概要
TYPE-MOON作品に登場する組織、『魔術協会』。その三大部門の一角。
三大部門の中では最も新しく、設立は西暦元年。現在は魔術協会総本部とされ協会といえばここを指すようになっている。しかし、時計塔が本部となって以後、他の二つとの交流は途絶えているらしい。
組織内部は権威主義と権力争いの温床で腐敗しており、フラガのような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。
創始
西暦の開始と前後して神代は完全に終了した。
しかしソロモン王の弟子の一人が『神秘を学問として伝える』と学院を設立した。以後は院長として各地に魔術都市を建設するが、聖堂教会との対立で多くは廃止され、最終的には新時代を迎えて後のブリテン島に機能が集中することになった。
十三世紀頃には魔術協会と言えばロンドンにある始まりの学府を指すようになっている。
組織構成
魔術協会、特に時計塔を束ねる貴族を「ロード」と呼び、大きくは学部を治める君主(ロード)達を指し、狭義には時計塔内で最も力持つ貴族(ロード)達、12の君主(ロード)の中でも特別視される三大貴族、バルトメロイ、トランベリオ、バリュエレータの三家の縁者を指す。
大貴族が三家、親族が二十家ほど存在する彼らは表の世界でも名門貴族として地位を得ている。貴族たちの歴史は最短でも五百年以上、最長に至っては二千年を超える。
この12の君主で構成される会議を「冠位決議(グランド・ロール)」といい、学科、派閥の垣根を越えて審議する必要が議題ある場合に開かれる。実質的な時計塔の最高意思決定機関。
時計塔内は必修である「全体基礎」──魔術全体の共通常識、類感魔術と感染魔術、地脈、マナ学など──を第一とした十二の学科に分けられ、以下「個体基礎」「降霊」「鉱石」「動物」「伝承」「植物」「天体」「創造」「呪詛」「考古学」「現代魔術論」のそれぞれが独自の権力、独自の自治区画を持ち、各学科につき一人、十二人の君主(ロード)に管理されている。
十三個目の項目として、政治家を志すための「法政」があるが、これは神秘を探求する学問ではなく、社会を回すためのものであるため十二の学部にはカウントされない。
長い年月をかけて役割が「魔術世界を守るもの」「魔術師達を取り締まるもの」「人間社会に貢献するもの」の三分野に分かれており、ここを修了した者の進路は時計塔を管理するエリートとなる、魔術師同士の争いに介入する実行部隊となる、あるいは時計塔から紹介されて付き合いの深い各国の要職に就くかのいずれかとなる。
法政科が多くの魔術師達に恐れられているのは、時計塔内部のみならず魔術師にまつわる国際政治にまで睨みをきかせるが故である。
派閥
ここ数世紀、ロード達は時計塔の運営理念の方向性から3つの勢力に分裂、内紛寸前の状況にある。
- バルトメロイ派:『優れた血統のものに任せるべき』とする貴族主義派閥。三大貴族最有力者バルトメロイが筆頭を務める。
- トランベリオ派:『血統がイマイチでも才能ある若者から募るべき』とする民主主義派閥。三大貴族トランベリオを中心に、残りの三大貴族バリュエレータもここに含まれ、1.とは主張の違いから冷戦状態。
- メルアステア派:『主義主張はどうでもよくて研究第一』の中立派閥。その中の最大勢力がメルアステア。1.・2.と違い研究優先の家柄が集まっただけで意見の統一もなく、いつ内ゲバが始まってもおかしくない仲にある。
産業革命の時代にそれを良しとするか否定するかの対立が生じ、後の貴族主義と民主主義の派閥争いの原因を作った。
技術や観念の近代化は魔術世界にとっても痛手だが、知識と技術が複雑になるのは『良きこと』でもあり単一の世界観で勢力を広げる聖堂教会への攻撃にもなるため最終的には後押しすら行った。
学科
現在、明らかになっている、君主(ロード)とそれを保持する一族、その担当学科は以下のものである。
学科 | 別名 | 君主(ロード) | 派閥 |
---|---|---|---|
全体基礎科 | ミスティール | マグダネル・トランベリオ・エルロッド | 民主主義 |
