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概要編集


“灼熱竜(カーディナル)”の異名を持つ竜種の三体目。ヴェルダナーヴァヴェルザードの妹であり、ヴェルドラの姉。そしてミリム・ナーヴァの叔母でもある。


















※これより下記はWeb版・書籍版のネタバレが含まれます。

漫画版・アニメ版等には含まれない情報が含まれますので、閲覧の際はご注意ください。



















人物像編集


カーディナルレッドの鱗に包まれた蛇のように胴長な竜の姿をしている。人間に変身するとシニョンにしている蒼髪と黄色の目を持ち龍をあしらったチャイナドレスを着た女性の姿となる。


弟のヴェルドラが生まれた当初は放任主義を基本としていたが、次第に暴れん坊になっていく弟にスパルタ(自覚なしの)教育で躾ていこうとする姉ヴェルザードと度々喧嘩をしていた。結果ヴェルザードの方針となりヴェルドラは何度も叩きのめされ、ヴェルグリンド自身も結果的に弟を叩きのめす事があったので姉同様ヴェルドラに極度に恐れられるようになっていた。それでも彼が倒されたと思った時冷静さを失って特攻しようとする程思いやりを持っている。


東の帝国の皇帝“ルドラ”に仕えており、自身の子に自我と記憶を継承することで二千年にも渡り君臨してきた彼の元で側近を務めてきた。

帝国内では“グリンド“と名乗って元帥を務めており竜種として“燃え盛る神山“に住まう国の守護竜として祀られているが両者が同一人物であることを知る者は多くない(このため彼女が指揮を取るのに懐疑的になる者もいる)。

主人であると同時にルドラは想い人であり、彼の覇道を阻む者は全て潰すと志している。しかし寄り添いたいと思うあまり極力傍を離れたがらず他所の用事があっても余程のことでなければ下記の分身を遣わせている。


かつてヴェルザードの元を訪ねていた際に初代のルドラが勇者として魔王ギィ・クリムゾンに戦いを挑みにきたのに居合わせたのが馴れ初めであり、ギィが常に優勢でありながら潰されもせず何度も挑むのを諦めないルドラに次第に惹かれていく。

その後ギィが魔王達を、ルドラが東の帝国を手駒として、それぞれのやり方で人類の統一を目指し、最終的にどちらが世界の覇権を握るかというゲームの形式に移す事に決めると、既にヴェルザードが協力するようになっていたギィに対し、人間であるルドラに明らかに不利な勝負であった事もあり自身はルドラに寄り添う道を選ぶのであった。

書籍版では最初にルドラがギィに挑みに行った際、既に彼の妹のルシアと共に同行している。そのため馴れ初めは明かされていない。


一方、兄弟やルドラ以外への関心は極端に低い。ルドラの力になるために所属しているのであって帝国そのものを守ることにこだわっておらず、元帥という立場を長年務めてきたことで指揮力は高いが政治等へは無頓着。また、意外にも金銭以外への賄賂に弱いという面がある。


魔国連邦との戦争の際、完全に意識を分割した「並列存在」によって複数の作戦を同時進行し、ユウキによるクーデターを鎮圧、悪魔三人娘を打倒し、魔獣軍団を輸送、リムルたちの拘束を成功させると、ルドラ、近藤と協力しヴェルドラを精神支配したが、これによってリムルの怒りを買ってしまう。本気で力を解放したリムルに拘束は呆気なく解かれ、近藤の攻撃も通用せず、黒色軍団の悪魔達の進化を完了させると、凄まじいまでの猛威を振るい始める。

ヴェルグリンドは支配したヴェルドラと共にリムルを迎えうつが、名付けによって覚醒したシエルの演算能力の前に諸共敗北し、「虚数空間」に捕らえられる。

…と、その際にミカエルの支配下にあることが判明した為、シエルの「能力改変」により、究極能力「救恤之王」とリムルから譲渡された究極能力「誓約之王」を統合した究極能力「火神之王(クトゥグァ)」を獲得して支配から脱し、世界中に散ったルドラの“魂”を探知できるようになる。


リムルに迷惑を掛けてしまった事の謝罪と、救ってくれた事に感謝を意を示して和解。

後の天魔大戦ではリムルと協力し、自分を利用したフェルドウェイ率いる天使軍と激突する。


リムルと出会いその考えに触れた事で、自分が去った時に残されるルドラが愛した民達と血脈が何も出来なくならないように配慮して、彼らの成長の余地を見極める為に自分では動かないなど、大きな視点で物事を見られるように考えが変化している。




