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メガトンコインは、1991年にバースデイが開発し、ナムコから発売されたファミリーコンピュータRPGソフト『じゅうべえくえすと』に登場するアイテム。


ニコニコ動画に投稿された、RTAプレイヤー・biim氏によるこのゲームのRTA解説動画における顛末(後述)から、現在ではbiimリスペクト系のゲーム実況・解説動画における合いの手のように使われている。


アイテム解説編集

ゲーム後半に差し掛かる頃のダンジョン「氷結城」入り口すぐの宝箱に入っているアイテム。

メガトンの名の通り非常に重たいコインで、パーティーメンバーが直接持つことは出来ず、アイテム所持限界を増やす特殊アイテム「ロバロバ」に積むことしかできない。


氷結城は、2つの塔が頂上付近で連絡橋にて繋がっているという構造のダンジョンで、主人公じゅうべえ達のパーティーは一旦西の塔を登り、氷の連絡橋を渡って東の塔を降りていかないとボスの所にたどり着くことができない。

そして、入り口で入手したメガトンコインをロバロバに積んだまま連絡橋を渡ろうとすると、重さで橋が崩れじゅうべえ達が転落、また塔を登り直しになるという罠が待っている。


これを避けるためには、メガトンコインを売るか捨てるか(もしくはそもそも宝箱から拾わないか)すればよい。拾って一度町に戻れば、10000両という高額で売却できる。


biim兄貴の事例編集

このアイテムが一部ゲームファンの間で有名になったのは、RTAプレイヤーの「biim兄貴」「親父殿」ことbiim氏が2013年にニコニコ動画に投稿した、『じゅうべえくえすと』のRTA解説動画による。(以降、動画内容のネタバレを含むので注意)


氷結城にたどり着き、入り口でメガトンコインを入手したbiim兄貴。アイテムの効果を視聴者に解説し、売却して今後の資金に充てるため一旦町に戻る。……ところが、町で他の不要なアイテムを売却しているうちに、メガトンコインの売却をうっかり忘れてしまう。用事を済ませ町を出たところで、「……?メガトンコイン、売りましたっけ?」と気づきかけ、手持ちアイテムを再確認するが、やはり持っていない(=ちゃんと売却した)と思い氷結城に戻ってしまう。


実はこの時中身を確認したのは主人公じゅうべえ用のロバロバだけで、肝心のメガトンコインはパーティーメンバーのりゅうひめ用のロバロバの中に入っていたのだ。


結局その後も売り忘れに気づかないまま、どうにか氷結城西塔を登り切り、残り半分とひと息ついて連絡橋に差し掛かるbiim兄貴だったが……。


問題のシーン編集

(氷結城に到着)

ヌッ!開幕宝箱!中身は『メガトンコイン』だぁ!

んじゃ帰りましょ。メガトンコインを持っていると、この先には進めません。

しかし、一万両で売れるので、『土佐』まで売りにいきましょう!


(土佐での用事を済ませて)

……?メガトンコイン、売りましたっけ? うん。誰も持ってないね。おk。

では再び、8倍速で氷結城へ!イクゾー!


(氷結城西塔を攻略、連絡橋へ)

第一陣突破!残り半分ですね。

この先の橋は、メガトンコインを持っていると、落っこちてしまいます。

だから、売りに戻る必要があったんですね。


(次の瞬間転落)

ファッ!? ンアッーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

【メ ガ ト ン コ イ ン ンアッーーーーーーーー!】

なんで?なんで?なんで?持ってないじゃーーーーん!

売った後も確認したし、今だって、持ってないじゃーーーん!

このクソゲー!フラグまでイカれてるんじゃないだろうな!


…まさか…ここかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

りゅうひめのロバロバのなかぁぁぁぁぁ!あああああああああああああああああ!

ふーーざーーけーーるーーなーーーーーーーー

あああああああああああああああああああああ

いちまんりょうがああああああああああああ!

おかねがたりなくなるうううううううううう!


その後編集

クリアタイムを競うRTA中にとんでもないガバ(やらかし)をしでかしてしまったbiim兄貴。


補足するなら、このミスの場面で既にゲーム開始から5時間以上が経過していた。しかも『じゅうべえくえすと』をRTAとして攻略する場合、猛烈に高い敵とのエンカウント率(しかも戦闘には時間がかかり、倒しても実入りは薄く、逃げも不確実)を乗り越えるために、数歩歩いてはセーブを繰り返し、敵とエンカウントしたらリセットする、という作業が延々と必要になる。集中力が低下していてもやむを得ない状況ではある。


また、転落直後はまるでエシディシのように錯乱していたものの、リセットして連絡橋手前からの再開直後に躊躇なくメガトンコインを捨て、それにより生じる10000両の資金不足を別の金策でリカバリーしてRTAを続行したアドリブ力を評価する声もある。


このシーンは、「ゲーム未プレイ者にもわかりやすい丁寧な解説」「杜撰なようでいてよく考えられたクリアチャート作成」「それらの準備を自ら台無しにする本番でのやらかしや大胆なチャート変更」といった、彼のエンターテイメント性溢れるプレイを象徴するものとして、biimリスペクト系のRTA走者・ゲーム実況者やその視聴者達の合言葉のようになっている。


現在では、別のbiimリスペクト系ゲーム実況・動画であっても、ミスによる落下シーン(例えばアクションゲームにおける落下死)等において「メガトンコイン」「メガトン〇〇〇」の合いの手コメントが入るのが一種のお約束となっており、上記の構文はメガトン構文と呼ばれるようになった。


メガトン動画編集


関連イラスト編集

レジェンド オブ メガトンコインレッツゴー鎌倉

ようむメガトンコインと化したbiim兄貴


関連項目編集

biim兄貴 ゆっくり実況プレイ RTA ニコニコ動画 メガトン構文


イデアの日:同じく進行の妨げになる貴金属が登場するゲーム。客船に乗るシーンで、船内で「金塊」がいくつも入手できる。しかし船からは任意に脱出不可能で、船内に売却できる店もないので実際には売ることができない。その後、爆破される船から救命ボートで脱出することになるが、この時金塊が重すぎてボートが沈みそうになり、結局全て捨てることになる(仮に金塊を拾っていなくても、アイテム欄に一定の空きを作らなければならない)。もし、「金塊なら後で高額で売れる」と、他のアイテムを捨ててでも金塊を拾っていた場合、丸損になってしまう。しかしそれだけならまだしも、一番まずいのは船に乗る前にあらかじめ金塊を持ち込んでいた場合(金塊は特例的に買値と同じ額で売れる、全滅時の持ち金半減対策アイテム)であり、持ち込んだ金塊も丸ごと捨てさせられるハメに遭う(一応、持ち込まずに預かり所に入れておけば回避可能ではある)。


Fallout:Newvegas:DLC第1弾『Dead Money』に、より致死的だが良く似た展開がある。難しいのは、その場所を見つけることではない……手放すこと、なのだ……

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