概要
東京都昭島市(駅の北側は福生市)にあるJR東日本と西武鉄道が交わる駅。ちなみに駅名と同名の「拝島町」は駅から少々離れていたりする(駅から南の方と東とで飛び地になっており、東側は昭島駅の方が近かったり…)。
1~5番乗り場はJR、6・7番乗り場は西武が乗り入れる。
駅の西側には国道16号が走っている。
2006年(平成18年)に橋上化工事が行われ、2008年(平成20年)に竣工。
都下の鉄道駅としては珍しくJR東日本公式サイトに駅構内図が公表されており、その構造は大崎駅に似ている。
元々駅前は賑わう商店街で溢れる狭い場所に位置しタクシー三台分のスペースがある程度だったが、上述の橋上化工事の時にほとんどの建物が取り壊され、現在は大規模なロータリーに変わってしまった。
そのため駅前は北口・南口共に割と殺風景である。その代わりなのか駅中に沢山の商業施設が並ぶDila拝島が作られているが、西武拝島線の利用者だけはホームと改札が隔離されてる構造上施設を利用することが出来ない。
南口は国道16号と繋がる大規模なロータリーも完成した。
JR東日本
単式1面1線と島式2面4線の地上駅。かつて青梅線や八高線にてそれぞれ石灰やセメントの貨物運用が存在していた頃は待避線が多く存在したが、貨物運用廃止後に旅客の増加に伴いホームの拡幅などのために整理され、わずかに現存する待避線は旅客列車の留置(主に特急おうめや八高線普通列車の停泊)に活用されている。
乗り場 | 路線 | 方向 | 方面 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 五日市線 | 下り | 秋川・武蔵五日市方面 | 一部、2番乗り場。 |
2 | 青梅線 | 下り | 青梅・奥多摩方面 | |
3 | 上り | 立川・新宿・東京方面 | 一部、1・2番乗り場。 | |
4 | 八高線 | 下り | 高麗川・高崎・川越方面 | |
5 | 八高線 | 上り | 小宮・八王子方面 | 一部、4番乗り場。 |
西武鉄道
島式1面2線の地上駅。拝島線の終点。西武鉄道の駅としては東京都内最西端。
利用状況
近況
JR東日本
- 2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員は、26,314人である。
西武鉄道
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は、33,114人である。
利用状況比較表&年度別
事業者名 | JR東日本 | 西武鉄道 | |
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年度 | 乗車人員 | 乗降人員 | 乗降人員 |
2008年(平成20年)度 | 28,504人 | 57,008人 | 32,930人 |
2009年(平成21年)度 | 28,351人 | 56,702人 | 32,959人 |
2010年(平成22年)度 | 28,350人 | 56,700人 | 33,233人 |
2011年(平成23年)度 | 28,076人 | 56,152人 | 32,607人 |
2012年(平成24年)度 | 28,465人 | 56,930人 | 33,378人 |
2013年(平成25年)度 | 29,100人 | 58,200人 | 34,315人 |
2014年(平成26年)度 | 29,366人 | 58,732人 | 34,441人 |
2015年(平成27年)度 | 29,880人 | 59,760人 | 35,286人 |
2016年(平成28年)度 | 30,024人 | 60,048人 | 35,635人 |
2017年(平成29年)度 | 30,223人 | 60,446人 | 36,057人 |
2018年(平成30年)度 | 30,430人 | 60,860人 | 36,770人 |
2019年(令和元年)度 | 29,946人 | 59,892人 | 36,317人 |
2020年(令和2年)度 | 22,874人 | 45,748人 | 27,526人 |
2021年(令和3年)度 | 24,575人 | 49,150人 | 29,774人 |
2022年(令和4年)度 | 26,314人 | 52,628人 | 32,065人 |
2022年(令和4年)度 | 33,114人 |
余談
駅の住所はJR・西武ともに昭島市だが、駅そのものが福生市と昭島市の境界線上に位置し、構内の熊川・牛浜・東福生寄りは福生市内、昭島・小宮・西武立川寄りは昭島市内となっている。その関係からか、自由通路には福生七夕祭りやアキシマクジラがそれぞれ描かれた2つの巨大なステンドグラスが飾られている。
先述の待避線の他、構内東側には保線基地や青梅・五日市線用E233系の広大な車両基地がある。かつては貨物用であった部分の線路が撤去整理されていたが、中央線快速高尾駅の留置スペースが不足し用地買収も難しくなっていたことから、中央快速線用の車輛留置のため近年復活整備された。青梅線の車窓からも確認できるが、青梅線を跨ぐため高台を走る八高線の車窓からの方が眺望がいい。かつては一時的に停泊する「青梅ライナー(特急おうめの前身)」用E257系や103系訓練車の姿も見られた。留置場所の関係から、豊田常駐扱いの波動用E257系が平日は昼寝していることが多い。
当駅構内から米軍横田基地へ航空燃料輸送のための専用線が西武拝島線を横切りながら延びており、鶴見線の安善駅より当駅行きの専用貨物列車(通称「米タン」)がJR貨物によって運行されている。安善駅から当駅までは直流電気機関車(EF65やEF210←直近では300番台が充当)、当駅から横田基地までの専用線は非電化のため予め待機していたディーゼル機関車(近年まではDE10やDE11。それらが置き換えられ現在はDD200)が牽引する。なお、専用線の管理はJR貨物が行っているが米軍の区域となっているため、もし万が一踏切を除く専用線敷地内への不法侵入が発覚し罰せられる場合、適用される法律が鉄道営業法とは異なる。
かつては各旅客線や留置線付近の入れ換え線路などを横断する極めて長い歩行者専用踏切があり、一般踏切としては当時日本一の長さを誇っていた。しかし横断時間が長くてやや危険なため、安全上の観点から一般用途が廃止(現存するがフェンスなどで封鎖)された。近隣利用者(主に線路北側の団地住民など)は踏切廃止に反対していたが、駅舎改良時に自由通路を設ける形で概ね丸く収まった(旧駅舎時代は入場券の購入しないと駅を介して往来できなかった)。
1944年に休止(実質上廃止)されるまで南武鉄道(旧五日市鉄道。現・五日市線)が立川方面に線路が延びていたが、現在は道路(五鉄通りなど)になっている。