個体基礎科 | ソロネア | ※(1)ソロネア | 中立主義 |
降霊科 | ユリフィス | ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス | 貴族主義 |
鉱石科 | キシュア | ケイネス・エルメロイ・アーチボルト→メルアステア | 中立主義 |
動物科 | キメラ | ガイウスリンク | 貴族主義 |
伝承科 | ブリシサン | ブリシサン | 中立主義 |
植物科 | ユミナ | アーシェロット | 貴族主義 |
天体科 | アニムスフィア | マリスビリー・アニムスフィア | 貴族主義 |
創造科 | バリュエ | イノライ・バリュエレータ・アトロホルム | 民主主義 |
呪詛科 | ジグマリエ | ジグマリエ | 中立主義 |
考古学科 | アステア | カルマグリフ・メルアステア・ドリューク | 中立主義 |
現代魔術科 | ノーリッジ | 不在→ロード・エルメロイⅡ世 | 貴族主義 |
法政科 | バルトメロイ | バルトメロイ・ローレライ | 貴族主義 |
※(1) 2015年の時計塔には「選民思想の権化じみたバルトメロイ家が牛耳る個体基礎~」という記述があるが、これは誤表記である。
学科の呼び名(別名)はその学科をつくりあげた創始者の名前をとったものがほとんど。ただし動物科だけは始祖が不明であり、それ故「キメラ」と呼ばれている。
学科に属するカレッジごとの結束は固く、余所者が自分たちのテリトリーに入ろうものなら個人間の諍いからカレッジ間の抗争へと発展することもしばしば。
もっとも学科ごとの特色というものもあり、選民思想の権化じみたバルトメロイが君臨する法政科のカレッジならば私設憲兵が外部からの侵入者を取り締まるほどに排他的であったり、考古学科のような権力闘争とは縁遠いカレッジでは純粋に学問のみを追求する落ち着いた雰囲気であったりと、程度の差はある。
しかし、必ず1つの学科に所属しなければならないという決まりはなく、優秀な者ほど掛け持ちや転属を繰り返しやすいのが常である。
ただし、間桐臓硯はサーヴァントシステムの考案者でありながら、降霊科の出ではなく、植物科と呪詛科の出身であるなど必ずしも出身学科と功績が結びつくわけではない(ゴルドルフ・ムジーク曰く、サーヴァントは降霊科の管轄らしい)。
君主制度が完成した西暦1200年頃には法政科も学科扱いであったが、1600年頃に法政科の在り方が問題視されたことで学科扱いではなくなっている。以後、1800年頃に現代魔術論というジャンルが無視できなくなり、現代魔術科が十二番目の枠に収まるまで十一学科で運営されていた。
なお、現代魔術科は十二学科の一つとして追加こそされたものの、まだ現代魔術自体が侮られていたこともあり、この時点では君主は配属されていなかった。君主が配属されたのはロード・エルメロイⅡ世が初であり、前任者であるドクター・ハートレスも学部長ではあるが君主ではなかった。
その他、独立した組織として地下に広がる迷宮(ダンジョン)を管理する秘骸解剖局、地上の魔術を測定し特出した封印指定となるべき魔術を選別する秘儀裁示局・天文台カリオンが存在する。
全体基礎科、降霊科、天体科、創造科、考古学科、現代魔術科の詳細については各君主の記事を参照。
ここではそれ以外の学科について解説する。
法政科
慣習的にそう呼ばれているが、正式名称は第一原則執行局。
「法政局」とも呼ばれる。
「神秘は秘匿すべし」という時計塔の第一原則を厳守させるための部門であり、そのため他の学科のように創始者の名前で呼ばれることはない。
伝承科
時計塔の学院長ブリシサンが創設者であり現在も君主を務めている学科。
時計塔設立時から最も生徒数が少ない科目で、この世ならざる遺物を扱う、学長直属の異端学問。
『事件簿』によると、伝承というだけあって多様な魔術性質では、ほかに抜きん出ており、時計塔でも最も希少な文献を残しているのは、この学科であろうと目されている。
また、伝承科では過去の吟遊詩人に倣って、語り部としての技術も重要視されるという。
