曖昧さ回避
- 『転生したらスライムだった件』のキャラクター。この項目で解説。
- 『ウルトラマンネオス』に登場する巨大ヒーロー「ウルトラセブン21」が使う武器。別名「21(ツーワン)スラッガー」。
概要
CV:井口裕香
“白氷竜”、“氷の女帝”の異名を持つ竜種の2体目であり長女。
ヴェルダナーヴァは兄、ヴェルグリンドは妹、ヴェルドラは弟、そしてヴェルダナーヴァの子であるミリム・ナーヴァは姪に当たる。
※)ここより先はネタバレが大半となるのでアニメ・漫画・ゲーム等から入る人はご了承の上閲覧下さい。
人物像
人間に変身した姿は長い白髪と深海色の瞳(能力の発現時は金色に光る)をした少女の姿となる。これは後述の住処の環境を維持するため能力の制御が甘くなるように敢えてスペックダウンさせた姿であり、能力・制御を完全な物に戻すと妹ヴェルグリンドと同じく瞳が常時金色かつ妖艶な大人の女性の姿となる。
当初は兄のヴェルダナーヴァがギィに世界の均衡を調整する『調停者』の役割を授けたのに対し、ギィが自分達妹弟を差し置いて兄から評価をされていることに嫉妬して勝負をしかけたのだが、自分は究極能力を所持していたのに対してギィは当時ユニークスキルしか所持していなかったにもかかわらず(※)彼に勝利できないまま三日三晩もの間、互角かつ星の地軸に影響に及ぼす程の激しい戦いを繰り広げた。
※:本来は究極能力を持つ者が相手であれば、究極能力を持つ者でしか渡り合えないとされている。
ギィが想像以上の実力者であったため、彼を兄が認めた事に納得し、それ以降は彼の力となろうと傍に連れそうようになる。それと同時に自分自身もギィへと好意を抱き、彼をいつか振り向かせてみせるという願いも抱くようになった。
この戦いの動機とその結果からも窺えるように並外れた嫉妬深さの持ち主で、ギィがヴェルザードに対してはどこか素っ気ないところがあるのに、ヴェルザード以外の者に対しては興味を見せているとすぐ嫉妬を覚えてしまう。
なお、これは後述の究極能力「嫉妬之王」に目覚めるきっかけともなった。その強さや気質からして所謂「面倒臭い女」と言えるが、実際には本人は欲望や嫉妬を自分で制御できており、究極能力「忍耐之王」を会得する程の何事にも動じない冷静さを備え、たとえ敵に洗脳されたとしても、完全には理性を失わないでいられる鋼の精神の持ち主でもある。この点は妹であるヴェルグリンドからも尊敬されている。
弟であるヴェルドラのことは、弟が生まれた当初から暴れる事ばかりを求めていたため、それに対しては呆れつつも姉として弟のことを大事に思っている。
しかし弟が無作為に暴れることに対して何度も「躾という名の成敗」を下しており、消滅に至らせるまで叩きのめしては転生させるという時まであったためヴェルドラからはトラウマレベルの恐怖心を抱かれている……というか竜種は転生にあたって記憶と人格に変異が催されるので、その現象(つまり、殺して転生させること)を故意に生じさせることで性格の矯正を試みたことすらあったという。一見やり過ぎに思えるだろうが、逆に言うとそこまでの目に何度も遭わされておいてヴェルドラは(リムルと出会うまで)全く反省しなかったという事であり、更に言えば、そうでもしないと駄目だと思わせる程に昔のヴェルドラが手の付けられない存在だったという事でもある。実際「気まぐれに暴れまわる凶暴な竜種」など下手な魔王種などより遥かに恐ろしい驚異(事実リムルがヴェルドラを無限牢獄から解放した際には強力な魔物が多数いるテンペスト国内でさえも大騒ぎになっていた)であり、対抗するにしても魔物では魔王でも“覚醒魔王級”それも“八星魔王”クラスでないと歯が立たず、人間では勇者でも“勇者の卵”が孵った“覚醒勇者”クラスでなければまともに戦いにすらならないのだから、上述のヴェルザードの躾は非力な魔物や人間にとっては正に救済とも称せる処置だったと言っても過言ではない。つまりは全てはヴェルドラの自業自得なのだ(後に生まれたヴェルガイアをヴェルザードとヴェルグリンドは普通に可愛がっていた為、ヴェルドラが大人しくさえしていればここまでされなかっただろう)。
そんなことをしていたために、ヴェルドラからは「ヴェルザードへ会いに行こうとしない」「それどころかヴェルザードの住処である氷土の大陸にすら近づこうとしない」「ヴェルザードがヴェルドラのもとへ訪問すると脱走されそうになる」、漫画版に至っては「ヴェルザードがヴェルドラの気配を探った際に(それが大陸を隔てた超長距離の場所からであったにもかかわらず)姉から気配を探られているということに気づいた途端、弟から血の気を引かれる」様子が描かれるなど徹底的に苦手意識を抱かれていて、同じように恐怖の対象であるヴェルグリンド以上にヴェルザードを恐れている(単純な実力差もあるが、ヴェルザードの“停止”の能力はヴェルドラにとって天敵とも言える程に相性不利であり、まともに戦えばある程度は抵抗できるヴェルグリンド相手と違ってほぼ勝ち目がない為)。
だが、ヴェルザードからは前述の内容の数々もあくまで弟のことを思った「お仕置き」の範疇の行為のつもりであり、自分が弟から恐怖されてるという自覚がなかった(前述のようにヴェルザード本人は弟のことを大事に思っているつもりのため)。
