。
その後、隕石迎撃用ミサイルの着弾結果を聞き、悲観とも安堵とも取れるような表情をしながらソファに横たわった。
6号車の乗客
- 加古川辰巳(演:西垣匠)
6号車の乗客。ある秘密を隠しており、5号車の乗客たちを脅かす存在となる。白浜達と対面した際には、加藤を刺した件について自供して土下座をし、許しを乞おうとしていた。
2026年にタイムスリップした後は、植村とともに2060年に起こる未来を動画サイトにて訴えていたが、それが生存者の特定を招いてしまう。
- 山本俊介(演:萩原聖人)
IT企業の社長。6号車の乗客。どんなときでも冷静沈着に対応する、リーダー的存在。乗客たちの意見をまとめ、生きていくための方法を模索してきた。直哉ら5号車の乗客たちに「元いた世界に帰る手がかりを知っている」と明かし近づく。乗り捨てられた船の無線から未来で起こる真実を知り、情報を共有するよう呼びかけた…が、彼は「自分が有益な情報を持っている」という嘘をつくことで他の乗客よりも優位に立ち、「力」を以て支配する独善的な性格を持つ悪人だった。なお、彼がこのように至った理由は会社の倒産であり、畑野に対して「ここに来て良かったと思っている。」「ここなら人生をやり直せる」と語っていた。
その後、弥一から光る石についての情報を聞き、独占に向けて畑野を拉致するように乗客達に命じ、畑野を発見した末に監禁した。しかし、隙を見て畑野が逃げ出してしまい、彼女が自身の嘘を5号車・6号車の乗客全員に暴露したことで窮地に追い込まれたが、「私はみんなに希望を与えていた」「私はここでゼロから王国を作るつもりだった」と開き直った。しかし、その理想を萱島に否定され、負けを認めざるを得なくなり、どこかへ去っていった。
- 植村憲正(演:ウエンツ瑛士)
工務店勤務。6号車の乗客。生活するための設備がまったくない「ペンディング」された世界で、生きていくために必要な風呂や調理場、簡易式トイレなど様々なものを作り上げた。自分たちの意見を取りまとめてくれる山本を信用し、従っていたが、彼の話が全て嘘だったことを知り狼狽する。
山本が失踪した後は、後任のリーダーとして6号車の乗客を率いている。
2026年にタイムスリップした後は、加古川とともに2060年に起こる未来を動画サイトにて訴えていたが、それが生存者の特定を招いてしまう。
警察
- 永田信也(演:濱津隆之)
警視庁捜査一課・刑事。車両が消えるという前代未聞の事件を徹底検証し、事件解明の手掛かりを見つけるべく奮闘していく。
- 村木一太(演:白石隼也)
警視庁捜査一課・特殊班。直哉たちが乗車した車両や、消えた乗客の行方を先輩刑事・永田とともに捜査する。その中で行方不明者家族と接し、心を動かされていく。
その他
- ???
殺傷事件の犯人。萱島達が乗車していた列車に偶然乗っており、自身が生き残るために萱島たちに牙を剥いていた…。
と思われていたが、実はかなり前に6号車にて山本に刺されていたことが判明した。
関連タグ
漂流教室:こちらも地震によって神隠しに遭った人達の人間ドラマを描いた作品。