日本の国民的ヒーロー特撮番組『仮面ライダー』がいかにして誕生したかを、ライダーファンである小田克己氏が取材・脚本を、同じくライダーファンであり、漫画『仮面ライダーSPIRITS』の作者村枝賢一氏が作画を行って描かれたドキュメンタリー漫画である。
初代プロデューサー平山亨氏と、原作者石ノ森章太郎の出会いや、大野剣友会の面々による、殺陣・アクションの撮影秘話など、石ノ森ライダーファンにはたまらない作品となっている。
主な登場人物
平山亨
仮面ライダーシリーズの初代プロデューサー。
後にライダー以外にも数多の東映特撮ヒーローを育て上げた名プロデューサーで、非常に涙もろい性格から通称『泣き虫プロデューサー』と呼ばれていた。
プロデューサーになる以前の戦時中では、特攻隊に志願した予科練だったが、身長が足りずパイロットになれなかったという。
石ノ森章太郎
言わずも知れた、仮面ライダーシリーズの原作者。
漫画家。「バイク」「変身」「ヒーロー」という企画で、原作を依頼された当初に、一度デザイン案を出すがこれに「カッコよすぎる」「異形が足りない」と納得できず、新たに差し変えた『髑髏(どくろ)』デザイン(これが後の『スカルマン』)が平山氏を震え上がらせ、このデザインが元になってお馴染みの仮面ライダーのデザインが完成した。
内田有作
東映東京製作所関連事業室室長で、平山氏とは京都撮影所時代の後輩で、 後に東映生田スタジオ所長となる。
廣瀬隆一
毎日放送編成局次長で、仮面ライダーの前身であったバイクヒーロー企画の企画者の一人。
『陸王(陸軍軍用車97式側車)』に乗っていた。
大野幸太郎
ライダーのアクションには、時代劇で使われている演武『殺陣』が使われており、大野剣友会の殺陣は、「あまりにも危険」「あまりにも華麗」で、その上『哀愁』すら感じられたという。