能力編集

火を扱うが、火のそのものの能力ではなく加速を司っており、物体にかかる速度で熱を生じさせ熱や炎が生成される。この能力により竜種最速の機動力を誇っている。加速させられるのは移動や攻撃だけでなくあらゆる事象に対してで世界の時間の流れすら加速可能でヴェルザードが停止させた時間内に進入するばかりか解除することが可能。この速度により予知能力を持たない相手に回避不能な攻撃を喰らわすのも可能。


究極能力“救恤之王(ラグエル)”編集

対象の運動量を強制的に増加し、対象物のエネルギーを操れる能力。相手の体力を上昇させる事も過剰に発動して逆に消耗を促進させる事も可能でこれにより自身を常に強化した状態での活動まで可能となり、更に上昇させて炎を発する事も出来る。言うなれば「施し」の能力で支援や効果増大に特化している。


加速破壊促進編集

全ての事象を加速させる究極の権能。対象の生命状態にすら干渉可能で触れたらエネルギーの暴走へと招くので攻撃の破壊力を上乗せすることが可能。


灼熱吐息(バーニングブレス)編集

加速破壊促進を加えた音速の数十倍の速度で放たれる熱線。


灼熱の抱擁(バーニングエンブレイス)編集

熱量を極大に増幅し数万度の溶岩の牢獄に閉じ込める。加速破壊促進を用いている上空間転移が使えなくなるので突破不能。


灼熱竜覇加速励起(カーディナルアクセラレーション)編集

救恤之王と加速能力を組み合わせ発動する攻撃。これを受けた者は強制的に加速し続け熱崩壊に至らせる。超高速のヴェルグリンドが放つため回避不可能と言っていい。


並列存在編集

全てが本体となる分身体を作り出すことが可能。これ自体は帝国内や悪魔族のような超常的な種族にも僅かながら可能な者がいるが彼女はその精度が極限まで高く最大十体を生み出す事が可能で他に以下の特性を持つ。

  1. 一体生み出す事に最大魔素量の一割が担保として取られる。
  2. 一体を消せば担保として差し出した魔素は本体に戻り、受けていたダメージをなかったことにできる。
  3. 魔素量は全ての体が共有。
  4. ただし十体揃えると魔素が完全に分散してしまうため空となり弱体化する。このため通常は五割程度は消費しないようにしており三、四体に留めて安定させている。
  5. 一体でも残っていれば復活可能。

加えてかつ通常なら能力が低下する分身体とは異なり本来のスペックと殆ど変わらず行動可能で分身一体で原初の七悪魔の三柱かつ悪魔公であった三人を圧倒(もっとも彼女達はドワルゴンへと援軍に来た形で戦闘に入っており背後の国への二次被害を配慮していたと思われるが)し、ラミリスの能力で作り出された迷宮の百階ある階層を一撃で五十階まで再生を追いつかせることなく大破させることすら可能とした


究極能力“炎神之王(クトゥグァ)”編集

シエルの手により能力改変を受け“誓約之王”と“救恤之王“を結合されたことで誕生した能力。

エネルギーをより自在に操って更に効率よく運用できるようになったことに加え時空を超えた攻撃までが可能となり、並列存在やその上位互換である全てが本体となる多重存在にすらダメージを与えることが可能となった。

更に自らを飛び越えさせて(物語の世界では何百、何千年と方法が見つかってなかった)異世界への移動までも可能となっている


余談編集

書籍9巻でマサユキが異世界に飛ばされる直前に擦れ違った青髪の美女というのは、リムルによってミカエルの支配を脱し、ルドラの魂を探している最中のヴェルグリンドだったのだが、それが判明したのは書籍15巻ラストであった。

ヴェルグリンドの本格登場は書籍12巻からだが、コミカライズやアニメ3期でマサユキの転移が描かれた際には、台詞こそ無く顔見せ程度ではあるもののヴェルグリンドが登場している。


関連タグ編集

竜種 ヴェルダナーヴァ ヴェルザード ヴェルドラ

東の帝国 ルドラ マサユキ


メリオダス:竜をシンボルとしたキャラクター。国の兵力を率いる立場にあって指揮力も高いがその立場への拘りは薄い。兄弟と長年対峙しているが想い人には一途を極めており、数千年も相手が転生を繰り返しながら揺らぐことなく想い続けてきた事、その想い人が王族でもある事が共通している。

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