伝承科が管轄するのはこの世ならざる天使や悪魔に関する事象だが、これは字面通りのものではない。
時計塔において、各国の神話体系は『人類の築いてきた共通の法則、学問』であるとして「個体基礎科」「降霊科」「天体科」「考古学科」でも扱われるなど、魔術師達にとって各神話の天使や悪魔は一般常識である。魔術協会は『人類史そのものを一つの伝承』として捉えこれを発展させてきた組織であり、協会にとって『神話の伝承』は『常識』と同じであるため、わざわざ一学科で専門的に学ぶほどのものとは見做されていない。
伝承科が扱うのは、そんな『神話の伝承』を『常識』とする魔術協会で『伝承』とされる『常識以上の存在』。天使や悪魔が常識になっている魔術世界においてさえ『天使』『悪魔』と称され禁忌されるもの。太古から地球に点在し、どんな神話体系にも語られていない『未知の法則』を帯びたオーパーツ———即ち、人類の脅威。それらの発見、調査、保管こそが彼らの役割である。
魔神柱ラウムが「この惑星には、神性でも神秘でもない、さりとて受肉した悪魔でもない、『伝承』が残されている」と評した物の正体がこれであった。
他の学科が人類に貢献するものであるのに対し、伝承科は人類外のものを隔離するためのもの。当然ながらそれらの遺物は、西暦以降に生まれた文明的な魔術師に御せるようなものではない危険極まりない代物であり、伝承科の君主が学院長であるのもこれが理由となっている。
ここに属する者達は学院長直下の精鋭、エリート集団などと言われているが内情は真逆であり、ここに属したが最後、その生涯を『地球外の脅威』の解読に費やすこととなるため出世は一生できなくなる。
一方で他学科との交流は全くないわけではなく、特に考古学科とは互いを常に監視し合い、同時にフィールドワークなどの理由から互いに協力せずにはいられないといった間柄であるとされる。
また、分家に属しながらもその人生の殆どを創造科に属するイゼルマでの研究に捧げているマイオ・ブリシサン・クライネルスのような、人類外の遺物の解読以外に尽力する例外も存在している。
施設
倫敦の大英博物館地下に築かれた極秘施設を本部とし、施設としての時計塔自体はここの事を指す。組織の規模が大きくなるごとに施設は増築され、現在は地下本部と倫敦を囲むように郊外に点在する11の学園都市で構成されている。
(建物、学術棟としての時計塔は倫敦郊外にありビッグ・ベンに似た外観である。)
これらの施設は各12学部に割り振られており、『全体基礎』が地下本部、他の11学部は倫敦郊外の各学園都市を拠点としている。多数の人々が出入りする建物は一般には老舗の大学ということになっており、魔術、心理学を用いた設計により一般の人々を入れないようにはしている。
霊墓アルビオン
時計塔の地下に広がる大迷宮(ダンジョン)。地上では失われた神秘が色濃く残っており、竜種の牙や純度の高い霊石といった現代では得られない貴重な呪体が眠る。地上からは消えた幻獣種が闊歩している危険地帯。
ここから発掘される物品による収入や研究によって、時計塔は他の魔術組織より優位を保っており、時計塔の根幹をなす施設。時計塔がロンドンに居を構えた理由自体この霊墓によるものである。
そのため運営は学科、派閥から独立した秘骸解剖局が行っており、彼らの許可を得られなければ迷宮に入ることはかなわない。
多くの魔術師が成り上がりを夢見て迷宮にもぐるが、入るには解剖局と契約を結ばなければならず、そして発掘作業の任期を終える前に幻獣種が跋扈する迷宮で死に絶える。一般の魔術師が迷宮入ればまず出てくることはなく現代の奴隷制度と揶揄される。その危険性ゆえにまれに生還したものは生還者(サヴァイバー)と称される。
この迷宮の由来については時計塔においてさえ不明だが、世界の裏側に行きそこなった巨大竜種の亡骸だという伝説が伝わっている。
詳細は該当項目を参照。
階位
協会内には冠位(グランド)、色位(ブランド)、典位(プライド)、祭位(フェス)、開位(コーズ)、長子(カウント)、末子(フレーム)という位階がある。
最高位である冠位(王冠とも書かれる)は協会の歴史でも数少なく、君主(ロード)の多くも色位どまりであり、そのため色位が事実上の最高位として扱われ、それに次ぐ典位でも一般魔術師には雲の上の存在とされている。
