概要
パプアニューギニアに分布する、最大80mm程度のカブトムシの一種。サンボンツノカブトとも。
学名は「Beckius beccari」。
ゴホンヅノカブトに近い仲間とされる。
名前の通り、3本の角(頭部に1本、胸部に2本)があるのが特徴。
雌雄共に頭部や前胸は黒色で漆塗りのような光沢を持ち、上翅はくすんだ橙色〜小豆色をしている。
また、前脚脛節にある棘がやや斜め上を向く。
雄の胸角には鋸歯(鋸状の細かいでこぼこの突起)が並んでいる。
雌はゴホンヅノに似るが光沢が強い点で容易に見分けられる。
つかむとキューキューと腹部と上翅を擦り合わせて音を出す。
現地では1年中発生しているが、自然界では何を食べているのか判っていないなど生態については未知な部分が多い。
飼育(ブリード)方法も確立されていないが、ゴホンヅノよりも幼虫は弱いとされる。
ただし飼育者は存在し、飼育品の生体も細々と流通している。
亜種
3亜種に分類される。
原名亜種(ssp.beccari)
上翅の光沢が弱く、前胸の幅が広い。
頭角は緩く湾曲し、根本がやや隆起する。
雌の前胸背板は先端に向かうと狭まる。
亜種リュウスイ(ssp.ryusuii)
ニューギニア島南西部(イリアンジャヤ州のファクファク山)に分布。
雌雄共に原名亜種と比較して上翅の光沢が強く、前胸の幅が狭い。
また、脚が細い。
頭角は細長く真っ直ぐ伸び、根本も隆起しない。
胸角の鋸歯も小さい。
亜種コレッタ(ssp.koletta)
和名はクロサンボンヅノカブト。
イリアンジャヤのアルファック山塊に分布するとされる。
外見は原名亜種と変わらないが、上翅の色が黒に近い小豆色となる。
情報が少なく、標高1200〜1300mでは原名亜種が採れるが、1900m以上では本亜種が採れるとの報告があるが詳細は不明。
黒味の強い個体は他産地でも見つかっており、生殖器も殆ど違いが見られないため個体差である可能性も十分考えられる。
なお、雑誌『ビー・クワ74号』ではコレッタサンボンツノカブト(B koletta)として別種として扱われている。
甲虫王者ムシキングでのサンボンヅノカブト
2亜種が参戦している。
サンボンヅノカブト
2005ファーストプラスにて初参戦。強さ120、ディフェンスタイプ。必殺わざはパー。肩書きは「ミラクル・トライアングル」。超必殺わざは「(スーパー)トリプルスープレックス」。
後継作の新甲虫王者ムシキングにも参戦しているが、レア度がN(旧作の強さ100相当)に降格してしまった、ムシである。そこまで小さくないのだが…
同じく降格してしまったムシに、ラティペニスツヤクワガタ(旧120、新N)がいる。こちらは強さ140相当で通用する大きさなのだが…
クロパプアサンボンヅノカブト
超必殺わざは「(スーパー)フウジン」。その他のステータスは前述のサンボンヅノカブトと同じ。ただし緑バーコードの有無で違いがある。
新甲虫王者ムシキングでのレア度はR。
2015セカンドと超神化3弾に登場しているが、どちらのキラカードイラストもオレンジ色の羽根のサンボンヅノカブトのものが使われてしまっている。
関連タグ
ゴホンヅノカブト:近縁属