概要
ヴァージングループの創業者であるリチャード・ブランソンが設立したイギリスの航空会社で設立は1984年と比較的最近である。設立当初は中古の7471機のみでの運航だったが、様々な機内サービスを導入したことで人気を獲得して一気に業績を伸ばした。日本には1989年に乗り入れを開始したが、デルタ航空との提携に伴う路線網の再編のため2015年2月をもって撤退した。
イギリスの音楽業界において
ヴァージンといえばレコード会社のイメージもあるが実際にイギリス国内でインディーズで活躍しているアーティストと仮契約して機内での音楽サービスで彼等の楽曲を流し、乗客から投票で評判が良ければ本契約に至る形となっていたが、現在同グループは音楽事業から撤退しており、レーベル自体は同国同業のEMIに売却して1つのレーベルとして存在していたが、EMI自身も仏のヴィヴェンディ傘下のユニバーサルミュージックに売却される形で消滅してしまった。
ヴァージンが始めたサービス
今では大手航空会社では当たり前となっているサービスも実はヴァージンが最初に始めたのであった。
プレミアムエコノミーの導入
エコノミークラス用の個人用モニターの導入
空港から就航空港中心市内への送迎サービス
など
ブリティッシュ・エアウェイズとの対立
ヴァージンは設立から順調に業績を伸ばしたが、英国のフラッグ・キャリアであるブリティッシュ・エアウェイズ（ワンワールド）からの執拗な妨害を受けていた。そのためヴァージンは設立当初から一貫してアンチBA・アンチワンワールドのスタンスを取っている。
例としてロンドン・ダラス間の路線はかつてBAとアメリカン航空（同じくワンワールド）が独占していた時期があったのだが、ヴァージンはこれを皮肉るべく自社の機体に「No Way BA/AA（BAとAAの提携なんてありえない！）」というメッセージを書き込むほどであった。
また、ヴァージンはかねてから社長のリチャードが航空連合加盟に否定的であったこともあり航空連合無所属を貫いていたのだが、2020年代にコロナ禍が原因で経営破綻して以降は方針を転換。2023年にスカイチーム（SkyTeam）に加盟することとなった。