最低位の末子をとるにも、時計塔に『正規の魔術師』として認められなければならない。はぐれ魔術師や独学の魔術師は協会にとっては魔術師ですらないよそ者である。
500年程度の平民出身の魔術師ではどれほど頑張っても開位が限界。とはいえ開位も「何らかの魔術基盤をつくり、安定させた」という功績がなければ認められないので、十分な実力の持ち主といえる。
また第四階位である祭位は名誉階級としての性格が強く、通常の魔術師として能力とは別に評価せざるを得ない特殊な能力、技能を持ったものに贈られている。
そのため時には色位級もしくはそれ以上の魔術師がここに据えられることもある。また個人と家系に贈られる階位は別となっている。
階位=戦闘力ではないものの優秀な魔術師であれば暴漢の1人や2人は恐れるまでもなく、『典位』や『色位』を受けるような魔術師の中でも戦闘に特化した者は暴徒集団や小隊程度の通常の軍はものともしない。戦闘技術を極めたごく一部の魔術師に至っては、搦め手込みなら小国の軍隊を単騎で相手取ることが可能。
『Fate/Apocrypha』の世界では亜種聖杯戦争が原因で魔術師の総数が減ってきてるため例外的に階位が比較的容易に手に入るという。
階位 | 該当者 |
---|---|
冠位 | 蒼崎橙子、※(1)ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア |
色位 | ケイネス・エルメロイ・アーチボルト、イノライ・バリュエレータ・アトロホルム、ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス |
典位 | スヴィン・グラシュエート、ナイジェル・セイワード |
祭位 | ロード・エルメロイII世、メルヴィン・ウェインズ、バゼット・フラガ・マクレミッツ、レフ・ウヴァル |
開位 | ※(2)藤丸立香 |
長子 | |
末子 |
注※(1))特殊環境であるApocrypha世界限定。本来は色位もしくは典位である
注※(2))実際の魔術技能は開位未満であり、事件簿イベにおいてもライネスから嘘と疑われている。この階位が貰えた理由は明言されていないが、人理修復のタイミングで開位になっていることから、人理修復という偉業を『一般人』でありながら成し遂げた故の評価だと推測される。
さらに、このほかにも最高位の術者には色の名を冠した称号を与えており、最高位が三原色の『赤』、『青』、『黄』。そこから合成色の『橙』、『紫』、『緑』、『黒』と続き、後者ほどランクは下となる。
勘違いされがちだが、この色の称号と色位は別である(冠位の魔術師に色の称号を与える描写があるため)。
なお創設者である学院長、及び魔道元帥にはエルダーという称号があるらしいがこれは階位であるかは現状不明。一般生徒からは伝説上の概念でしかない。
封印指定
魔術協会が判断した、希少能力を持つ魔術師に与えられるもの。学問としての習得が不可能かつ後にも先にも現れない、一代限りの才能であることが条件であり、継承可能であるものはその範疇に含まれない。
その奇跡とも言える希少能力を永遠に保存するために、対象の魔術師を「貴重品」として優遇し、「保護」する。
しかしそれは名目にすぎず、実際は一生涯幽閉しその能力が維持された状態で保存する。言ってしまえば、ホルマリン漬けの標本にして飾るのと変わらない。要するに、協会自身が力ずくで我が物にし封印するということ。
『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』で『保護』された魔術師の保存方法が明らかになっており、脳と神経、魔術回路を抜き出して保存液に漬け込み、瓶詰めにされる。残った付属物はその時次第で、詰められた瓶がかつての肉体、あるいは今の外骨格として機能する。
なお、根源へと至るかもしれないほどの◼️を体現してしまった黄金姫と白銀姫のように、当人たちが魔術師ではなく一代限りでもない研究成果に対しても、封印指定同様に何かしらの形で協会が動く可能性が示唆されている。
