概要
「饅頭」と書いて「マントウ」と読む。中国北部(華北・東北)の人々の主食。小麦粉を捏ねて丸めて発酵させ膨らませてから蒸したもので、いわば中華風蒸しパンである。
東アジア各地に伝わり、類似の料理の起源となっている。
日本のまんじゅうとは違い、中には餡が入っていない(元は肉や野菜の餡を包んで蒸す料理だったらしい)。日本でおなじみの餡入りの中華まんは「包子」(パオズ)と呼んで区別される。また、生地を発酵させず、具も入れないまま丸めて蒸しあげたものは窩頭(ウォートウ)と呼ぶ。
特徴
伝統的には小麦粉と砂糖、塩、水、酵母で練って、発酵させて作る。形は半球状で、6~7センチに切り分けて、短いかまぼこ形にしたのが一般的。
中国では主食のひとつ。パン同様、料理の余ったソースを付けていただく。
朝食によく食べられる。宴会にも出され、白い饅頭だけでなく、金色の揚げ饅頭も出る。外はカリカリ、中は柔らかいのが特徴。加糖練乳を加えると美味しく、かなり人気があるらしい。
出来立ては白くてふわふわした食感。ただ、冷めると固くなってしまう。
歴史
よく知られる起源説話では、諸葛孔明が赤壁の戦いの時、川を鎮める儀式で生け贄の頭を投げ込む風習があった。これは残酷だとして、羊や豚の肉を詰めた「蛮頭」を代わりした。これが供えてから、食べる方式に代わり、「饅頭」と呼ばれるようになった、というもの。
ただし、西晋時代に「曼頭」を春の祭りに使うとの記録があり、孔明以前から存在した可能性が指摘されている。
ベトナムや朝鮮半島、日本にも伝わり、これを起源とした料理が各地に見られる。
饅頭(マントウ)を起源とする料理
日本
韓国
- マンドゥ:マントウよりは餃子に近い。
関連タグ
外部リンク
労研饅頭 : 「ろうけんまんとう」。今も愛媛県松山市にて販売されている、日本製のマントウ。由来を示すこちらの記事曰く、満州(現中国東北部)での製法を元にして作られたものらしい。