概要
東京都杉並区下井草に所在する、西武鉄道(西武新宿線)の駅の一つ。駅番号はSS11。
旧西武鉄道村山線の駅として1927年に開業。駅の西側すぐそばを環状八号線(環八通り)が走っている都合上、これと交差する形で設置されていた踏切(井荻1号踏切)は、西武新宿線の運行本数の多さと相まって、実に30年余りもの長きに亘り「開かずの踏切」と化していたことで知られている。平均して1時間の半分強、ラッシュ時に至ってはおよそ46分間も遮断される、と聞けば如何に往時の交通状況が難儀であったかが窺い知れよう。
さらに言えば駅自体も、当初上りホームと下りホーム間の移動に構内踏切を通過する必要があり、なおかつ上りホームが島式であったことから、駅北側からの利用客が当駅を利用する場合、前述の踏切を通過して駅南側にしかない改札を通らねばならない、という不便を強いられていた。
井荻トンネルの一部開通、そして駅舎の改築によりこの状況が解消されたのは、1998年3月のことである。これに伴いホーム間の移動も跨線橋を経由してのものとされた他、新たに北口も設けられ、利便性も大幅に向上した。また、井荻トンネルだけでなく元々の地上道路も「環八の側道」という扱いで高架橋へと改められ、さらに歩行者・自転車用の地下道も開通したことで、実に四重もの立体交差が生まれる格好となった。
他方で、昨今では西武新宿線の沿線地域における再開発が活発化し、それに伴って当駅から西武柳沢駅、および当駅から野方駅の各区間でも、立体交差事業の計画が持ち上がっている。
このうち前者については、前出の井荻トンネルの西側から東伏見公園までの区間に高架橋を設けることが、2022年に発表された計画にて明記されている(参考リンク)。
駅構造
相対式2面3線の地上駅。
中央に通過線(2番線)があり、上下線とも通過できる構造であるものの、上り列車のみ使用される。
有効長は上り2番ホーム(3番線)が20m8両、下り1番ホーム(1番線)は8両以上である。
利用状況
- 2019年(令和元年)度の1日平均乗降人員は19,818人である。
利用状況比較表
年度 | 乗降人員 |
---|---|
2008年(平成20年)度 | 20,475人 |
2009年(平成21年)度 | 20,080人 |
2010年(平成22年)度 | 19,602人 |
2011年(平成23年)度 | 19,176人 |
2012年(平成24年)度 | 19,456人 |
2013年(平成25年)度 | 19,863人 |
2014年(平成26年)度 | 19,615人 |
2015年(平成27年)度 | 19,918人 |
2016年(平成28年)度 | 20,105人 |
2017年(平成29年)度 | 20,174人 |
2018年(平成30年)度 | 20,299人 |
2019年(令和元年)度 | 19,818人 |
隣の駅
関連タグ
ボンズ シャフト:いずれも井荻駅を最寄り駅とするアニメ制作会社。前者は駅北口からすぐの井草3丁目、後者は環八を挟んで少し離れた上井草1丁目にそれぞれ所在する