対象者 | 肩書 | 理由 | 現在 |
---|---|---|---|
蒼崎橙子 | 最高の人形師。 | 人間の完全なる複製。 | 一度解除後、現在逃亡中。 |
玄霧皐月 | 統一言語師(Master of Babel)。 | 神代の意志疎通を再現。 | 逃亡後、死亡。 |
衛宮矩賢 | 衛宮家四代目継承者。 | 根源を目指した時間操作。 | 逃亡後、死亡。その後再利用される。 |
封印指定候補
対象者 | 肩書 | 理由 |
---|---|---|
遠坂凛 | 宝石剣の担い手。 | 魔術実験の過程で因果律を捩れさせる。 |
ナイジェル・セイワード | 心理の支配者。 | 人間の感情を操作する霊薬の作成。 |
遠坂凛のみ、意図せずして封印指定される一歩手前のことをやらかしてしまったという点で、他の対象者とは一線を画している(その為、協会も判断に困っている)。
所属者・関係者
学部長
バルトメロイ・ローレライ | ケイネス・エルメロイ・アーチボルト |
---|---|
院長補佐、法政科学部長、現・魔道元帥。 | 鉱石科のロードであり降霊科の講師も務めた |
ロード・エルメロイII世 | イノライ・バリュエレータ・アトロホルム |
現代魔術科学部長 | 創造科学部長 |
マグダネル・トランベリオ・エルロッド | ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス |
全体基礎科学部長 | 降霊科学部長 |
マリスビリー・アニムスフィア | オルガマリー・アニムスフィア |
天体科学部長。カルデアの設立者 | 天体科君主の娘。カルデアの現所長 |
カルマグリフ・メルアステア・ドリューク | |
考古学科学部長。ケイネスの死後は鉱石科の学部長も兼任。 |
講師・ロード等の運営陣
ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア | フラウロス |
---|---|
元素変換を教える二級講師 | 時計塔十一科ロクスロート研究棟館長。 |
- ブリシサン
学院長。時計塔設立時から現在までその座にあり続ける謎の人物。
伝承科君主も兼任している。学長、院長、学園長と呼ばれる場合もある。
長く経歴や過去をうかがわせる情報は無かったが、ソロモン王の弟子のひとりであったことが『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 material』にて明かされたため、最低でも三千年は生きていることになる。「神秘はいずれ消えるが過去を知るための学問として残す」と決意しそのための学院を創始する。だが西暦の初めに第五架空要素(エーテル)が実証され、神秘の実践はカタチを変えて続けられる事となった(新世界の開始)。
『Fate/Grand Order』2部7章にて伝承科の創始者であるブリシサンと同一人物だと判明した。
ルフレウスの嫡男であり、次期学部長の座を約束されている貴公子。一級講師を務めている。ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリの兄。
召喚科学部長。既に在任50年を過ぎているとも噂される矮躯の老人。降霊科の本来のロードであるユリフィス家当主およびそれに次ぐ立場のブラムが特命により不在のため、降霊科のロード代理に就いている。
十二人のロードのうちでは守旧派の代表格と見なされている。
- フィーンド・ヴォル・センベルン
新鋭の一級講師。その身柄の確保がユグドミレニア残党にとって有利なカードとなる程度には期待されているらしい。
- フェズグラム・ヴォル・センベルン
エルメロイⅡ世の教え子でおそらくは上記のフィーンドの息子。若くして講師の一人を務めている。
時計塔第十三の科である「法政科」に所属する魔術師。踝まで届く黒髪に友禅の振袖、魔眼殺しの眼鏡が特徴的な美女。
現代魔術科の先代学部長。現在は時計塔を出奔している。
- シャルダン(CV:宝亀克寿)
