中国共産党中央委員会総書記
ちゅうごくきょうさんとうちゅうおういいんかいそうしょき
中国共産党中央委員会総書記(ちゅうごくきょうさんとうちゅうおういいんかいそうしょき、中国語:中国共产党中央委员会总书记、英語:General Secretary of the Chinese Communist Party、略称:中共中央総書記、中共総書記、共産党総書記、党総書記)は、中華人民共和国と中国共産党の事実上の最高指導者。党規約によれば総書記は中央政治局常務委員から必ず選出され、職務は中央政治局と同局常務委員会を招集して党の意思決定を行う・中央書記処を主宰して党の日常業務を指導する事である。1982年9月に公布された憲法の前文で党が国家を指導していく事が謳われている為、総書記は党と国家の最高指導者とされる。
1980年2月に開催された第11期党大会第5総会で決議された「党内の政治生活に関する若干の準則」において、「集団指導制は党の指導の最高原則の1つである。中央から基層に至る各級党委員会は、いずれもこの原則に基づいて集団指導と個人の分担責任を結合する制度を実行しなければならない。」・「書記と委員は上下関係では無い。書記は党の委員会の中で平等な一員である。」などと規定し、党の集団指導の堅持と個人独裁の否定の原則が示されている。
1925年11月の第4回党大会で陳独秀が初代書記長に選出された時に確立された。1927年4月に第5回党大会が開催され、その期間中の中央政治局会議で議決された党第3次修正規約第27条において初めて規定された。同規約では中央委員会総書記は中央委員会によって中央委員の中から1人を選出しなければならないと規定され、職務権限は同じく中央委員会によって中央委員の中から選出された数名から構成される中央政治局と共に、党の全国の政治工作を指導する事と規定された。
1928年6月に議決された第6回党大会で改正された党規約では、党総書記についての条文は消滅している。1945年4月に開催された第7回党大会で党主席が創設され、1982年9月までは党主席が序列第1位であった。1956年9月の第8回党大会で改正された党規約第37条で再度党総書記(中央書記処総書記)の役職が登場したが、職務権限は特に規定は無かった。しかし1969年4月に開催された第9回党大会で改正された党規約では、党総書記(中央書記処総書記)についての条文は再度消滅した。
1982年9月に開催された第12回党大会で改正された党規約第21条で党総書記は3度目の登場を果たし、選出方法・職務権限が同条で明確に規定された。内容は2012年11月の第18回党大会で改正された党規約第22条と同一で、総書記が同年に廃止された党主席の地位を継承した。
1921年7月の党結成以来党中央の役職名・選出方法・職務権限を規定する党規約は何度も改正され、それを受けて各役職間の慣習的なヒエラルキーについても変化してきた。なお江沢民の世代から党総書記は国家主席・中央軍事委員会主席との兼務が慣例化した。
なお太字は中国の最高指導者としての総書記になった人物である。