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CV:荻野晴朗

概要

誕生日1月1日(ウソ)
好きな食べ物コーンポタージュ
特技発明

漫画『戦勇。』に登場する、とても残念なラスボス

ルキが「祖父」「おじーちゃん」と呼ぶ人物。文字通り、「初代」ルキメデス。

魔界の創生者でもある。

およそ1000年前に世界征服を企むが、勇者クレアシオンによって魔力の殆どを奪われ封印された。

銀色に黒が混じった長髪で、頭部には黒い羽のようなものが一対生えている。

目の色は赤。瞳の中心には十字「+」の文様がある。

目じりには、下向きにくるんとした睫毛?のようなものがある。

緑色に白が入った上下を着ているが、あまり良いデザインとはいえない。微妙にパジャマっぽい。作中でも数回「ダサい」と指摘されている。

ちなみに、物語初期においてルキから直々に「中二病」と語られている。

魔王の威厳とは。

肝心の初登場は第1章終盤。

クレアシオンによってとある場所に封印され眠っていたが、ここにて完全に目覚める。

しかし、いざ人間世界へ現れる(一方的に召喚された)も、ただただ一方的にボコられて怯えて泣き騒ぐというとても魔王とは思えないヘタレっぷりを晒した。

そして、ラスボスらしい見せ場もコレといって作れないまま、アルバの前から去ってしまう。

ある人物と共に。

更にこの時、このような台詞を残している。

「そういえばお前、オレのこと殺せないんだったな!」

この台詞が放たれた相手と相まって、非常に謎めく言葉であるが……。

ちなみに、「能力を使うのが下手」らしい。魔王なのに?

正体

※以下、本編の重要なネタバレを含むため注意

ここまでの記載では、とてもラスボスとは思えない残念なキャラだが、続編の第2章にてその正体に至る過去と狂気的な本性が明かされる。

過去

1000年前に世界征服を企んだ魔界の王様。全ての魔族の頂点。全ての魔物を生み出した人物。魔界そのものの創生者。

勇者クレアシオンに封印された人物。

その正体は、ロス実の父親。即ち人間。魔族ではない。

およそ1000年前、とある村・オリジニアにて、息子であるロスとその親友であるクレアと共にありふれた日常を平和に過ごしていた。

この頃は長い黒髪を後ろに束ね、メガネをかけた無精髭に白衣という研究者風の格好をしている。

実際、ある遺跡から見つけた書物で魔力の概念と魔法の存在を知り、その研究を繰り返していた。

父親ではあるが、その性格はかなり子供っぽく、息子の親友と共に悪ふざけをして遊んではその度に二人揃って息子からドツかれ説教されるというのが定番。

そもそも普段からして、息子からは本当に親と認識されているのか疑問なほど雑に扱われていた。

定職に就かず、逆に幼い我が子によって養われていた駄目親っぷりが、その一因だろう。

だが、どうあっても唯一の家族であるためか、息子からの心情は然程悪くはなかったらしい。

ちなみにクレアからは「パパさん」と呼ばれていた。

しかし、普段の剽軽で愉快な言動とは裏腹に、その内には自分以外の者を全て実験材料として見るマッドサイエンティスト的な狂気の一面も持っており、前述した「魔法の実現」の研究の為に、彼は恐ろしい計画を企て、実行してしまう。

魔力のエネルギー源として「心の負のエネルギー」が適当だと知った彼は、媒体となる魔力生成装置こと魔力ツクール君を作成した後、息子の目の前で息子の親友を惨殺

その凶行に激怒した息子の感情を元として膨大な魔力を得ることに成功。魔法を実現可能としたのである。

その際、試し撃ちした魔法で息子の半身をふっ飛ばして殺してしまうが、特に何の感慨も無く、自分の実験成功に対して無邪気に喜ぶのみだった。

その後、殺したはずのクレアが生存、その理由も彼に自分より強い魔力が宿ったためだということを察したルキメデスは、自身の魂をクレアの肉体に移す形で体を乗っ取り、より強い魔力と若い肉体を手に入れた。つまり、初代魔王ルキメデスの外観はクレアのもので、意識はルキメデスのもの(クレアの意識は眠ったまま)。これにより、クレアを魂ごと人質に取った状態となる。