エルメロイ教室に所属する二級講師。ロード・エルメロイⅡ世が公務などで不在の折には責任者代理を務めている。魔術師らしかぬ好々爺。
- ウィルズ・ペラム・コドリントン(CV:前野智昭)
降霊科所属の一級講師。女性から人気の美形魔術師。
- アンセス・グローチェスター
動物科に所属する主任講師。
- ディンベルグ卿
全体基礎科の重鎮だった人物。エルメロイ教室の立ち上げ直後に客員講師を務めた事もある。
ロード・エルメロイⅡ世とグレイが出会った頃に死亡している。
時計塔モナコ支部支部長を務める男性。
所属者
エルメロイ教室
ロード・エルメロイⅡ世の教え子たち。詳しくは該当記事を参照。
遠坂凛 | ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト |
---|---|
ED後在学。「鉱石学科の災厄」の片割れ | 在学生。「鉱石学科の災厄」のもう一人 |
フラット・エスカルドス | 沙条綾香 |
在学生。偽りの聖杯戦争に参加する。 | 一時期、在学していた。 |
グレイ | スヴィン・グラシュエート(画像右) |
ロード・エルメロイⅡ世の内弟子 | ル・シアン(犬)。エルメロイ教室では最古参 |
カウレス・フォルヴェッジ | イヴェット・L・レーマン |
出奔した姉に変わり時計塔に入学した | 魔眼少女。メルアステア派のスパイ |
その他
ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ | アトラム・ガリアスタ |
---|---|
エルメロイの次期当主。ウェイバーを代理にしアーチボルト家を立て直した | 生贄を用いてマナを精製する魔術を得意とする中東系の美男子。 |
メルヴィン・ウェインズ | ゴルドルフ・ムジーク |
三大貴族の一角、トランベリオの分家の出の魔術師。 | 法政科に所属する魔術師 |
キリシュタリア・ヴォーダイム | オフェリア・ファムルソローネ |
天体科の首席でありロードの一番弟子 | 降霊科所属の魔術師。宝石ランクの魔眼持ち。 |
カドック・ゼムルプス | ベリル・ガット |
カルデアに所属する魔術師。 | 植物科所属の魔術師。『狼男』と呼ばれ蔑まれている殺し屋。 |
衛宮士郎 | ドロテア・コイエット |
いくつかの未来では、凛の従者として特例として時計塔の学徒となる。 | 数百年前の時計塔に所属していた魔術師。 |
- 「悪霊」ガザミィ
封印中の、とある魔術師の異名。協会における厄ネタの一つ。事件簿マテリアルでは罪人ガザミィと変更されていた。
- ゲリュオン・アッシュボーン
「魔術刻印の修復」という特殊な技術を持つ魔術師。階位は『祭位』。故人。
- オルロック・シザームンド(演:花王おさむ)
「蝶魔術パビリオ・マギア」と呼ばれる魔術体系の重鎮。
錬金術の名家イスタリ家の嫡子。一度は魔術の道を棄て、聖堂教会に所属していたが実家の事情により引き戻された過去を持つ。
人形師。人前には常に人形を遠隔操作して出ている。外部調査なども行っている模様。
- バイロン・バリュエレータ・イゼルマ
バリュエレータの係累、イゼルマ家の当主。所属は創造科。
- ミック・グラジリエ
呪詛科に所属する魔術師。
- マイオ・ブリシサン・クライネルス
伝承科に所属する薬師の青年。
- イスロー・セブナン
黄金姫と白銀姫のドレスを仕立てた魔術師。
霊墓アルビオンを管理する「秘骸解剖局」管理部門の職員。三十代くらいに見えるふくよかな体型の男性。
「秘骸解剖局」資材部門の職員。三十代くらいに見える黒人の女性。
霊墓アルビオンの「生還者」。ドクター・ハートレスの弟子。
- ジョレク・クルダイス
霊墓アルビオンの「生還者」。失踪している。
- ゲセルツ・トールマン
霊墓アルビオンの「生還者」。失踪している。
- オーガスタス・ヘンリク・アスプルンド
創造科に所属する魔術師。
- クラスト・レニー・ウェグナー
鉱石科に所属する魔術師。
- バレイア・サイクルフィ
全体基礎科に所属する魔術師。
- ミザリア・クロウラム
動物科に所属する魔術師。
- グルドア・ダヴェナント(CV:青山穣)
