概要
大日本帝国は満州事変で活躍した十一年式軽機関銃を使用していたが、不具合や故障などの欠陥が露呈したため、急遽新しい軽機関銃の開発に着手した。開発には、南部銃製造所と陸軍造兵廠が加わり、試作銃で南部銃製造所がA号銃、陸軍造兵廠がB号銃を製作し、優れていたA号銃が採用され、1936年に九六式軽機関銃と命名して制式採用された。
チェコのzb26やブレン軽機関銃によく似ているが、内部機構はフランスのホチキス機関銃の影響が強くコピー品ではない。(上記のB号銃はzb26のコピーであり、後の九七式車載重機関銃のベースとなる。)
性能
初めは、日中戦争に投入されて、十一年式軽機関銃と比べてはるかに優れた性能を誇っており、射撃精度が高かったため、前線の兵士達からはとても好評だったが、排莢不良が頻発していた。後に、鹵獲したzb26を参考にして、それを改善した。また、軽機関銃にしては珍しく着剣装置が付属していた。日本軍らしいと言えばらしいが、これは重心のバランスを保ち、命中精度を上げるために着いているらしい(2000年代初頭にアメリカで行われた射撃実験において確認されている)。また、駐屯地や検問所での威圧目的もあったと言われている。口径の大型化した改良型の九九式軽機関銃が採用されるまで6年間生産され続けた。
データ
全長 | 1075mm |
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銃身長 | 550mm |
重量 | 10.2kg |
口径 | 6.5mm |
装弾数 | 30発 |