そうした事から300年前に弟が破壊活動の末に勇者に封印された時はそれを知っていたにもかかわらず、敢えて「お仕置き」として助けずに放置していた。しかし、もしも弟が反省の様子を見せているならば、弟では彼が封印されている無限牢獄から脱出できないため、彼が消滅する前までに助けるつもりだった。
だが、リムルがクレイマンと戦った魔王達の宴が開催される直前、ギィがレオンに参加するか否かを尋ねるべく呼び寄せた際にはギィ共々「ヴェルドラが2年前に消滅したきりである」という認識のままであり、封印から目覚めたことは知らなかったかのような様子も見受けられた(なお、ヴェルドラが復活したことをギィ達へ教えたレオンからは「姉であるヴェルザードは弟であるヴェルドラの反応を察知できるのでは?」と訝しがられている)。
妹のヴェルグリンドの方に対してはこちらも仲が悪いわけではないが、彼女がギィと対峙している東の帝国の皇帝ルドラ・ナスカの元に就いているため、立場上は対立関係にある。
絶大な力量差を誇るからかギィ以外の魔王には基本的に興味は希薄でギィが友と見なしているレオン・クロムウェルに客人として「様」を付けたが本人の前だけかつ会話の内容そのものはぶっきらぼうであり、彼が参加する魔王達の宴にも関わる気を見せてない。
しかしながら、弟の成長の手助けをしてくれたリムル=テンペストはある程度は認めるようになった。
尚、リムルとの戦いに敗北したヴェルグリンドは「姉でもリムルには勝てない」と考えている(ヴェルグリンドだけでなくギィやミリムもリムルの実力は自身を上回ると思っている節がある)。
能力
ヴェルダナーヴァに次ぐ竜種2番目の実力者。
極めて高い能力・技能の練度を誇り、「魔力量ではヴェルザードを上回っていたのに、力を放出するばかりでコントロールがまるでなっていなかった」という封印前のヴェルドラは常に一方的に制圧されてきたほどの実力差を誇る。
同じく技能を習得している妹、ヴェルグリンドに対しても上記の本来の力が発揮されない少女の姿でしか戦ったことがないが負けたためしがなかったという。
完璧に力を抑えられる普段の姿は覚醒魔王となり、並外れた解析能力を持つリムルでさえも言われるまで竜種と見抜けなかった程(リムルは従者のふりをして正体を偽っていたルミナス・ヴァレンタインのことは、正体を偽り、妖気もランダムに変質させる等隠蔽行為を行っていた時から偽の魔王であるロイ・ヴァレンタインよりも彼女の方が魔素量が多い=強いと一目で見抜いているなど、解析能力は非常に高い)。
凍結能力を操り、その膨大な魔力に晒されている事で住処である「氷土の大陸」は(前述の地軸の変化によりただでさえ高緯度に面しているのに)永久凍土の氷原に囲まれた大地と化しており、凄まじいまでの極寒さにより悪魔族などのごく一部の生物しか生存は出来なくなっている環境となっている。
しかしその本質は運動エネルギーの停止に特化したもので、分子運動すらも停止させて凍った状態に至らせるというものである。物質は分子運動が止まると結合力が失われるため、止められた相手は文字通りの意味で紙装甲と化して簡単に砕けてしまう。
しかも世界の時間すら止めてしまい、かつ自分はその中でも動けるので時間に干渉できない者はこの能力を前に何も出来なくなる。これはヴェルドラの能力である「拡散作用」の天敵そのものと言えるもので、彼が姉に歯が立たなかった理由の一つとなっている。
特殊能力(スキル)
究極能力:忍耐之王(ガブリエル)
ヴェルダナーヴァに授けられた能力の中では防御作用に特化した能力であり、大気中の水分を凝固することで大気獄壁という常識的な力では破壊不可能な堅牢さを誇る氷壁を作り出す。ヴェルザードの屈強な精神の象徴たる能力。
究極能力:嫉妬之王(レヴィアタン)
対象物の性能を格下げして劣化させ、その分のエネルギーを吸収できる。つまり敵を自分の力以下に低下させると同時に相手のエネルギーを奪うことができるというもので、仮に格上の相手との戦いであったとしても能力の発動に成功さえすれば一気に優勢になれる。ただし、“嫉妬之王”とあるように強い嫉妬心がなければ覚醒できない上に、嫉妬の力であるが故に究極能力として覚醒するには文字通り嫉妬に狂う必要がある為、覚醒できたとしてもその性質上理性的に制御して扱うのは実質不可能に近い。
並外れた嫉妬の感情を抱えていたヴェルザードは覚醒条件を満たしていたが、同時に理性で嫉妬を押さえ込んでいた為、洗脳されてある程度理性のタガが外れた事で、はじめて覚醒する事ができた。
余談だが、ギィは一度見た能力をコピーして使う事ができる能力によって、自身を強化する目的で大罪系究極能力の持ち主を探していたのだが、その一つである“嫉妬”の覚醒者が一向に現れない事に疑問を抱いていたところ、自分の一番近くにいた相棒が洗脳されて敵となった際、ようやく覚醒するという皮肉な結果となってしまった。
関連タグ
ギィ・クリムゾン…相棒
ヴェルダナーヴァ…兄
ヴェルグリンド…妹
ヴェルドラ…弟
ミリム・ナーヴァ…姪(兄の娘)
エスデス:『アカメが斬る!』のヒロイン。「強烈無比な氷結能力の持ち主」で、さらには「(1日1回だけながら)時間停止も使うことができる」という点が共通している。そして作中にてとある異性に執着していたのだが・・・!?