自身の魔力のあまりの強力さを認識した彼は、倒れている息子の前から姿を消す間際、更なる可能性として「世界をもう一つ作り出すことすら出来るのでは」と考えていた……。

この後、新たな空間と世界を創りだした彼は、その世界を「魔界」と名付け、「魔族」を生み出し、自らが「魔王」となることを宣言。

魔王として君臨した後もクレアシオンによって封印されるまでは、わざと弱い命を生み出しては、それを魔族に蹂躙させるという自作自演の虐殺を繰り返すなどの非道な行いを続けていた。

前述の通り、元々が子供のような性格の為、行う悪行も子供が遊び感覚で虫を嬲り殺すのと同じ感覚で行っている節が強い。

無邪気故の厄介なラスボスなのである。

魔族を生み出す際は、魔力でゼロから作り出すようであり、即ち、2代目魔王やルキとは直接的な血縁関係ではない。

最期

第2章中盤にて次元の狭間から脱出。この時ロスをクレアの話題で挑発し、

それによってロスの怒りの感情を糧に多少の魔力を回復していたが、

同時に魔力生成の為の装置に封印魔法をかけられかなり中途半端な状態で復活してしまう。

(それでも一般魔族での武闘大会優勝者であるモルトモーメ2世を瞬殺するだけの力はある)

その後予め造っていた魔力生成装置の予備を手に入れた事で

全盛期以上の魔力を生成し、再びの世界征服に乗り出す。

それまでの作中上位の実力者たちが全く手も足も出ないほどの圧倒的な力を発揮するが、

アルバとロスの連携によって翻弄され、最終的にクレアの肉体から魂を抜き取られる。

魂は黒い小さな球体のような状態となり完全に無力化され、実質的に死亡となった。

最後は地に埋められ、子供っぽいが故に傲慢で、無邪気で、残酷な彼の魔王としての人生は終わった。

しかし―――――――

「 やっぱも少し   楽しもか    」

第三章

これまで無邪気故のマッドサイエンティストとして恐るべき狂気を振り撒いてきた彼だが、今章に至ってようやく、その大本の経緯が語られる。

描かれるのは、第二章回想部分よりも更に過去の話。

当時のルキメデスは、やはり白衣に眼鏡姿だが、一つ結びの長髪は少し長く、無精髭も生えていない。

そしてオリジニアで平和に暮らす家族は、ロスとの二人きりではなく、もう一人の息子が存在していた。

この頃は魔法の存在を知ってまだ間も無く、実験に失敗して家を爆発させてはに叱られつつも「成功よりの失敗」だと言って前向きに研究する日々を送る姿が見られる。

余談だが、この時既に幼少時のクレアとも交流がある。

ところがある日、事故が起きる。

失敗作の魔力ツクール君がなぜか起動したことにより、装置の近くにいた息子跡形も無く消え去ってしまったのだ

その事故の原因が自身の作ったツクール君にあると知った彼は深く絶望、後に狂ってしまい、二人の犠牲を無駄にしてはいけないと自分に言い聞かせて魔法研究を完成させることに取り憑かれるようになる。

ルキメデスは、悲劇の過去を抱えた故のマッドサイエンティストであることが、ここへきてようやく判明するのだった。

余談

本人及び器として使用していたクレアの双方が人間である為、

頭の黒い羽や体の縫い目などの模様は全て飾りやメイクである。

  • 髪の毛の色→染めている
  • 瞳の十字模様→コンタクトレンズ
  • 身体の縫い目→メイク
  • 頭の羽→飾り

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