動物科の重鎮と言われる魔術師。表向きは百貨店を経営している。
- バルザーン(CV:柳田淳一)
元の所属は不明だが、時計塔での扱いに不満を覚えて彼らを見返すべく出奔した。
天体科に所属する魔術師。エルメロイⅡ世の元教え子。オルガマリーの家庭教師トリシャとは、古い友人。
- アーネスト・ファーゴ(CV:梅津秀行)
天体科に属するファーゴ家の当主。故人。
半フリーランス状態の幽霊会員。死霊術と似て非なる魔術の使い手であり、所属も降霊科ではなく創造科。
ケイネス存命時のエルメロイ教室の生徒。父の形見のフィルムカメラで頻繁に写真を撮影していた女子生徒。第四次聖杯戦争と前後してエルメロイ教室を去り、エルメロイⅡ世との再会時にはゲーム会社「ペリゴール社」のCEOに就任していた。
- アムレス・ヴォータン (CV:日野聡)
ケイネス存命時のエルメロイ教室の生徒。クラス内の友人グループのリーダーだった男子生徒で、投影魔術の研究で典位に昇格したクラスで一番の「出世頭」。エルメロイⅡ世との再会時にはカミュと組んで投影魔術の更なる可能性を研究しており、魔術製アバターとも言える「外郭投影」を使用していた。
- ウイナー・パーキンス(CV:水中雅章)
ケイネス存命時のエルメロイ教室の男子生徒。褐色肌に黒い髪で、当時は痩せぎすだったが、同窓会での再会時にはかなり太っていた。
- リシャール・オータム(CV:芳野由奈)
ケイネス存命時のエルメロイ教室の女子生徒。赤い長髪が特徴で、現在は離婚して婚活中。
- ホルス・オース(CV:逢坂良太)
ケイネス存命時のエルメロイ教室の生徒。癖毛と眼鏡が特徴で、現在は石油王おかかえの暗殺者。
- カイミア・エンピリアン(CV:村田太志)
ケイネス存命時のエルメロイ教室の生徒。長い前髪を垂らした釣り目の「優等生」だったが、降霊科のポスト争いに負けて閑職に追われ、同窓会での再会時には前髪の生え際が後退し卑屈になっていた。
封印指定執行者等の実務担当
- ミリョネカリオン
封印指定総与。詳細不明。
封印指定執行者。
- フォルテ
教会屈指の風使いとして知られる剣士。こと実戦においては埋葬機関のメンバーを向こうに回しても引けを取らない実力を持つ。
協会から派遣される正規の執行者ではなく、フリーランスの賞金稼ぎ。協会が動き出す以前に行動し、成果を売り渡すことを生業とする「狩人」。封印指定に限らず、魔術犯罪者として協会に追われる者の相手もする。
切嗣達同様、フリーランスの賞金稼ぎ。元々かなりの名門の出で、研究者として協会の中でもかなり将来を有望視されていたらしい。
元学生
蒼崎橙子 | コルネリウス・アルバ |
---|---|
渡英した後に所属。封印指定を受け逃亡。 | 蒼崎橙子と同期にて学ぶ。 |
荒耶宗蓮 | フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア |
蒼崎橙子と同期にて学ぶ。 | ダーニックに引っ張り込まれ不本意に離反。 |
ファルデウス・ディオランド | デイビット・ゼム・ヴォイド |
ランガルの弟子。後に離反し宣戦布告を行う | 伝承科を追放された魔術師。 |
魔法使い
キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ | 蒼崎青子 |
---|---|
第二の魔法使い。時計塔の創立者の一人。元・魔道元帥。今でもたまにふらっと顔を出す。 | 第五の魔法使い。時計塔には伝手こそあるが、所属はしていない。 |
ユミナ | |
第一の魔法使い。魔女。その名前から植物科(ユミナ)の創始者だと思われる。 |
余談
『Fate/EXTRA』では、「オーバーカウント1999」による神秘の崩壊によってその力の大部分を失い、西欧財閥とその協力者となった聖堂教会によって反社会組織として壊滅させられるという、呆気ない最後を迎えている(あくまで、その世界線だけの話だが)。
関連タグ
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 ロード・エルメロイⅡ世の冒険