概要
北欧神話に登場する司法神で、最高神オーディンとリンド(アース神族ともロシアの王女とも)の間に生まれる。リンドの出自によっては純粋な神だったり、半神だったりと一定しない。
彼はバルドルを殺したヘズへの復讐者として作られた子供で、生まれて一夜にして成人し、ヘズに引導を渡した。というのも、オーディンは自分の息子であるバルドルの仇討ちを画策したまでは良かったのだが、ヘズもまたオーディンの息子だったので手を下せなかったのである。そこで、正式な血統ではない子供を作る必要があったので、彼が適任と見なされたというわけである。
ヘズの復讐後は強弓の使い手に成長し、運の高さ故か、百発百中の腕前だったという。奇しくも因縁の相手であるヘズも弓の使い手だったりする。因縁の相手といえどヘズはヴァーリの兄貴である為、どこか性質は似るという事なのだろうか。
ラグナロクが終わるとヴィーザルやマグニ、復活したバルドルらと共に世界を再建するとされており、そこにはあのヘズも復活するとされており、彼は誤って殺してしまったバルドルと和解するのだという。果たしてヴァーリもヘズと和解できたかどうかについては不明である。
『デンマーク人の事情』においてはヘズが人間の英雄として、オーディン陣営が悪役寄りに描かれている為、自ずとヴァーリも敵役として登場し、ヘズと相打ちになって死亡している。
創作作品では
弓の逸話を反映し、「弓機兵ヴァーリ」として登場。