概要
依ひまとは『ささやくように恋を唄う』に登場する朝凪依と木野ひまりのカップリングである。
2人は互いを普段は「木野さん」「依先輩」と呼び合うが、関係が深まってからは状況に応じて「ひまり」「依」と呼び合うようにもなっている。
経緯
カップル成立まで
木野ひまりが入学した高校の新入生歓迎会のライブで演奏したガールズバンド「SSGIRLS」のボーカル・朝凪依のファンになったことが事の発端。ひまりはたまたま会った依に「一目ボレしました」と表現し思いの丈を伝える。
依は愛の告白を受けたと誤解した上、ひまりに恋愛の意味で"一目ボレ"してしまう。その後すぐにひまりの好意が恋愛感情ではないことを知ったものの、それでもひまりを諦めきれず、必ず惚れさせると本人の前で宣言する。
その後、依がいつも独りで密かに演奏している校舎の屋上にひまりが訪ねてくるようになり、2人は徐々に仲を深めていく。そしてひまりから誘う形で2人で"デート"に出掛け、帰りの別れ際に依は改めてひまりに「本気でつき合いたいと思ってる」と告白する。
友愛や憧れと恋愛の区別がつかず思い悩むひまりは結論を(前向きな意味で)保留。依はひとまずそれに納得し安心する。
しかしあるときひまりは、依の親友である水口亜季から「あたしは依のことが好き。依、あたしがもらっちゃってもいいの?」と衝撃的な事実を聞かされる。さらに「依がよく不安な様子を見せている」、「3年生である依には時間もない」、「恋が叶わないかもしれないのに待たされる依が可哀想」、「それなら私(亜季)が幸せにしたい」…などと言われ、このままではいけないと考えるようになる。
一方、依はひまりのため正式にSSGIRLSに加わることを決意。しかしひまりと会えない時間が増え、ヤキモキすることに。さらにひまりが料理研究部に入部し、2年生の先輩(里宮百々花)とほぼ2人きりで活動していると聞き、嫉妬してしまう。
しかしひまりの方もまた、依が亜季と仲睦まじそうに曲の打ち合わせをするのを見てしまい、感じたことのない嫉妬を覚えるようになっていた。
依はひまりのためのラブソング「Sunny Spot」を完成させる。ひまりが返事を保留しているのを申し訳なく思っていると聞き、依は今度のライブが終わったら返事が欲しい、必ず惚れさせてみせるからと宣言する。
そしてライブ直前に2人で再びデートをし、ひまりは依が選んでくれた服を着て、依はひまりが買ってくれたイヤリングを耳に着け、ライブの日を迎える。
そして依はひまりが見ている前で「Sunny Spot」を披露。
ひまりは約束通りライブ後に依に返事をすることに。一目ボレしたときよりさらに依に惹かれたと感想を述べ、「好きです。私とつき合ってください」と返事。ここにカップル成立となる。
訪れる試練
日に日にアプローチが大胆になっていくひまりに、理性を必死に保とうとする依の様子を見ることができる。
2人は一緒に映画を見に行くことに。ひまりは恋人になってからの初デートだと意気込む。ところがなんと、依の方にはデートであるという認識が欠如しており、ひまりから自分といて楽しくないのかと誤解されてしまう。誤解はすぐに解け、「"二度目の初デート"をしよう」ということで仲直りする。
一方で同じ時期、2人は亜季と泉志帆の確執を発端とする騒動に巻き込まれる。
ひまりが志帆の要求を呑む形で、志帆の所属するガールズバンド「ローレライ」のマネージャーを務めることになる。依は表面上こそそれを容認するが、内心では猛烈な嫉妬にかられており、それが毎日続くという状態に陥る。
お互い多忙な時間の合間を縫って逢瀬を重ね、夏休みに入ってからのカラオケボックスでのデートでは、ひまりからキスを迫る。しかし依の脳裏にローレライのことがよぎり「待った」をかけてしまう。
その後2人は共に夏祭りの花火大会に出掛けるが、たまたま志帆達と会ってしまい、依が不機嫌な態度をとってしまう。
ひまりがこのままケンカになってしまうのは嫌だから事情を話して欲しいと依に気持ちをぶつける。依はようやく本音を吐露。ひまりがローレライのマネージャーになったのが嫌だったことや、ひまりが志帆達とどう過ごしているのか、ローレライの歌の方が好きになってしまうのではないか…などと、毎日不安に感じ続けている、そんな自分が嫌なのだと話す。
ひまりは依のためにマネージャーを辞めるとまでいうが、依はそこまでひまりを束縛したいわけではなく、亜季や志帆のために行動できるひまりの優しさも好きだからとそれには反対。
ひまりは改めて依のことが好きだ、依の歌が特別なのは絶対に変わらない、もっと頻繁に報告やコミュニケーションをしていこう…などと言って、依を安心させる。そして今度は依の方からして欲しいと、再びキスを要求。花火が打ち上がる中でのファーストキスとなった。
さらにもう1回キスしようとした矢先に雨に降られ、依はずぶ濡れになったひまりを自宅(親は不在)に泊めることになる。さらに同じベッドで寝ることになり、再びキスしたり初めて互いを下の名前の呼び捨てにし合ったりする熱い展開になるのだが――
文化祭では依がコスプレ喫茶で執事に仮装。人気を集めている様子を見て、今度はひまりが嫉妬してしまう。そんなひまりを安心させるため、依は熱いキスと抱擁で元気づける。
また、文化祭終了後にも2人のアツアツシーンが拝めるが、こちらは単行本第9巻特装版の小冊子に収録となっている。
さらに深まっていく仲
その後、今度は依の方がひまりの家を訪問し、おうちデートをすることに。
ひまりは依と「そういうこと」をするイメージがまだわかないものの、デートのために準備を重ね、「もしも」の時のために勝負下着を身に着けるなど心の準備もして依を出迎える。
ひまり母は外出。ひまりの部屋で2人きりとなり緊張でガチガチになっている依を、ひまりはもてなそうとする。そして話の流れで2人は普通のキスからディープキスへと発展。
さらに依はひまりをベッドに押し倒しその先にも進もうとし、ひまりもそれを受け入れかけるが、依が自制。「ひまりがしたいと思ってくれるまで待つ」ということでこの場は収まる。
その後、ひまり母も含めて3人で夕食をとるのだが、ここで依がひまりの恋人であることをひまり母に見抜かれていたことが判明。2人の交際も受け入れてくれたため、晴れてひまり母も認める仲となった。
表記揺れ
よりひま ※公式では「依ひま」表記が使われている。
関連イラスト
感情表現として、ひまりの頭にはよく犬耳が描かれ、頻度は低いが依には猫耳が描かれる。
関連動画
アニメ版では花火大会のエピソードはカットされてしまったが、その分ボイスコミック『~夏祭りと、ゆれる気持ち。~』(原作第30話途中~第32話に該当)でフォローされている。