「あれから二年、自らの理想と相対した」
「答えが出るのは、ずっと先の事だ」
概要
『Fate/stay nigh』のUBWルートのトゥルーエンドのエピローグや、『Fate/hollow ataraxia』のいくつかのイベントにおいて、正義に味方を目指す衛宮士郎は穂群原学園を卒業した後、遠坂凛の従者兼弟子見習いとしてイギリスのロンドンに渡り、魔術協会の総本山である時計塔で魔術を学ぶことが示唆されていた。
そして、アニメ化されたUBWルートの最終話『エピローグ』において、遂に原作者である奈須きのこ氏原案のプロットの元、聖杯戦争後の衛宮士郎が描写された。
※この先は、アニメ『Fate/stay night【UBW】』最終話のネタバレが含まれる為、注意されたし。
容姿
まず身長が大幅に伸び(いわゆる型月第三次成長期)、体格もがっしりしている。
そして服装もユニクロと呼ばれた本編のものと大きく変わり、ジーンズに白いTシャツ、その上から明るい緑色のカーディガンを羽織った、シンプルながら大人びた、大学生(正確には違うが)に相応しいものとなっている。
ちなみに、なぜ緑色のカーディガンなのかは、キャラクター原案を務めた武内崇氏曰く、大学生の士郎を描くにあたり、大人っぽい服を着せたかったのと、UBWルートの士郎には緑のイメージがあったからだとか。
ちなみに、デザインの原案はいくつかあったらしく、そのうちの一つにダッフルコートを着た士郎がおり、そちらは『TYPE‐MOONエースVOL.10』に掲載されている。
人物
幾つか差異はあるだろうが、ここではUBWエピローグの士郎を重点的に語っていく。
凛の提案でロンドンでの共同生活を送っている。
凛のお付きとして3年間の特例として時計塔で魔術を学びつつ(この為に凛は法政科ともやり合ったそう)、ロンドンの大学に入る為に、語学と歴史の勉強をしている。それに加えて、同じアパートに住む隣人のルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトのもとで使用人(執事)としてアルバイトもしている。
そんな多忙な毎日だが、ポジティブな気持ちで前向きに「やれる事は何でもやるし、もらえるものは何でももらう」日々を送っている。
凛の野望(更生)も進んでいるのか、穏やかに笑えるようにもなった。
聖杯戦争から二年経ち、留学して世界の広さを知ったことで、現実的に自分の理想を考えられるようになり、本編で見せていたがむしゃらで向こう見ずな危うさも鳴りを潜めている。
しかし、どう『正義の味方』をやったところで犠牲者は出てしまうし、そもそも自己満足にすぎないと理解している為、このまま英霊エミヤと同じ生き方をなぞる事に後ろめたさを感じるようにもなっている。
一言に言うなら、本編での衛宮士郎とアーチャーの中間であり、好青年。
原作者の奈須きのこ氏のイメージでは、アーチャーと旧セイバーをまぜたような「自然な笑顔の似合う好青年。でもなんか脆そう」だそう。
総括すると、価値観に地に足が付き、大人びた衛宮士郎というところ。
人間関係
遠坂凛
師匠兼同居人(ルートによっては恋人)。
魔術師として精進する凛を従者として献身的に支えている。
それに加えて恋人の関係性も加わるUBWルートでは、公共の場である図書館で人目も憚らずイチャつくバカップルぶりを見せつけたり、機械音痴の凛が車を買ったことに「ビタミン多めの食事にするべきだった」とある意味で失礼な心配をしたり、仮免許を取得した凛の試運転に付き合い死にかけたり、波乱万丈な同居生活を送っている。
また、同じくUBWルートの未来では時計塔を去った後は、二人で諸国漫遊の旅に出る事が示唆されており、この先も二人には険しいながらも楽しい未来が待っているのだろう。
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト
隣人兼雇用主。
日本人を毛嫌いする彼女が唯一心を許せる日本人が士郎である。
「士郎」という日本的な発音が難しいのか、「シェロ」と独自の愛称で呼ばれている。
ロンドンに来てばかりでお互い道に迷った際に、刺客に襲われていたルヴィアを助ける形で共闘。その時に好意を抱かれる。
その後は、執事として彼女のもとでアルバイトをしている(彼がそういった方面にも精通していたのも、ここでの経験があったからだろう)。
ロード・エルメロイII世
聖杯戦争で大きく成長した者同士(その方向性は正反対だが)。
ある日、廊下ですれ違った際に、僅かながら言葉を交わし、馬鹿げた話だと切り捨てられながらも一定の理解を示される。
本人たちの関わりはそれきりだが、自動車の仮免許を取得した凛の試運転に付き合うかたちで再開(本人たちは覚えていなかったが)。トラブルになった時の素朴且つ気軽な発想に高評価を貰っている。
余談
時計塔に入学した彼がその後にどんな人生を送るかについてもある程度明かされている。
ルヴィアの代理として上級死徒(下地の違う世界では死徒二十七祖に名を連ねる)ヴァン=フェムが主催するカジノ「フェムの船宴(カーサ)」に参加する事が判明している(この時、凛は西洋風のカジノは合わないと、ラスベガスのカジノに赴いており、別行動を取っている)。
他にも、彼に至る世界では凛に真冬のテムズ川に突き落とされるそうだ。
また、凛と恋人になった世界の3年後には、別世界の過去の彼らが凛に電話を掛けてしまい、あらぬ疑いを掛けられたりもしている。
関連イラスト
初めて描かれたのがUBWルート後である為、凛と一緒に描かれたイラストが多い。
関連タグ
サマー・カジュアル:ある意味で精神状態が一番近い。