概要
ユミツノカブト属(Pachyoryctes)のカブトムシの総称。
「タテゴトカブト属」とも呼ばれる。
インドシナ半島のタイ、ミャンマー、ラオスにかけて2種が分布している。
頭角は扁平で弓状に湾曲し、立ち上がるようにして伸びている。
前胸部は窪みがあり胸角は生えていない。
全体に光沢を帯び、上翅は暗い褐色となる。
各脚は脛節の棘が発達し、符節は短い。そのため、樹上での活動には適さないとされ、森林の地面を徘徊していると思われる。
外観がサイカブトと類似しているため近しいグループに見えるが、分類上はゴホンヅノカブトと近縁とされている。
個体数が少なく発生時期が限られているため、生体がほとんど流通しない。
主な種
ソリドゥスユミツノカブト(P solidus)
ミャンマー南部、タイ北部、ラオス北部に生息している。
前胸の天頂部2箇所が角ばり、胸角のように見える。
現地では8〜9月に発生する。
ビルマユミツノカブト、またはタテゴトカブトと呼ばれることもある。
エロンガトゥスユミツノカブト(P elongatus)
ミャンマー北部に生息している。
頭角は短く、前胸の天頂部2箇所は角ばらず滑らかになる。
現地では6〜7月に発生するといわれているが、個体数が少なく詳細は不明。
ホソユミツノカブトとも呼ばれる。